特別徴収税額決定通知書が5月になっても届かないときは、まず発送時期が5月中旬から5月末であることを確認し、給与支払報告書の徴収区分や提出先、1月31日の提出期限、事業所の所在地変更、賦課期日(1月1日)時点の住所地の5点を順に切り分けます。eLTAXで電子データ受取を選んでいる場合は書面は届きません。心当たりがなければ、課税した市区町村の特別徴収担当へ問い合わせ、必要に応じて再発行の手続きを行います。

特別徴収税額決定通知書はいつ届くのが正常ですか

新年度分の特別徴収税額決定通知書は、例年5月中旬から5月末にかけて事業所宛てに送付されるのが正常です。横浜市は5月中旬発送、神戸市は5月末日までに送付、春日市は5月中旬から下旬に送付と案内しています。給与支払報告書を提出期限の1月31日後に提出した場合や、他の市区町村に提出して回送された場合は、6月以降の発送になることがあります。春日市では、6月末頃に送付する通知で確認するか、それでも届かなければ税務課へ連絡するよう案内しています。

市区町村別の発送時期の目安
市区町村発送時期の案内補足
横浜市5月中旬大きなA3サイズの茶封筒で横浜市特別徴収センターから発送
神戸市5月末日まで期限後提出は6月以降、2024年度からeLTAXの受取方法が変更
春日市5月中旬から下旬1月31日後の提出や他市提出の回送で6月末頃に遅れる場合あり

届かない主な原因5つと対処の分岐

横浜市と神戸市、春日市の公式Q&Aでは、届かない理由として次の5つが共通して案内されています。該当するケースを確認し、必要な届出を行います。

届かない主な原因5つ

  • ケース1:給与支払報告書の徴収方法が普通徴収になっている:提出した報告書の徴収区分を確認し、誤りがあれば「特別徴収への切替依頼書」を提出します。(横浜市)
  • ケース2:給与支払報告書を提出期限(1月31日)後に提出した:発送が遅れているため、6月以降の到着を待つか、課税した市区町村へ確認します。(横浜市・春日市)
  • ケース3:給与支払報告書を提出していない、または他市区町村へ提出した:賦課期日1月1日時点の住所地の市区町村で課税されるため、提出先からの回送を待ちます。1月1日時点で横浜市外・神戸市外・春日市外に住む従業員は、その住所地の市区町村から届きます。(横浜市・神戸市・春日市)
  • ケース4:給与支払者(特別徴収義務者)の所在地や名称が変わっている:所在地・名称変更届出書を提出します。(横浜市)
  • ケース5:賦課期日1月1日時点の住所が当該市外であった:課税自体が住所地の市区町村で行われるため、当該市からは通知が発送されません。実際の住所地の市区町村へ確認します。(横浜市・神戸市・春日市)

事業所担当者が今すぐ確認する手順(チェックリスト)

事業所担当者の確認チェックリスト

従業員本人が「自分の通知が届かない」と感じたとき

特別徴収税額決定通知書のうち、納税義務者用(従業員本人用)は、市区町村から事業所へ送付され、事業所が従業員本人へ配付する仕組みです。神戸市の案内でも「個人用の通知書は従業員本人へ渡してください」と明記されています。そのため、従業員本人の手元に直接郵送されることはありません。

従業員本人の確認ポイント

  • 勤務先の総務・給与担当者に、個人用通知書が届いているか、配付時期を確認します
  • 退職・休職・育児休業で特別徴収できない従業員が含まれる場合は、給与所得者異動届出書の提出が必要で、通常は普通徴収へ切り替わります(神戸市・春日市)
  • 退職後に通知が事業所へ届いた場合でも、春日市は「事業所から退職者へ電子データを送付する必要はない。市から本人へ納税通知書を送付する」と案内しています

問い合わせ先と再発行の手続き

いずれのケースにも当てはまらず、再確認しても届いていない場合は、課税した市区町村の特別徴収担当へ問い合わせます。再発行の可否は、特別徴収義務者用と納税義務者用で扱いが異なります。

市区町村別の問い合わせ先と再発行方法

  • 横浜市:横浜市特別徴収センター(〒231-8314 横浜市中区山下町2 産業貿易センタービル5階)へ問い合わせ。届出書等のダウンロードページから必要な様式を取得できます
  • 神戸市:神戸市スマート申請システム e-KOBEの「税額通知書再発行申請」からオンラインで申請できます。問い合わせフォームも用意されています
  • 春日市:春日市税務課市民税担当へ連絡。1日~15日頃に提出された届出は当月末、15日~末に提出された届出は翌月末に変更通知を送付する目安があります

eLTAXで電子通知を選んでいるか確認しましょう

2024(令和6)年度から、神戸市を含む多くの市区町村で、eLTAXで給与支払報告書を提出した場合の税額通知の受取方法が変更されています。受取方法は「電子データ」か「書面」のいずれかを選択し、選択した方法のみで通知され、もう一方では届きません。

eLTAX受取方法のポイント

  • 特別徴収義務者用と納税義務者用で、それぞれ電子データか書面かを選択できます
  • 電子データを選択した場合は、電子署名付きデータをeLTAX経由で送信し、書面は送付されません(春日市)
  • 保護番号が分からない場合は、課税した市区町村の税務課へ連絡します(春日市)
  • 利用者IDを複数事業所で引き継いでいる場合は、転勤元へ電子データが届かないことがあるため、必要に応じて紙での通知を依頼します(春日市)

よくある質問

6月上旬になっても届かないのはなぜですか

給与支払報告書を他の市区町村に提出して回送中、1月31日後に提出して処理が遅れている、居住実態の確認に時間がかかっているなどの理由で、6月末頃まで遅れることがあります。春日市は「6月末頃に送付する通知で確認し、それでも届かなければ税務課へ連絡する」と案内しています。提出期限内に正しく提出していても、賦課期日時点の住所地が当該市外であれば、その住所地の市区町村から届きます。

税額決定通知書に既に退職した従業員が載っています。どうすればよいですか

提出された給与支払報告書の徴収方法に基づいて作成されるため、退職後でも当初の報告書が特別徴収のままでは通知に含まれます。給与所得者異動届出書を提出して普通徴収へ切り替えます。4月16日以降に届いた異動届は新年度の通知に反映が間に合わず、6月末頃以降の変更通知で反映されることがあります。神戸市と春日市が案内しています。

納税義務者用の通知を再発行してもらえますか

原則として、一度従業員に渡った納税義務者用の通知は再発行していません。事業所が従業員へ渡す前に紛失・汚損した場合のみ、課税した市区町村へ相談できます。従業員本人が課税内容を確認したい場合は、所得課税(非課税)証明書を取得してください。春日市の案内に基づいています。

まとめ

特別徴収税額決定通知書が届かないときは、5月中旬から5月末の正常な発送時期を確認し、徴収区分、提出期限、提出先、所在地変更、賦課期日1月1日の住所地の5点を切り分けます。eLTAXで電子データを選択していないかも併せて確認します。心当たりがなければ、課税した市区町村の特別徴収担当へ早めに問い合わせ、特別徴収義務者用の再発行や切替依頼などで速やかに対応します。従業員への配付や異動届の提出も忘れずに行い、6月からの特別徴収に備えます。