離職理由に納得できない場合は、離職票-2の記載を確認したうえで、住居地を管轄するハローワークの受給資格決定時にご相談ください。ハローワークが事業主と離職者双方の主張と確認資料を基に事実調査を行い、最終的に離職理由を判定します。事業主の記載だけで決まるものではありません。
まず確認する書類と欄
会社から交付される「雇用保険被保険者離職票-2」の⑦欄(離職理由)と、離職証明書(安定所提出用)の⑯欄(離職者本人の判断)を確認します。厚生労働省の注意書きでは、事業主は離職前に必ず離職者へ離職理由を見せ、⑯欄の「異議有り・無し」に離職者本人が○を付けて署名することとされています。退職日までに署名できない場合は、やむを得ない理由を事業主が記載します。離職理由は1倒産、2定年、3労働契約期間満了等、4事業主からの働きかけ(解雇・退職勧奨等)、5労働者の判断(賃金低下・ハラスメント・通勤困難等の職場事情や個人的事情)、6その他の中から選び、具体的事情記載欄に経緯を記載します。
異議があるときに相談できるタイミング
ハローワークインターネットサービスでは、離職理由に異議がある場合(実際は退職勧奨なのに自己都合とされている場合など)は、受給資格決定の手続き時にハローワークへご相談くださいと案内しています。ハローワークは双方の主張を確認できる資料により事実確認を行い、安定所が慎重に離職理由を判定します。離職者や事業主の一方の主張のみで判定するものではありません。
異議申立ての基本的な考え方
- 受給資格決定時に住居地を管轄するハローワークで申し出ます
- 離職票-2の⑦欄と⑯欄のコピーまたは原本を持参します
- 離職理由を確認できる資料を持参します
- ハローワークが必要に応じ事業主へ照会し、事実関係を調査します
- 調査結果に基づき、特定受給資格者・特定理由離職者・一般離職者の判定と、給付制限の有無が決まります
ハローワークでの判定の流れ
判定までの一般的な流れ
- 1. 求職の申込み後、離職票-1・-2を提出し受給資格決定の申請をします
- 2. 窓口で離職理由の相違を申し出て、⑯欄の記載や口頭で異議を伝えます
- 3. 持参資料を提出し、必要に応じ追加資料の提出や事情聴取に応じます
- 4. ハローワークが事業主側の資料(賃金台帳、出勤簿、労働者名簿、就業規則、契約書等)と照合します
- 5. 安定所が最終判定を行い、受給資格、所定給付日数、給付制限の有無を決定します
| 離職理由の区分 | 持参いただく資料の例 |
|---|---|
| 1 倒産・事業所廃止 | 破産申立ての受理証明書、解散議事録の写しなど |
| 2 定年 | 就業規則、定年後の継続雇用に関する通知など |
| 3 労働契約期間満了(雇止め等) | 労働契約書、雇入通知書、契約更新通知書、タイムカードなど |
| 4 解雇・退職勧奨・希望退職 | 解雇予告通知書、退職証明書、希望退職募集要綱と応募の事実が分かる資料など |
| 5 職場事情(賃金低下・遅配・時間外・ハラスメント等) | 労働契約書、賃金台帳、就業規則、賃金低下通知、出勤記録、配置転換辞令など |
| 5 個人的事情(体調不良・転居等) | 退職願の写し、診断書、転居の事実が分かる資料など |
判定後の給付への影響
判定の結果、特定受給資格者または特定理由離職者(正当な理由のある自己都合を除く)に該当すると、一般の自己都合離職と比べて所定給付日数が手厚くなる場合があります。厚生労働省の説明では、特定受給資格者等でない場合は離職前2年間に通算12か月、特定受給資格者等に該当する場合は離職前1年間に通算6か月の被保険者期間で受給資格を満たすこととされています。また、正当な理由のない自己都合離職等は待期満了後に給付制限が課されます。個別の判定は管轄ハローワークが行います。
よくある失敗と注意点
提出前に防ぐポイント
- 在職中に離職証明書の⑦欄と⑯欄を必ず確認し、相違があればその場で事業主へ修正を求めます
- 離職理由を確認できる資料は退職前にコピーを保管します(契約書、給与明細、出勤簿、退職願の控え等)
- 事業主が離職証明書を提出しない場合や行方不明の場合は、住居地を管轄するハローワークへお問い合わせください
- 離職票の交付を希望しない場合でも、後から請求があれば事業主は離職証明書を作成・交付しなければなりません
よくある質問
⑯欄に「異議有り」と書いたら事業主とトラブルになりますか?
⑯欄は離職者本人の判断を記録する欄であり、異議の有無を正確に記載することが求められています。離職理由の最終判定はハローワークが双方の資料を確認して行うため、事実と異なる場合は「異議有り」に○を付けて署名し、ハローワークで事情を説明してください。事実確認は安定所が慎重に行います。
離職理由の確認資料が手元にありません。どうすればよいですか?
まずは手元にあるもの(離職票-2、労働契約書、給与明細、出勤記録、退職願の控え等)を持参し、不足分はハローワークの案内に従ってください。事業主側にも賃金台帳等の提出が求められ、安定所が既提出資料で確認する場合もあります。必要に応じ追加聴取が行われます。
離職理由が変わると給付制限はどうなりますか?
正当な理由のない自己都合離職は給付制限の対象ですが、倒産・解雇等の特定受給資格者や、契約期間満了の雇止め等の特定理由離職者に該当すると、給付制限が課されない場合があります。判定はハローワークが行い、所定給付日数にも影響するため、個別事情は管轄ハローワークへご確認ください。
公式情報と相談先
手続きは住居地を管轄するハローワークで行います。受付は平日8時30分~17時15分(休祝日・年末年始を除く)で、求職申込みに時間がかかるため16時前の来所が推奨されています。管轄はハローワークインターネットサービスの所在地情報で確認できます。離職理由の判定手続きの流れや受給要件の詳細も同サービスの案内をご確認ください。