傷病手当金の申請で会社が証明してくれないときは、本人が会社欄を代筆せず、会社へ依頼した記録を残して、加入している協会けんぽ支部へ早めに相談してください。未証明の申請書を受け付けられるか、申立書や補足資料が必要かは、申請先の指示を受けます。
会社の証明が必要になる範囲を確認する
協会けんぽの傷病手当金支給申請書は、被保険者記入用、事業主記入用、療養担当者記入用で構成されています。事業主記入用では、申請期間中の勤務状況と、出勤していない日に支給した給与・手当などを会社が証明します。会社が傷病手当金を支給するかどうかを決める欄ではありません。
ただし、申請期間が退職などによる資格喪失日以降だけの場合は、協会けんぽの現行の記入の手引きに「事業主記入用は空欄で提出」とする案内があります。在職中の期間を含むか、資格喪失後だけかで扱いが変わるため、まず申請期間を日付で区切ってください。
最初に確認する3つ
次の順で、会社の拒否なのか、まだ証明できる時期ではないのかを切り分けます。
会社へもう一度依頼するときの伝え方
会社には、申請期間、申請書を渡した日、返送希望日を明記して、事業主記入用の記載を依頼します。会社が支給可否を判断するのではなく、対象期間の出勤日と給与・手当の支給状況を事実に基づいて記入する欄であることを伝えると、担当部署へ確認してもらいやすくなります。
依頼時に残しておく情報
- 申請期間の開始日・終了日
- 申請書を渡した日と渡した方法
- 返送を求めた日
- 会社の担当部署・担当者名
- 会社から回答があった日と内容
拒否・無回答が続くときの提出前の手順
会社へ依頼したメール、書面、送付記録、回答を保存します。電話だけの場合も、電話した日、相手、内容をメモに残します。
被保険者記入用と療養担当者記入用を整え、申請期間と医師等の証明期間が一致しているか確認します。申請期間が終わる前は提出できないため、期間経過後であることも確認します。
資格情報のお知らせなどで加入支部を確認し、会社が証明しないこと、申請対象期間、申請期限、会社へ依頼した経緯を伝えます。
協会けんぽ支部に、事業主欄が未記入のまま提出できるか、申立書・給与明細・出勤記録などの補足資料が必要か、提出方法を確認します。
支部の指示に従って、郵送または利用できる電子申請で提出します。送付した日や受付番号は保管し、不足資料の連絡が来たら追加します。
協会けんぽへ相談するときに伝える内容
| 項目 | 伝える内容 |
|---|---|
| 加入先 | 協会けんぽの都道府県支部名。健康保険組合などの場合はその保険者名 |
| 申請期間 | いつからいつまで仕事を休んだ期間か。在職中か、資格喪失後か |
| 会社の対応 | 証明を拒否した、返答がない、担当者が不在などの状況 |
| 証明依頼の経緯 | 依頼日、方法、返答日、拒否理由、保存している資料 |
| 期限 | 対象となる労務不能日が2年の時効に近づいていないか |
申請期限と支給条件は別に確認する
会社が証明しないことと、傷病手当金の支給条件を満たすことは別の問題です。協会けんぽは、業務外の病気・けがであること、仕事に就けないこと、連続3日の待期を含む4日以上休んだこと、休業期間の給与がないまたは傷病手当金より少ないことを支給条件として案内しています。審査と支給可否は協会けんぽが申請書や保険記録を確認して判断します。
請求権は、労務不能であった日ごとにその翌日から2年で時効になります。会社との調整を待ち続けず、期限が気になる時点で協会けんぽ支部に相談してください。
仕事中・通勤中の傷病は労災の確認をする
病気やけがの原因が仕事中または通勤途中の場合は、健康保険の傷病手当金ではなく、原則として労災保険の対象です。傷病手当金の申請書を提出する前に、労働基準監督署へ相談する手続きが適切な場合があります。業務外の傷病か判断できないときは、自己判断で申請先を決めず、協会けんぽまたは労働基準監督署へ確認してください。
よくある質問
会社が証明しないなら、本人が3ページ目を書いて提出できますか?
本人が会社の勤務状況や給与額を代わりに証明することはできません。加入する協会けんぽ支部へ事情を伝え、未証明のまま提出できるか、申立書や補足資料が必要かを確認してください。
申請期間がまだ終わっていない場合はどうしますか?
協会けんぽの現行の記入の手引きは、申請期間が経過した後に提出するよう案内しています。休業が続いている場合は、どの期間で申請するかを協会けんぽ支部へ確認し、会社への証明依頼時期を合わせてください。
退職後の期間だけを申請する場合も会社の証明が必要ですか?
協会けんぽの2026年6月版の記入の手引きでは、資格喪失日以降の期間に関する申請は事業主記入用を空欄で提出する案内があります。ただし、在職中の期間を含む場合や保険者が協会けんぽでない場合は扱いが異なるため、提出前に加入支部へ確認してください。
公式の申請書を確認する
現行様式や提出先は、協会けんぽの「健康保険傷病手当金支給申請書」で確認できます。申請書には被保険者記入用、事業主記入用、療養担当者記入用があり、紙で提出する場合は加入支部へ郵送します。
現行様式・提出先を確認協会けんぽ「健康保険傷病手当金支給申請書」を開く会社の証明が止まっていても、傷病手当金の請求期限は日ごとに進みます。会社への依頼記録を残し、申請期間と加入先を整理したうえで、協会けんぽ支部に未証明の場合の提出方法を確認することが、最初にする手続きです。