雇用保険の被保険者番号が2つあることに気づいたら、速やかにハローワークで統合の手続きをします。原則は1人1番号で、転職しても同じ番号を使い続けます。重複したままにするとハローワーク内で記録がつながらず、失業等給付の期間通算で不利益になることがあります。管轄のハローワークへ「雇用保険被保険者資格取得・喪失等届訂正・取消願」を提出し、現在の番号に古い番号を統合してもらいます。手続きは紙での提出が原則で、事業主経由または本人が窓口で相談できます。

重複しているかまず確認する

次の書類を見比べて、番号が異なっていないか確認します。11桁の番号は事業所が変わっても本来は同一です。

番号を確認する書類

  • 雇用保険被保険者証(入社時にハローワークから交付)
  • 雇用保険被保険者離職票-1・離職票-2
  • 雇用保険被保険者資格喪失確認通知書
  • 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書

なぜ番号が2つ払い出されてしまうのか

最も多い原因は、転職時の資格取得届で取得区分を誤って「1.新規」で届け出たことです。正しくは、過去に雇用保険の加入歴がある方は「2.再取得」で届け出ます。区分を新規で出すと、ハローワークのシステムが別人と判断して新しい番号を払い出します。事業所の担当者が前職歴の確認不足や被保険者証の未提出のまま手続きした場合に起きやすく、ハローワークによっては新規で良いか確認されることもあります。

放置するとどうなるか

番号が分断されたままでは、加入期間が通算されません。雇用保険の基本手当などは被保険者であった期間の通算で給付日数が決まるため、期間が短く評価されて受給で損をする可能性があります。東京ハローワークのQ&Aでも、違う番号であれば本人の不利益となる場合があるため速やかに統合が必要と明記されています。

統合しないままのリスク

  • 前職と現職の被保険者期間が別記録になり通算されない
  • 基本手当の所定給付日数や受給要件の判定で不利になる
  • 被保険者種類の決定や高年齢被保険者への切り替えにも影響する場合がある

統合手続きの流れ

手続きは電子申請ではなく、紙の届出を管轄のハローワークへ提出します。東京ハローワークの様式一覧では「雇用保険被保険者資格取得・喪失等届訂正・取消願」が訂正・取消・統一の手続きに対応する様式として掲載されています。福井労働局の「雇用保険被保険者番号の統一願」も同趣旨の様式です。

2つの番号と経歴を整理する。被保険者証や離職票で各番号の11桁、取得年月日、離職年月日、事業所名をメモします。

様式を入手する。東京ハローワークのページから「雇用保険被保険者資格取得・喪失等届訂正・取消願」をダウンロードするか、管轄のハローワークで受け取ります。福井労働局の統一願様式を使用するよう案内される場合もあります。

統一事項欄に記入する。新しく使い続ける番号(原則として現在資格取得中の番号)を正とし、古い番号を誤として記入します。統合後は古い番号の記録が現在の番号に吸収され、一つの記録になります。記載例では令和7年1月1日入社の事例で、現番号1111-111111-1に旧番号5555-555555-5を統合する形で記入しています。

添付書類をそろえる。2つの番号が確認できる被保険者証を添付します。紛失している場合は離職票や資格喪失確認通知書など番号が分かる書類で代用できるか、事前にハローワークへ確認します。

管轄のハローワーク適用課へ提出する。事業主が提出するのが原則ですが、本人がハローワークへ相談して手続きを進めることも可能です。提出前に電話で必要部数と添付書類の扱いを確認するとスムーズです。

提出先と方法

提出先は、現在勤務している事業所を管轄するハローワーク(公共職業安定所)の適用課です。郵送での提出が可能かは管轄により運用が異なるため、事前に確認してください。Q20の手続きでも、事実が確認できる資料と誤った記載がされた通知書等を添えて管轄ハローワークへ提出すると案内されています。

必要書類と記入のポイント

必要書類とポイント
書類ポイント
雇用保険被保険者資格取得・喪失等届訂正・取消願(または統一願)統一区分に新旧の被保険者番号・取得年月日・離職年月日・事業所名を正確に記入
雇用保険被保険者証(2枚分)両方の番号が確認できる原本を添付。紛失時は離職票や確認通知書で代替可能かハローワークへ確認
事業主の確認印事業主届出の場合に必要。社会保険労務士が代行する場合は代理欄も記入
本人確認書類本人が窓口で相談・照会する際に運転免許証やマイナンバーカードなどを持参

統合後の扱いと確認

統合が完了すると、古い番号での記録は現在の番号にまとめられ、以後の資格取得・喪失や離職票発行は統一後の番号で管理されます。ハローワークから交付される確認通知書などで番号が一つになったことを確認してください。統合の方向は、現在資格取得中の番号を残すのが原則で、古い番号が新しい番号に吸収される形になります。

よくある質問

重複に気づくのが遅れても統合できますか?

できます。統合に法定期限はありません。気づいた時点で速やかに管轄のハローワークへ訂正・統一願を提出してください。ただし、統合が遅れるとその間の給付判定で期間が分断されたまま扱われる可能性があるため、早めに手続きしてください。

本人が直接ハローワークへ行っても手続きできますか?

可能です。原則は事業主が提出しますが、本人がハローワークで番号の照会や統一の相談をすることもできます。本人確認書類を持参し、管轄のハローワークの適用課へご相談ください。電話での被保険者番号の照会は個人情報保護のため対応していません。

被保険者証を紛失して番号が1つしか分かりません

もう一方の番号はハローワークで氏名・生年月日・前職会社名から照会できます。資格取得届の備考欄に前職会社名を記入して提出する方法も案内されています。照会結果をもとに訂正・統一願を作成してください。

相談先

手続きや必要書類で迷ったときは、事業所を管轄するハローワークの雇用保険適用課へお問い合わせください。被保険者番号の統合は全国共通の手続きですが、添付書類の運用はハローワークにより異なる場合があるため、提出前に確認すると安心です。