給与支払報告書の法定提出期限である1月31日を過ぎても、各市区町村の住民税課は引き続き受け付けています。eLTAXまたは郵送・窓口で速やかに提出すれば住民税の課税に反映されますが、提出が遅れると特別徴収税額決定通知の5月31日送付や6月からの特別徴収開始に間に合わず7月以降の開始になる場合や、1回あたりの納付額が大きくなることがあります。

期限を過ぎたときの結論

提出期限を過ぎた場合でも、「出さなくてよい」にはなりません。すべての市区町村で期日後の提出が可能であり、早急に提出することが従業員の住民税額決定と特別徴収の開始時期への影響を最小限に抑える最善策です。鹿児島市は「早急にご提出ください」、八王子市は「期限後に提出された資料は順次処理しますが5月31日までに決定通知を送付できない可能性があります」と案内しています。

提出期限と提出先を確認する

給与支払報告書は、給与の支払者が従業員の前年1年分の給与支払額等を、従業員の1月1日現在の住所地の市区町村へ報告する書類です。総括表と個人別明細書をセットで提出します。

提出期限と提出先
項目内容
法定期限毎年1月31日(土日祝日なら翌開庁日)
提出先(原則)従業員の1月1日現在の住所地の市区町村 住民税課
税務署の法定調書合計表令和7年分は令和8年2月2日までに所轄税務署または業務センターへ提出(国税庁手引)
eLTAX利用時PCdeskまたは対応給与ソフトから各市区町村へ一括送信
郵送・窓口各市区町村の住民税課宛に送付または持参

期限後に提出したときの影響

期限後提出の影響は、市区町村の処理スケジュールに関係します。多くの市区町村では特別徴収税額決定通知を5月31日までに事業所と納税者へ送付し、6月から特別徴収を開始します。

期限後提出の影響

  • 5月31日までに決定通知を送付できない可能性がある(八王子市公式)
  • 6月開始に間に合わず7月以降の開始になる場合がある
  • 年税額の支払回数が減り、1回あたりの納付額または給与からの差引額が大きくなる(鹿児島市公式)
  • 普通徴収の従業員がいる場合は納税通知書の発送も遅れる可能性がある

3つの提出方法と手順

eLTAXで提出する場合(もっとも速く確実です)。PCdeskで給与支払報告書データを作成し、提出先市区町村を選択して送信します。送信後はeLTAXの受付結果と各市区町村の審査状況を確認します。期限後でも「新規」で送信できます。

郵送で提出する場合。総括表と個人別明細書を各市区町村ごとに封入し、住民税課宛に送付します。普通徴収の従業員がいる場合は切替理由書を同封します。控えが必要な場合は返信用封筒を同封します。

窓口で提出する場合。各市区町村の住民税課窓口へ持参します。受付印が必要な場合は提出部数に注意します。大量提出時は事前に電話で確認すると手続きが円滑です。

総括表と個人別明細書の作成ポイント

作成ポイント

  • 総括表の報告人員は、個人別明細書の枚数と一致させる
  • 退職者や年の中途入社・退社した従業員も含め、給与を支払った全員分を提出する
  • 普通徴収とする従業員は、切替理由書の該当符号を明記する
  • eLTAXで一度提出した内容を期限後に訂正する場合は、申告区分を「訂正・追加・取消」に切り替える

提出前チェックリスト

提出前チェックリスト

よくある質問

1月31日を過ぎたら罰則はありますか。

給与支払報告書自体の提出遅延に直ちに罰則が科されることは一般的ではありませんが、地方税法上の提出義務があり、遅延により従業員の住民税課税や特別徴収の開始が遅れるなどの不利益が生じます。速やかに提出してください。

5月31日の決定通知に間に合わないとどうなりますか。

八王子市の案内では、期限後に提出された資料は順次処理されるものの、5月31日までに決定通知を送付できない可能性があり、6月開始に間に合わず7月以降の開始になる場合があるとされています。通知が届くまで普通徴収で対応するよう従業員へ案内が必要になることがあります。

退職した従業員も提出が必要ですか。

はい、必要です。前年中に給与の支払いがあったすべての従業員(中途退職者を含む)が対象です。年の途中で退職した場合でも、前年分の支払額を住所地の市区町村へ報告します。

次の手続きへ

給与支払報告書の提出後は、特別徴収税額決定通知の到着を確認し、6月分以降の給与計算で特別徴収へ切り替えます。年末調整の基礎控除申告書などで書き間違いに気づいた場合は、二重線で訂正し1月31日までに再提出するか、期限後は確定申告での修正を検討してください。関連記事もご確認ください。