介護休業給付金の支給申請は、一回の介護休業が終わった後、終了日の翌日から2か月を経過する日の属する月の末日までに行います。原則として事業主を経由し、在職中の事業所を管轄するハローワークへ申請します。
対象と前提の確認
まず、今回の休業が介護休業給付金の対象かを確認します。対象は、2週間以上にわたり常時介護を必要とする家族を介護するための休業で、同じ家族について93日を限度に3回までに限り支給されます。対象家族は配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫に限られます。被保険者が初日と末日を明らかにして事業主に申し出て、実際に取得した休業であることが必要です。2026年9月10日時点の厚生労働省の公式情報で確認しています。
受給要件の目安は、介護休業を開始した日前2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12か月以上あることです。有期雇用労働者は、介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6か月を経過する日までに労働契約が満了することが明らかでないことも必要です。介護休業の当初から退職を予定している場合は支給対象となりません。個別事情によって判断が異なるため、管轄窓口へご確認ください。
申請期限の数え方
期限は「一回の介護休業終了後、終了日の翌日から2か月を経過する日の属する月の末日まで」です。ハローワークのパンフレットに明記された全国共通の原則です。終了日当日ではありません。
| 終了日の例 | 期限の考え方 |
|---|---|
| 3月15日に終了 | 5月15日を経過する日の属する月である5月の末日(5月31日)まで |
| 月末日に終了 | 2か月後の月末日まで(暦で2か月を経過した日の属する月末) |
| 分割して取得した場合 | 一回ごとの終了日を起点に期限を判断します |
分割して取得した場合は、分割して支給の計算をします。一回の介護休業期間は最長3か月ですので、一回につき最大3つの支給単位期間になります。産前・産後休業中に開始することはできず、期間中に他の家族への介護休業や産前・産後休業、育児休業が始まると当初の休業は前日で終了する扱いです。
誰が・どこへ出すか
支給申請手続きは、原則として事業主を経由して行う必要があります。ただし、被保険者本人が希望する場合は、本人が申請手続きを行うことも可能です。会社が手続きを進めないときも、本人申請の余地があります。提出先は、在職中の事業所を管轄するハローワークです。開庁時間は8時30分から17時15分までです。
事業主は、雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書を、支給申請書を提出する日までに提出する必要があります。事業主を経由して支給申請書を出す場合は、賃金月額証明書を支給申請書と同時に提出できます。
手順1:終了日と期限を確定する
出勤簿やタイムカードで介護休業の開始日と終了日を確認し、終了日の翌日から2か月を経過する日の属する月の末日を特定します。終了日を含む支給単位期間の扱いを誤らないよう、事業主と認識を合わせます。
手順2:事業主へ申請の意思を伝える
原則は事業主経由です。担当者へ支給申請の依頼と、賃金月額証明書の作成状況を確認します。本人が直接出すことを希望する場合は、その旨を明確に伝えます。通知書が届いていない場合は、事業所が申請済みか、ハローワークから通知書が届いていないかを確認します。
手順3:必要書類をそろえる
届出書類は介護休業給付金支給申請書と雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書の2点が中心です。添付書類として、介護対象家族の氏名・続柄等が分かる公的書類、介護休業申出書、休業日数実績が分かる出勤簿等、賃金・休業日数が分かる賃金台帳等、振込先確認資料を用意します。郵送で出す場合は返信用封筒が必要です。宛名を記載し、特定記録または簡易書留分の切手を貼付します。
手順4:管轄ハローワークへ提出する
在職中の事業所を管轄するハローワークへ提出します。追加で資料を求められる場合があります。審査後は支給決定通知書で結果を確認し、概ね支給決定日から1週間程度で指定口座に振り込まれます。個人情報保護のため、電話での審査状況や振込日の照会には回答できない扱いです。審査状況は事業所を管轄するハローワークに来所の上でお問い合わせください。
