結論:使えない文字をJISで扱える代替文字に置き換えて再送信します
e-Govで算定基礎届を送信するときに「指定可能な文字以外が指定されています」「指定可能文字以外が入力されています」「利用できない文字が含まれています」と表示されたら、氏名などに入れた半角カナ・旧字体・サロゲートペア文字・機種依存文字が原因です。e-Gov「入力可能な文字について」と日本年金機構の案内に従い、該当の外字を常用のJISで扱える文字に置き換え、CSV添付の場合はShift-JISで保存し直して、GビズIDで再送信します。
症状を確認する
次のような表示が出て、算定基礎届が送信できない状態を指します。表示は申請の作り方により少し言い回しが異なります。
表示されるエラーの例
- 指定可能な文字以外が指定されています
- 指定可能文字以外が入力されています
- e-Gov電子申請・マイナポータル電子申請に使用できない文字が含まれています
- 利用できない文字が含まれています(CSV方式の添付時など)
エラーは氏名欄で最も起きやすく、住所欄や備考欄でも起こります。届書作成プログラムで作成したCSVを添付して送信する方式と、e-Gov画面に直接入力する単記式のどちらでも発生します。
原因の多くは「外字・機種依存文字」です
e-Gov電子申請では、JISで正しく扱えない文字はエラーになります。日本年金機構のFAQでも「半角カナ文字等が入力できません」と案内され、詳細はe-Gov「入力可能な文字について」で示されています。CSV(SHFD0006.CSV)は画面入力と使える文字の基準が異なる点にも注意が必要です。
使えない文字の代表例
- 半角カナ(アイウエオ ガ゚など)
- 丸数字 ①②③ やローマ数字 ⅠⅡⅢ
- 単位記号 ㍉ ㌔ や囲み文字 ㊤ ㈱、省略文字 № ℡ など
- サロゲートペア文字(例:𠮟、𡈽、𣇄 などJIS外の旧字体・異体字)
- IBM拡張文字や機種依存文字(例:髙、﨑、濱、栁など旧字体の一部、波ダッシュ 〜[U+301C]、全角マイナス -[U+2212]など)
常用の「崎」「高」「浜」「柳」で登録されている方が、戸籍どおりの旧字体「﨑」「髙」「濱」「栁」で入力するとエラーになるのが典型例です。キーボードで表示できても、e-Govの文字コードで扱えなければ送信時に止まります。
まず確認する3点
送信前に確認するポイント
対処の分岐:入力方法別に直します
パターン1:e-Gov画面で直接入力している場合(単記式)
画面上で該当の外字をJISで扱える常用文字に置き換えます。入力後にe-Govの「入力チェック」を実行し、エラーが消えたことを確認してから再送信します。
置き換えの手順
- エラー指摘された氏名をメモする
- 旧字体を常用文字に置き換える(例:﨑→崎、髙→高、濱→浜)
- 半角カナがあれば全角カナに直す
- 入力チェックでエラーが解消したか確認する
- GビズIDなどで再送信し、受付状況を照会する
パターン2:届書作成プログラム+CSV添付で提出している場合
届書作成プログラムで出力するCSV(SHFD0006.CSV)は、画面入力と使える文字の基準が異なります。日本年金機構のFAQでも「CSV形式届書は利用できる文字が異なります」と案内されています。ExcelでCSVを開くとShift-JISの扱いで文字が壊れることがあるため、編集後は必ずShift-JISで保存します。
CSV方式の直し方
- 届書作成プログラムのデータ上で外字を常用文字に置き換える
- CSVを再出力する
- CSVをExcelではなくメモ帳などで開き、文字化けがないか確認する
- 保存時に文字コードがShift-JISになっているか確認する(UTF-8のままにしない)
- e-GovでCSVを再添付し、入力チェック→再送信する
| 入力していた文字(エラーになりやすい例) | 置き換え例(JISで扱える文字) | 備考 |
|---|---|---|
| 﨑(旧字体・サロゲート) | 崎 | 常用漢字に置換 |
| 髙(はしごだか) | 高 | 常用漢字に置換 |
| 濱 | 浜 | 常用漢字に置換 |
| 栁 | 柳 | 常用漢字に置換 |
| カタカナ(半角) | カタカナ(全角) | 全角に統一 |
上表は代表例です。実際にはe-Gov「入力可能な文字について」の一覧に該当するかが基準です。該当文字が一覧にないか、サロゲートペア文字に含まれていないかを確認し、どうしても判断がつかないときは年金事務所へ相談します。
パターン3:GビズIDで送信している場合
