育児休業給付を会社が申請してくれない場合でも、雇用保険の被保険者本人が希望すれば、本人が受給資格確認と支給申請を行えます。ただし、休業開始時賃金の証明など、事業主が作成・提出する書類が残る場合があります。会社への確認と本人が準備する資料を分け、育児休業開始日から計算した初回期限を確認したうえで、事業所所在地を管轄するハローワークに相談してください。

育児休業の申出と、育児休業給付の申請は別です

勤務先へ育児休業を申し出る手続と、ハローワークへ育児休業給付の受給資格確認・支給申請を行う手続は別です。会社に育児休業を申し出て休業が認められていても、給付の申請が自動的に完了するわけではありません。逆に、給付の本人申請を考える場合も、育児休業の期間や休業開始日を勤務先の記録で確認します。

本人申請できる範囲と会社に残る手続き

厚生労働省の手続案内では、育児休業給付の申請は事業主が行うのが通常ですが、被保険者本人が希望する場合は本人が提出できます。会社が申請を進めていないときは、本人が提出する受給資格確認・支給申請と、会社が作成・提出する必要がある書類を分けて、管轄ハローワークへ確認してください。

会社の対応状況に応じて、本人が進める部分と確認が必要な部分を整理します。
状況本人が進めること確認すること
会社が申請を進めていない本人申請を希望することを会社とハローワークに伝え、現行様式を確認する会社がすでに提出した書類、提出予定日、手元にない資料の写しを確認する
会社に休業開始時賃金の資料がある給与明細や勤務記録など手元の資料を集める事業主が作成・提出する休業開始時賃金月額証明書などが必要か確認する
会社から書類の写しを受け取れない手元にある資料と会社へ依頼した記録を整理する代替資料や不足書類の扱いを管轄ハローワークに確認する
会社経由から本人申請へ変えたい初回または次回の申請方法と期限を提出先に確認する会社が行った受給資格確認と、本人が行う支給申請の重複がないか確認する

初回申請の期限はいつか

初回の受給資格確認と支給申請を同時に行う場合は、育児休業開始日から起算して4か月を経過する日の属する月の末日までです。起算日や休業開始日の扱いに迷う場合は、育児休業の開始日が分かる書類を用意して、管轄ハローワークに確認します。

申請の種類ごとに期限の考え方が異なります。
申請の状況期限の考え方
受給資格確認だけを行う初回の育児休業給付金支給申請を行う日まで。初回申請と同時に行う場合は、初回申請の期限を確認する
受給資格確認と初回支給申請を同時に行う育児休業開始日から起算して4か月を経過する日の属する月の末日まで
2回目以降の支給申請ハローワークが指定する申請期間内。交付された通知書などで確認する
期限が近い、または過ぎた可能性がある受給できないと自己判断せず、開始日、会社とのやり取り、提出資料をそろえて直ちに管轄ハローワークへ相談する

会社が申請してくれないときの進め方

勤務先の人事・総務に、育児休業給付の受給資格確認や支給申請を提出したか、提出日または提出予定日、会社が保管している申請書類の写しを確認します。メールなど記録が残る方法で、育児休業開始日と本人申請を希望することも伝えます。

育児休業開始日、休業期間、子の出生を確認できる資料、給与明細、賃金台帳の写し、出勤簿やタイムカード、育児休業申出書・取扱通知書など、手元にある資料を整理します。すべてそろっていなくても、何がないかを一覧にします。

勤務先の所在地を管轄するハローワークを確認し、会社が申請していないこと、本人申請を希望すること、育児休業開始日、会社から受け取れていない資料を伝えます。本人提出用の現行様式と、会社に残る書類を確認します。

案内された様式と確認資料を提出します。電子申請を利用できる手続もありますが、本人申請で利用できる方法や申請者区分は、提出前に管轄ハローワークまたはe-Govの案内で確認してください。

2回目以降の申請がある場合は、ハローワークが指定した申請期間と次回の様式を確認します。会社経由から本人申請へ変更する場合も、すでに提出済みの申請と重ならないよう、変更方法を提出先に確認します。

本人申請で準備する書類

必要書類は、受給資格の確認状況、育児休業の取得状況、会社が先に提出した書類の有無などで変わります。次は一般的に確認する資料です。提出前に、管轄ハローワークへ現行様式と必要部数を確認してください。

会社とハローワークに確認しながら、次の資料を準備します。

会社が賃金台帳や勤務記録を保管していて手元にない場合は、写しの交付を依頼した日付と回答を記録します。会社から資料を受け取れないことだけで申請を止めず、手元の資料を持って、代替資料や不足書類の提出方法を管轄ハローワークに相談してください。記録の内容を自分で作り替えたり、確認できない金額を推測したりしてはいけません。

ハローワークへ相談するときに伝えること

電話や窓口で相談する前に、次の情報をまとめます。

よくある質問

会社が申請してくれなくても、本人だけで完了できますか?

本人申請は可能ですが、事業主が担当する書類が残る場合があります。会社が未提出であることと、手元にない資料を管轄ハローワークへ伝え、本人が提出する書類と会社に依頼する書類を分けて案内を受けてください。

自宅の近くのハローワークへ提出すればよいですか?

まず勤務先の所在地を管轄するハローワークを確認してください。個別の提出先や電子申請の扱いは、勤務先の所在地と申請状況を伝えて確認します。

会社の対応が遅れて初回期限を過ぎたら、もう申請できませんか?

この記事だけで申請できないと判断せず、すぐに管轄ハローワークへ相談してください。育児休業開始日、会社とのやり取り、手元の資料をそろえ、受付方法と必要な対応を確認します。

まとめ:会社の申請を待つだけにしない

育児休業給付は会社が通常申請しますが、会社が進めていないときは、被保険者本人が希望して受給資格確認と支給申請を行えます。初回の同時申請は、育児休業開始日から4か月を経過する日の属する月の末日までという期限を確認し、会社に残る書類と自分で集める資料を分けてください。提出先は原則として事業所所在地を管轄するハローワークです。期限や書類に不安がある場合は、手元の資料と会社とのやり取りを持って早めに相談しましょう。

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