必要書類のチェックリスト
受給資格確認では雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書と、賃金額・支払状況を証明できる賃金台帳や出勤簿等が必要です。支給申請では介護休業給付金支給申請書、マイナンバー欄の記載、介護休業申出書、住民票記載事項証明書等、出勤簿等、賃金台帳等が必要です。対象期間中に対象家族が死亡した場合などは、戸籍抄本や死亡診断書、医師の診断書などを追加で求められる場合があります。
- 介護休業給付金支給申請書(個人番号欄にマイナンバーを記載)
- 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
- 本人が事業主に提出した介護休業申出書
- 住民票記載事項証明書等(対象家族の氏名・続柄・性別・生年月日等)
- 出勤簿・タイムカード等(開始日・終了日・休業日数実績)
- 賃金台帳等(支給対象期間の賃金・休業日数・就労日数)
- 振込先確認資料(通帳またはキャッシュカードの写し等)
- 郵送時は返信用封筒(宛名記載・特定記録または簡易書留分の切手)
一つの支給単位期間中に就労と認められる日が10日以下でなければ、その期間は支給対象となりません。終了日を含む1か月未満の期間は、10日以下に加えて全日休業の日が1日以上必要です。支給単位期間の途中で離職した場合も、その期間は支給を受けられません。支給対象期間中に支払われた賃金が一定水準以上の場合は減額または不支給になります。退職を前提とした休業は対象外です。
支給額の目安
各支給対象期間の支給額は、原則として休業開始時賃金日額に支給日数を掛け、67パーセントを掛けて算出します。支給日数は原則30日で、終了日を含む期間は終了日までの日数です。賃金日額は原則として介護休業開始前6か月間の総支給額を180で除した額で、賞与は除きます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 賃金月額の上限 | 546,600円を超える場合は546,600円とします |
| 1支給対象期間の上限 | 366,222円です |
| 賃金月額の下限 | 96,090円を下回る場合は96,090円とします |
| 適用期間 | 上記の金額は令和9年7月31日までの額です |
| 月額の目安 | 開始前6か月平均が月15万円程度なら月10万円程度、20万円程度なら13.4万円程度、30万円程度なら20.1万円程度です |
介護休業給付金は課税の対象となりません。決定に不服がある場合は、処分を行ったハローワークを管轄する都道府県労働局の雇用保険審査官に、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に審査請求ができます。
期限に遅れそう・過ぎたときの対処
期限が迫っている場合は、まず終了日と提出先の管轄を確認し、事業主に申請状況を確認します。通知書を持っていない場合は事業所担当者に申請済みかを確認し、申請しているのに通知書が届いていない場合は管轄ハローワークで審査中の可能性があります。期限を過ぎた場合の取扱いは個別事情によって判断が異なるため、速やかに事業所を管轄するハローワークへ来所の上でご相談ください。電話では回答できない事項があります。
よくある質問
会社が申請してくれないときは本人だけで出せますか。
原則として事業主を経由します。ただし、本人が希望する場合は本人が申請手続きを行うことも可能です。会社が進めないときは、本人申請の可否を含めて管轄ハローワークへ来所の上でご相談ください。
10日間だけの介護休業でも給付を受けられますか。
10日間だけの休業でも対象になり得ます。2週間以上というのは対象家族が常時介護を必要とする状態の期間を指し、休業自体が2週間以上である必要はありません。
同じ家族について複数の人が同時に休業したらそれぞれもらえますか。
それぞれ支給要件を満たせば支給可能です。同時に取得しても、一人ずつ要件を確認します。
93日分を使い切った後に状態が変わったらもう一度もらえますか。
同じ対象家族について93日分を受け取った後は、要介護状態が変わっても再度の支給は受けられません。
当サイトの内容は参考情報です。具体的な手続き・条件は、管轄する行政機関、自治体、保険者、勤務先などの最新案内をご確認ください。加入している健康保険や雇用保険の案内、勤務先またはハローワークの案内をご確認ください。