結論:離職理由に納得できないときは離職票を受け取った後に住居地のハローワークへ相談します
離職証明書の離職理由(7欄の事業主の主張)と、16欄のご本人の判断が一致しないときは、離職票(1・2)が交付された後に住居地を管轄するハローワークで受給資格決定の際に異議を申し出ます。ハローワークが双方の主張と確認資料に基づき事実関係を調査し、最終的に安定所が離職理由を判定します。会社が訂正に応じなくても手続きは止まりません。
離職理由は、失業等給付の受給資格の有無、所定給付日数、給付制限の有無に直結します。正当な理由のない自己都合とされた場合は給付制限が課されますが、解雇や退職勧奨、契約期間満了の雇止めなど特定受給資格者・特定理由離職者に該当すれば、受給に必要な被保険者期間が12か月から6か月に緩和され、給付日数が手厚くなる場合があります。
離職証明書の7欄と16欄の役割を確認します
| 欄 | 誰が記入するか | 内容 |
|---|---|---|
| 7欄 | 事業主 | 離職理由1~5の中から1つに○、具体的事情記載欄に経過を詳記します |
| 16欄 | 離職者本人 | 7欄の事業主の理由に異議の有無を○で示し署名します |
| 8~14欄 | 事業主 | 離職日以前の賃金支払状況等を賃金台帳等に基づき記載します |
北海道ハローワークの記載例では、やむを得ない場合を除き退職日までに必ず離職者に7欄と16欄を確認させ、離職者に16欄の該当事項を○で囲ませたうえで署名を得ることとされています。賃金計算が未了でも、この確認は先に行って差し支えありません。
異議があるときの全体の流れ
手順1:離職日までに事業主に離職証明書の内容を確認させてもらいます。7欄の○と具体的事情、16欄の異議有無に誤りがないかその場で確認し、署名します。行方不明などやむを得ない場合は例外です。
手順2:離職後に会社から雇用保険被保険者離職票(1・2)を受け取ります。事業主は離職日の翌々日から10日以内に管轄ハローワークへ資格喪失届と離職証明書を提出する義務があります。届かない場合は住居地のハローワークへ相談します。
手順3:住居地を管轄するハローワークで受給資格の決定を申し込みます。受付は月曜日から金曜日の8時30分から17時15分で、求職申込みの時間も考慮して16時前の来所が推奨されています。
手順4:窓口で離職理由に異議がある旨を申し出ます。離職票-2の離職理由欄(7欄)にご自身の主張を記載し、根拠資料を提示します。担当者が事情を聴取し、必要に応じて事業主へ照会や追加資料の提出を求めます。
手順5:ハローワークの調査結果に基づき、安定所が離職理由を判定します。特定受給資格者・特定理由離職者に該当するかが決まり、その後の受給要件と給付内容が確定します。
ハローワークに持参するもの
受給資格決定と異議申立てに必要な持参物
- 雇用保険被保険者離職票(1・2)
- 個人番号確認書類:マイナンバーカード、通知カード、個人番号付き住民票のいずれか1点
- 身元確認書類:運転免許証・マイナンバーカード等の写真付き1点、または公的医療保険の被保険者証等から異なる2点(コピー不可)
- 写真2枚(縦3.0cm×横2.4cm、最近の正面上三分身)※マイナンバーカード提示で省略可
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード(ゆうちょ銀行可)
- 離職理由の根拠資料:退職願・退職届の写し、解雇予告通知書、雇止め通知、労働契約書、雇入通知書、就業規則、賃金台帳、タイムカード、募集要綱など離職理由を確認できるもの
ハローワークインターネットサービスでは、受給資格決定時に離職票と上記書類一式を持参するように案内されています。異議の有無にかかわらず同じ窓口で手続きしますので、不足がないか事前に確認します。
会社が訂正に応じない場合のハローワークの対応
事業主が離職証明書の記載を訂正しない場合でも、労働者は受給資格決定の場で異議を述べることができます。ハローワークは事業主の主張(離職証明書7欄)と離職者の主張(離職票-2の7欄)をそれぞれ把握し、双方の確認資料で事実確認を行います。必要に応じて安定所から事情聴取や追加資料の提示を求められることがあります。最終判定は安定所が行うため、事業主の記載がそのまま確定するわけではありません。
オンライン・郵送では解決できません
離職理由の異議や受給資格の決定は窓口での手続きです。ハローワークインターネットサービスでも、離職票が交付されない場合や事業主が行方不明の場合を含め、住居地を管轄するハローワークへ問い合わせるよう案内されています。電子申請や郵送のみでは完了しません。
相談・手続き先の探し方
- 住居地を管轄するハローワークの所在地はハローワークインターネットサービスの所在地情報ページで確認できます
- 来所前に電話で異議の旨と持参物を相談すると手続きが円滑です
- 受付時間外や休祝日・年末年始(12月29日~1月3日)は対応していません
特定受給資格者・特定理由離職者に該当するかの影響
離職理由が特定受給資格者(倒産・解雇等で再就職の準備期間なく離職を余儀なくされた者)や特定理由離職者(期間の定めのある契約が更新されなかった等のやむを得ない理由による離職)に該当すると、受給資格に必要な被保険者期間が原則12か月から6か月に緩和され、所定給付日数が手厚くなる場合や給付制限が課されない等の取扱いになります。該当可否は離職理由の判定結果で決まります。
離職票が届く前に異議を申し出ることはできますか?
原則として受給資格決定時に離職票(1・2)を提出して異議を申し出ます。離職日までに離職証明書の16欄で異議有りに○をしておくと、その後の調査が円滑です。離職票が届かない場合は、住居地のハローワークへ早めに相談してください。
退職願を提出しましたが、実際は退職勧奨でした。自己都合とされた場合はどうなりますか?
窓口で退職勧奨であった旨を申し出て、勧奨の経緯が分かる資料(面談記録、募集要綱、退職勧奨の通知等)を提示します。ハローワークが事実関係を調査し、特定受給資格者等に該当するかが判定されます。
会社が離職証明書を出してくれません。自分で請求できますか?
事業主は離職証明書を提出しない場合でも、離職者から交付請求があれば作成・交付する義務があります。請求しても交付されないときや事業主が行方不明のときは、住居地を管轄するハローワークへ相談してください。