失業手当の基本手当日額は、原則として「離職前6か月の賃金合計÷180」で賃金日額を出し、離職時の年齢と賃金に応じた給付率を反映して決まります。この記事の上限・下限と計算区分は、2026年8月1日から適用されている改定後の額を、2026年8月20日に厚生労働省の公式情報で再確認したものです。正確な額はハローワークが離職票から計算します。

基本手当日額の計算方法

失業手当の金額は、賃金日額、基本手当日額、支給対象日数の順に確認します。
項目計算・意味
賃金日額離職日の直前6か月に毎月決まって支払われた賃金の合計÷180
基本手当日額賃金日額に、離職時の年齢と賃金帯に応じた45~80%の給付率を反映した1日当たりの額
1回の支給額基本手当日額×失業認定された支給対象日数を基本に決定

手順1:離職前6か月の賃金から賃金日額を出す

離職票に記載される、離職直前6か月の毎月決まって支払われた賃金を確認します。複数月の給与が同額でない場合も、6か月分を合計します。

6か月分の賃金合計を180で割ります。これが基本手当日額の算定基礎となる賃金日額です。

たとえば、離職前6か月の賃金が毎月15万円で同額なら、合計90万円を180で割り、賃金日額は5,000円です。

手順2:年齢と賃金帯に応じた給付率を確認する

2026年8月1日から適用されている令和8年8月1日改定後の主な給付率区分です。中間の賃金帯では、賃金が高くなるほど給付率が段階的に下がります。
離職時の年齢賃金日額の区分給付率の考え方
60歳未満3,203円以上5,480円未満80%
60歳未満5,480円以上13,490円以下80%から50%へ段階的に低下
60歳未満13,490円超50%。年齢区分ごとの上限額を適用
60歳以上65歳未満3,203円以上5,480円未満80%
60歳以上65歳未満5,480円以上12,120円以下80%から45%へ段階的に低下
60歳以上65歳未満12,120円超45%。上限額を適用

基本手当日額の上限額・下限額

2026年8月1日から適用されている基本手当日額の上限額です。
離職時の年齢基本手当日額の上限
29歳以下7,450円
30~44歳8,270円
45~59歳9,110円
60~64歳7,830円

基本手当日額の下限額は、年齢にかかわらず2,562円です(賃金日額の下限は3,203円)。賃金日額の上限は、29歳以下14,900円、30~44歳16,540円、45~59歳18,220円、60~64歳17,400円で、賃金が高くても年齢区分ごとの上限を超えて基本手当日額が増えるわけではありません。

就業促進手当(再就職手当、就業促進定着手当、常用就職支度手当)の算定に用いる基本手当日額の上限額も、2026年8月1日から59歳以下は6,745円、60~64歳は5,454円に引き上げられました。

あわせて引き上げられた関連額

2026年8月1日の改定では、基本手当日額の上限・下限とあわせて、失業認定中の収入控除や高年齢雇用継続給付の限度額も引き上げられています。原則として令和8年8月1日以降の支給分から適用されます。

令和8年8月1日から適用される関連額の引上げ
項目変更前変更後(2026年8月1日から)
失業中の収入から控除する額(控除額)1,391円1,429円
高年齢雇用継続給付の支給限度額386,922円397,369円

月給15万・20万・30万円の支給額目安

厚生労働省Q&Aは、離職前の給与が平均して次の月額だった場合の支給額目安を案内しています(2026年8月20日再確認)。実際の支給額は年齢、6か月間の賃金、認定された支給日数などで異なります。最新の上限額・下限額と正式な基本手当日額は、受給資格者証と最新の公式案内で確認してください。

給与の総支給額から見た、おおよその1か月分の支給目安です。
離職前6か月の平均給与月額60歳未満の目安60~64歳の目安
15万円程度11万2,000円程度11万2,000円程度
20万円程度13万9,000円程度13万5,000円程度
30万円程度17万3,000円程度14万6,000円程度

賃金日額・基本手当日額・所定給付日数の違い

受給資格者証に並ぶ似た用語を区別します。
用語意味受給資格者証の主な確認欄
賃金日額離職前6か月の賃金を基に計算した算定基礎14欄
基本手当日額失業認定された支給対象日1日当たりの金額19欄
所定給付日数基本手当を受けられる上限日数20欄
受給期間満了年月日残り日数を使って受給できる期限18欄
雇用保険受給資格者証の見方を確認する受給資格者証の離職理由、賃金日額、基本手当日額、所定給付日数、受給期限の確認箇所を解説しています。

概算と実際の金額が違う主な理由

自己計算とハローワークの決定額が異なる場合は、次の点を確認します。

  • 手取り額ではなく、保険料等を控除する前の賃金を使う
  • 賞与等を6か月分の賃金に含めない
  • 6か月の各月の賃金が同額とは限らない
  • 離職時の年齢によって上限額と給付率の区分が異なる
  • 中間の賃金帯では段階的な計算式を使う
  • 2026年8月1日の上限額・下限額の改定が反映されているか
  • 1回の振込額は基本手当日額だけでなく認定された支給日数等で変わる

よくある質問

失業手当は給与の手取り額から計算しますか?

手取り額からは計算しません。原則として離職前6か月に毎月決まって支払われた、控除前の賃金を基礎にします。賞与等は除きます。

ボーナスは基本手当日額の計算に入りますか?

入りません。厚生労働省は、離職前6か月の毎月決まって支払われた賃金を基礎とし、賞与等は除くと案内しています。

基本手当日額を30倍すれば毎月の振込額になりますか?

単純に30倍した額が毎月振り込まれるわけではありません。原則4週間ごとの失業認定で決まった支給対象日数や、就労・収入などの状況により支給額が変わります。

65歳以上も同じ失業手当を受けますか?

一般の基本手当とは異なります。65歳以上の高年齢被保険者が離職した場合は、原則として高年齢求職者給付金を確認し、被保険者期間により基本手当日額の30日分または50日分が一時金として支給されます。

公式情報と確認日

この記事は、厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」、ハローワークインターネットサービス「基本手当について」、厚生労働省報道発表資料「雇用保険の基本手当日額の変更~8月1日から実施~」(令和8年7月31日)、リーフレット「雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和8年8月1日から~」(令和8年8月20日再確認)を2026年8月20日に確認しています。

次にすること

離職前6か月の給与明細をそろえ、控除前賃金の合計を180で割って賃金日額を概算してください。2026年8月1日以降の認定日に返される受給資格者証には改定後の基本手当日額が印字されます。ハローワークで受給資格決定を受けた後は、雇用保険受給資格者証の14欄「離職時賃金日額」と19欄「基本手当日額」を自己計算と照合し、違いがあれば早めに管轄ハローワークへ確認します。失業認定中にアルバイト収入がある場合は控除額1,429円、60歳以降も働き続ける場合は高年齢雇用継続給付の支給限度額397,369円もあわせて確認してください。