特別徴収税額決定通知書は、毎年5月中旬〜5月末に市区町村から事業所(特別徴収義務者)へ発送され、従業員(納税義務者)分は事業所経由で渡されます。6月上旬になっても届かないときは、給与支払報告書の提出先・期限(1月31日)、賦課期日1月1日の住所地、普通徴収指定、eLTAXの電子データ選択、給与所得者異動届出書の反映時期を順に確認し、賦課期日時点の住所地の市区町村へお問い合わせください。

特別徴収税額決定通知書とは

住民税(市県民税・森林環境税)の特別徴収税額決定通知書は、市区町村が前年の所得に基づき計算した年税額と、6月から翌年5月までの月割額を通知する書類です。事業所用の「特別徴収義務者用」と、従業員へ配付する「納税義務者用」の2種類があり、いずれも市区町村が作成します。eLTAXで給与支払報告書を提出する際に「電子データ」を選択している場合は、書面ではなく電子データで通知され、紙の通知書は送付されません。

届かない主な原因5つ

横浜市・春日市・神戸市の公式Q&Aで案内されている、届かない主なケースを整理します。いずれも賦課期日1月1日時点の住所地がどこかが起点です。

届かない原因と確認先
ケースなぜ届かないか確認先
給与支払報告書を提出していない/提出漏れ市区町村で課税資料がなく通知書が作成されません賦課期日時点の住所地の市区町村 税務担当
提出期限(1月31日)を過ぎて提出した事務処理が遅れ、6月以降の発送になります提出先の市区町村(春日市は6月末頃に再確認を案内)
賦課期日(1月1日)時点の住所が他市区町村だった住所地の市区町村が課税・通知します。提出先と異なる場合は回送で遅れます賦課期日時点の住所地の市区町村
給与支払報告書で全員が普通徴収になっている特別徴収の対象とならず、通知書は発送されません提出した給与支払報告書の徴収区分/特別徴収への切替依頼書の要否を確認
eLTAXで電子データ受取を選択している書面は送付されず、eLTAX経由の電子データで通知されますeLTAXの受取方法設定/処分通知等一覧/保護番号メールを確認

転職・退職・休職で届かないときの分岐

6月は転職や退職が多い時期で、異動のタイミングにより通知の行き先が変わります。次の分岐で整理します。

転職・退職時の分岐

  • 転職前の事業所に通知が届いたが、退職済みで配付されない:事業所は給与所得者異動届出書を提出します。4月16日以降に届いた新年度分の異動届は、最初の決定通知に反映が間に合わず、6月末頃の変更通知で通知される場合があります。
  • 転職先の事業所へ6月に届かない:前事業所の異動届提出が遅れている、または新事業所での特別徴収切替届が1月31日後に提出された可能性があります。異動届を1日〜15日に提出した場合は当月末、16日〜末日に提出した場合は翌月末に変更通知が送付されるのが原則ですが、6月中旬までに提出された分は遅れる場合があります。
  • 1月1日時点で住所地が異なる:転居した方は、住民票の住所地ではなく賦課期日時点の旧住所地の市区町村から課税・通知されます。旧住所地へご確認ください。
  • 育児休業・休職中で給与がない:休職中でも翌年度の給与支払報告書が特別徴収として提出されていると、特別徴収通知が届く場合があります。普通徴収を希望する場合は改めて異動届の提出が必要です。

確認手順(従業員・事業所共通)

いまの状況を確認します。賦課期日(1月1日)時点の住所地はどこか、給与支払報告書はどの市区町村へいつ提出されたか、eLTAXは電子データ受取か書面受取かを確認します。

通知書の種類を確認します。事業所に届く「特別徴収義務者用」と、従業員へ配付する「納税義務者用」は別々に管理されています。どちらが届かないのかを切り分けます。

発送時期を確認します。神戸市は5月末日まで、横浜市は5月中旬、春日市は5月中旬から下旬に発送します。期限後の提出や住所地の回送があると6月以降になります。6月上旬に届かない場合は、6月末頃まで待って再確認する旨を春日市が案内しています。

eLTAXの受取方法を確認します。電子データを選択している場合は、PCdeskの処分通知等一覧と、保護番号メール(迷惑メールフォルダを含む)を確認します。

賦課期日時点の住所地の市区町村へ問い合わせます。従業員の方は住所地、事業所の方は所在地の特別徴収センターまたは市民税課へ、通知書の種別と従業員氏名を伝えて確認します。横浜市はA3サイズの茶封筒で送付しています。

再発行の手続き

再発行の可否と窓口
対象再発行窓口・方法
特別徴収税額通知書(特別徴収義務者用)再発行可能事業所の所在地の市区町村。神戸市はe-KOBEスマート申請、横浜市は特別徴収センターへ連絡、春日市は税務課市民税担当へ連絡
特別徴収税額(変更)通知書(納税義務者用)従業員に渡った後の再発行は原則不可紛失して課税内容を確認したい場合は、住所地の市区町村で所得課税(非課税)証明書を取得します。渡す前に事業所が紛失・汚損した場合は、市区町村へ相談すると再発行の相談が可能です

従業員本人が住所地の市区町村へ問い合わせる際は、個人情報保護のため、扶養人数や所得額などの詳細は本人からの問い合わせでないと回答できない場合があります。通知書(納税義務者用)を手元に用意してご連絡ください。

eLTAXで電子データが届かないとき

春日市の案内では、電子申告で給与支払報告書を提出した際の選択により、電子データと書面のどちらか一方のみが通知されます。電子データを選択したのに届かないときは、PCdeskの処分通知等一覧に表示されるか、保護番号メールが届いているかを確認します。保護番号が不明な場合は税務課へお問い合わせください。利用者IDを転勤先が引き継いでいるなどで、転勤元に電子データが届かないケースもあります。

注意点・よくある失敗

注意点

  • 通知書は毎年作り直されます。昨年の通知書を今年の金額として使わないようにします。
  • 納入書が同封されていない場合でも、税額変更後の納入は裏面の修正方法やダウンロードした納入書で対応します。税額変更通知に納入書は再送されない場合があります。
  • 異動届を提出しても、提出日によっては最初の決定通知に反映されず、6月末以降の変更通知になる場合があります。

よくある質問

6月上旬になっても特別徴収税額決定通知書が届きません。いつまで待ちますか?

春日市は6月末頃に送付する通知で確認するか、それでも届かない場合は税務課市民税担当へ連絡するよう案内しています。提出期限後の提出や、他市区町村からの回送があると6月以降になります。

転職したのに旧勤務先に通知が届きました。新勤務先には届きませんか?

新年度の決定通知は、提出された給与支払報告書の徴収区分に基づいて作成されます。退職後に異動届を提出した場合、最初の決定通知には反映が間に合わず、6月末頃の変更通知で新事業所へ通知される場合があります。

従業員が通知書を紛失したと言っています。再発行できますか?

納税義務者用は、従業員の手に渡った後の再発行は原則行われていません。課税内容の確認には、住所地の市区町村で所得課税(非課税)証明書を取得してください。事業所が渡す前に紛失・汚損した場合は、市区町村へご相談ください。

まとめ

特別徴収税額決定通知書が届かないときは、5月中旬〜5月末の発送スケジュールを前提に、給与支払報告書の提出先と期限(1月31日)、賦課期日1月1日の住所地、普通徴収指定、eLTAXの電子データ選択のいずれかが原因かを確認します。転職・退職時は異動届の提出日により変更通知が6月末以降になる場合があります。賦課期日時点の住所地の市区町村へ、通知書の種別を伝えてお問い合わせください。