有機溶剤等健康診断結果報告書を出し忘れたら、気づいた時点で速やかに事業場を管轄する所轄労働基準監督署長へ提出します。労働者を1人でも使用する事業場が定期の健診を行ったときは遅滞なく提出が原則です。2026年9月12日時点の厚生労働省と東京労働局の公式情報で確認しています。
症状と前提を確認します
この記事は、有機溶剤等を取り扱う業務で定期の健康診断を実施したのに、有機溶剤等健康診断結果報告書を所轄労働基準監督署へ出し忘れた事業場向けです。有機溶剤中毒予防規則第30条の3では、労働者を1人でも使用する事業者は定期のものに限る有機溶剤等健康診断を行ったときは遅滞なく所轄労働基準監督署長へ提出するとされています。東京労働局の記載要領で確認しています。全国共通の原則です。
| 項目 | 定期健康診断結果報告書 | 有機溶剤等健康診断結果報告書 |
|---|---|---|
| 対象事業場 | 常時50人以上の事業場 | 労働者を1人でも使用する事業場 |
| 報告する健診 | 一般定期健診・特定業務の定期健診 | 有機溶剤等健康診断の定期のものに限る |
| 根拠 | 労働安全衛生規則第52条 | 有機溶剤中毒予防規則第30条の3 |
| 提出先 | 事業場を管轄する所轄労働基準監督署長 | 事業場を管轄する所轄労働基準監督署長 |
| 様式 | 定期健康診断結果報告書 | 有機溶剤等健康診断結果報告書(別様式) |
定期健診の報告書を出していても、有機溶剤等の報告書は別に必要です。厚生労働省の各種健康診断結果報告書のページでは、定期用とは別に有機溶剤等用の様式が用意されています。定期の提出で代わりにはなりません。
出し忘れ後の回復手順
対象の健診と未提出分を特定します。健診年月日、受診労働者数、有機溶剤業務に従事する労働者数、実施した健診が定期のものかを確認します。1年を通して順次健診し一定期間をまとめて報告する場合は、対象年の月から月分の期間も整理します。
最新の様式で報告書を作成します。厚生労働省の有機溶剤等健康診断結果報告書様式を使います。印刷には白色度80パーセント以上の用紙を使い、印刷した用紙をコピーして使わないようにします。入力支援サービスで作成した場合も、申請のオンライン化ではなく必ず印刷のうえ提出します。
記載内容を記載要領に沿って整えます。有機溶剤業務名は別表1のコードと具体的な業務内容を記入します。対象年、健診年月日、在籍・受診・従事労働者数、健康診断項目、所見のあった者の人数、医師の指示人数、産業医欄、事業者職氏名を確認します。50人未満で産業医の選任義務がない事業場は産業医欄を空欄にできます。
所轄労働基準監督署へ速やかに提出し、控えを保管します。提出先は事業場を管轄する所轄労働基準監督署長です。窓口と郵送の受付方法や返信用封筒の要否は所轄署の案内で確認します。遅れた理由書の定型様式はありませんので、求められた場合に経緯を説明できるよう健診実施記録と提出記録を残します。

つまずきやすい記載ポイント
東京労働局の記載要領で示されている要点です。
対象年は報告対象の健診実施年を書きます。1年を通して順次実施し一定期間をまとめて報告する場合は対象年欄の月から月分に期間を書きます。健診年月日は報告日に最も近い検査年月日を基本に記入します。受診労働者数は健診年月日現在の受診者数、従事労働者数は同じ時点の有機溶剤業務に従事する人数です。有機溶剤業務名は別表1のコードを全て記入し、具体的業務内容には自動車車体の吹付塗装や印刷機ブランケットの洗浄のように具体的に書きます。産業医欄は事業場選任の産業医の氏名と押印または署名が必要です。他の医療機関で受診した場合も当該産業医の署名等が必要です。選任義務があるのに未選任の場合は未選任と記入します。
- 対象年と月から月分の期間を正しく書く
- 健診年月日は報告日に最も近い検査年月日を基本にする
- 受診数と従事数を健診年月日現在で数える
- 有機溶剤業務名は別表1コードと具体的内容を書く
- 産業医欄は選任産業医の署名等をそろえ50人未満は空欄可
- 所見人数は複数項目有所見でも実人数で数える
- 白色度80パーセント以上の用紙に印刷しコピー用紙を使わない
提出前のチェックリスト
投函や持参の前に最終確認します。
定期健康診断結果報告書を出していれば不要ですか
定期健康診断結果報告書では代わりになりません。有機溶剤等健康診断結果報告書として別様式で作成し、所轄労働基準監督署長へ速やかに提出します。定期の報告義務がない50人未満の事業場でも、有機溶剤等の定期健診を行ったときは報告が必要です。
入力支援サービスで電子申請できますか
入力支援サービスは作成支援であり、オンライン申請ではありません。作成した帳票は必ず印刷のうえ所轄労働基準監督署へ提出します。事前申請や登録は不要で、入力内容はインターネット上に保存されませんので次回用にはご自身のパソコンに保存します。
産業医がいない場合はどう書きますか
50人未満で産業医の選任義務がない事業場は空欄で構いません。選任義務がある事業場で何らかの事情により選任されていない場合は未選任と記入します。他の医療機関で健診を実施した場合も、事業場選任の産業医の署名等が必要です。
出し忘れは珍しくありません。健診実施記録と報告書控えを突き合わせ、未提出の実施分があれば古い分から順に作成して提出します。今後は健診実施計画の横に報告欄を作り、健診年月日、集計、印刷、提出、控え保管の5点を記録すると防げます。所轄署の管轄変更や様式改正があった場合も、最新様式で出し直せるように集計メモを残します。当サイトの内容は参考情報です。具体的な手続き・条件は管轄の労働基準監督署の最新案内をご確認ください。