育児休業中に退職した場合、育児休業給付金は2025年4月1日以降のやむを得ない離職では離職日までが支給対象となり、退職後は働ける状態で求職すれば雇用保険の基本手当に切り替えられます。すぐ働けない場合は受給期間延長の相談が必要です。
結論:退職後の育児休業給付金はどうなる
育児休業給付金は職場復帰を前提とした給付金です。当初から退職を予定していた方は支給対象となりません。一方、受給中にやむを得ず離職することになった場合、2025年4月1日以降は離職日までを支給対象とする取扱いに変更されています。支給処理の都合上、当面は離職日の前日までの支給後に1日分の追給が行われ、支給決定通知書と追給処理結果通知票の2通が交付されます。厚生労働省の育児休業等給付の案内と愛知労働局の取扱い変更通知で2026年9月18日に確認しています。
失業手当へ切り替える条件
退職後に雇用保険の基本手当を受けるには、次の要件を満たし、失業の状態にあることが必要です。育児のためすぐ働けない方は受給できず、受給期間延長の対象になります。
基本手当の受給要件の要点
- 離職前2年間に被保険者期間が12か月以上あること。倒産・解雇等ややむを得ない理由の離職は離職前1年間に6か月以上で足りる場合があります
- 積極的に就職しようとする意思があること、いつでも就職できる能力があること、積極的に仕事を探しても就職していないことの3点を満たす失業の状態であること
- 育児・病気等ですぐ就職できない場合は基本手当は受けられず、30日以上働けない状態が続けば受給期間延長の申請ができます
退職から基本手当受給までの手順
離職票の到着を確認し、住所地のハローワークで求職申込みと受給手続きをします。
会社が離職日の翌々日から10日以内に資格喪失届を出し、離職票が会社経由で交付されます。10日を過ぎても届かない場合は会社に確認し、対応がなければ身元確認書類と退職が分かる書類を持ってハローワークへ相談します。
離職票1・2、個人番号確認書類、身元確認書類、写真、本人名義通帳等を持って住所地のハローワークで求職申込みと受給資格決定を受けます。離職理由に争いがある場合は証拠書類を持参し、窓口で申し出ます。
受給手続日から待期7日があり、自己都合退職では原則1か月の給付制限があります。退職日が令和7年4月1日以降は原則1か月、同年3月31日以前は原則2か月で、5年以内に2回以上の自己都合受給決定や重責解雇では3か月です。
4週間に1回の失業認定日に来所し、求職活動実績の確認を受けて支給されます。受給できる期間は原則として離職日の翌日から1年間で、過ぎると残日数があっても支給されません。
| 状況 | 取る手続き | 相談先 |
|---|---|---|
| すぐ働けて求職できる | 離職票で速やかに求職申込みと受給手続き | 住所地のハローワーク |
| 育児継続等ですぐ働けない | 受給期間延長の申請後に働ける状態で受給手続き | 住所地のハローワーク |
| 離職票が届かない | 10日経過で会社確認後にハローワークへ相談 | 住所地のハローワーク |
離職票が届かないときの確認順
会社が手続きをしない場合、督促しても届かない場合は早めにハローワークへ相談します。退職証明書等で退職事実が確認できれば手続きが進む場合があります。離職理由が実際と違う場合も、受給手続き時に窓口へ申し出て、証明書類があれば持参します。
注意点:給付制限と受給期間
自己都合の給付制限、受給期間1年の期限、延長申請の遅れに注意します。延長申請は30日以上働けない状態の翌日以降に早期に行うことが原則で、遅れると所定日数の全てを受けられない場合があります。延長申請は郵送や代理人でも可能です。
二重受給と申告の注意点
- 育児休業給付金と基本手当の二重受給はできません。退職後はどちらか一方の整理になります
- 基本手当の給付は非課税で確定申告は不要です
- 再就職が決まった場合は速やかにハローワークへ申し出ます
ハローワーク持参物の確認リスト
すでに受けた育児休業給付金の返還は必要ですか
原則として返還は不要で、2025年4月1日以降のやむを得ない離職では離職日までが支給対象です。当初から退職予定だった場合や支給単位期間の途中で要件を満たさない期間がある場合は個別判断になるため、通知書の記載とハローワークの案内で確認します。
退職日が1日違うと1か月分が消えますか
退職日が支給単位期間の途中の場合、離職日までの支給に整理されます。1日のずれで1か月分が変わるという説明を見かけることがありますが、現在の取扱いでは離職日まで支給が原則で、当面は前日分と1日追給の2通知で調整されます。退職日と最終支給の関係は通知書で確認します。
育児が続いてすぐ働けない場合はどうしますか
すぐ働けない間は基本手当は受けられません。離職日の翌日から1年以内に30日以上働けない状態が続けば、受給期間延長の申請で本来の1年に働けない日数を加えられます。加えられる期間は最大3年間です。働ける状態になったら速やかに受給手続きをします。