GビズID自体の文字制限ではなく、e-Gov側の文字制限が原因です。GビズIDでログイン後に表示される業務システム側で直しても、元データの外字が残ったままだと再送信時に同じエラーが出ます。必ず業務データ(画面またはCSV)の元を直してから再送信します。
手順:置き換えから再送信まで
エラー箇所を特定する
e-Govの入力チェックやエラーメッセージで指摘された項目(例:被保険者氏名2行目)を確認します。複数名いる場合は、該当者だけを直せば再送信できます。
常用の代替文字に置き換える
旧字体や半角カナを常用のJIS文字に置き換えます。CSVの場合は再出力とShift-JIS保存を忘れないようにします。Excelで直接上書きすると文字コードが変わることがあるため、届書作成プログラム側で直すのが安全です。
入力チェックを再実行する
e-Govの「入力チェック」で再確認します。エラーが0件になれば送信準備が整った合図です。まだエラーが出る場合は、別の文字(住所の番地や建物名の記号など)も対象になっていないか見直します。
GビズIDで再送信する
修正したデータをe-Govで再送信します。送信後は受付番号が発行されたかを確認します。受付番号がない場合は送信が完了していません。
受付状況を照会する
e-Govの「申請・届出状況照会」や日本年金機構の事業所向けオンラインサービスで処理状況を確認します。補正依頼が来ていないかも併せて確認します。
CSVで起きやすい追加のつまずき
CSV特有の注意点
- ExcelでCSVを開くと、先頭の0が消える、数字が日付に変わる、文字が文字化けする
- 上書き保存でUTF-8になってしまい、e-Govで再エラーになる
- 対策:届書作成プログラムで直して再出力する、保存時はShift-JISを指定する、メモ帳で開いて確認する
オンラインで直せないときの代替ルート
電子申請がどうしても通らないときは、算定基礎届は電子媒体(CDまたはDVD)、郵送、窓口持参でも提出できます。提出先は事務センターまたは管轄の年金事務所で共通です。郵送の場合は日本年金機構から送付された返信用封筒を使うと宛先間違いを防げます。
提出期限と対象者を再確認
算定基礎届(定時決定)は、7月1日現在で使用している全被保険者および70歳以上被用者について、4月・5月・6月の報酬月額を届け出て、9月からの標準報酬月額を決め直す手続きです。令和8年度は2026年7月1日から7月10日までに提出します。6月1日以降に資格取得した方、6月30日以前に退職した方、7月に月額変更届を出す方、8月・9月に随時改定予定の申出をした方(別途手続き)は対象外になる場合があります。
提出前チェック
- 7月1日現在の在籍者か(退職・入社のタイミングを確認)
- 支払基礎日数が17日以上(短時間労働者は11日以上)の月の報酬を正しく集計したか
- 代替文字への置き換えでエラーが解消したか
よくある質問
代替文字に置き換えると本人の氏名と違ってしまいますが、問題ありませんか?
社会保険の届出はJISで扱える文字で処理するのが原則です。戸籍どおりの旧字体が扱えないときは、常用の代替文字で届け出ます。社内では正しい表記を別途記録し、必要に応じ備考や年金事務所への相談で補足します。旧字体のまま再送信しても同じエラーで受理されません。
CSVと画面入力で使える文字は同じですか?
異なります。e-Gov画面入力の基準と、CSV形式届書(SHFD0006.CSV)の基準は別です。日本年金機構のFAQでもその旨が案内され、詳細はe-Gov「入力可能な文字について」で確認します。CSVの場合はShift-JISでの保存も合わせて確認してください。
エラーが直らず期限の7月10日に間に合わないときはどうなりますか?
期限を過ぎても提出は可能ですが、遅延として扱われます。できるだけ早く代替文字に置き換えて再送信し、エラーが直らないときはCD・DVDの電子媒体や郵送、年金事務所窓口への持参も検討します。提出先は事務センターまたは管轄の年金事務所です。
まとめ
算定基礎届の外字エラーは、半角カナや旧字体・サロゲートペアなどのJISで扱えない文字が原因です。e-Gov「入力可能な文字について」で使えない文字を確認し、氏名の外字を常用の代替文字に置き換え、CSVはShift-JISで保存し直して再送信します。令和8年度は2026年7月10日が期限です。エラーを解消して受付番号まで確認し、処理状況に補正がないかも合わせて照会します。個別の氏名で判断がつかないときは、事務センターまたは管轄の年金事務所へ相談してください。