雇入れ時健康診断を忘れたら、気づいた時点で速やかに実施します。3か月以内の健診結果の書面があれば相当項目を省略でき、労基署への報告は不要で、結果は個人票で5年保存し、費用は事業者が負担します。

症状と前提の確認

次の状況に当てはまるかを確認します。常時使用する労働者を雇い入れたのに、雇入れの際の健康診断を実施していない状態が対象です。2026年9月17日時点の厚生労働省と労働安全衛生規則の公式情報で確認しています。

雇入れ時健康診断の基本
項目内容
対象常時使用する労働者
時期雇入れの際
項目数11項目
報告労基署への報告は不要(定期のみ報告)
保存健康診断個人票を5年間保存

11項目は省略できません。身長・体重・腹囲・視力・聴力、胸部エックス線、血圧、貧血、肝機能、血中脂質、血糖、尿、心電図に既往歴・業務歴と自他覚症状を加えた11項目です。定期健康診断のような年齢等による省略は雇入れ時には認められません。

まず確認する3点

対象者・代用・報告の混同を切り分けます。

  • 常時使用する労働者か。パート・アルバイトは週所定労働時間が通常の労働者の4分の3以上で対象です
  • 3か月以内の医師の健診結果の書面があるか。あれば相当項目を省略できます
  • 定期健康診断結果報告書と混同していないか。雇入れ時は報告不要です

パート・アルバイトは雇用期間の定めの有無と更新見込みも確認します。期間の定めがなく4分の3以上、または更新で1年以上使用予定・継続使用で4分の3以上が目安です。4分の3未満でも2分の1以上は実施が望ましいとされています。

遅れ後の回復手順

対象者と未実施分を特定し、速やかに実施します。

3か月以内の健診結果の書面があれば相当項目を省略し、なければ11項目を実施します。

結果は健康診断個人票(様式第五号)を作成して5年間保存し、労働者へ遅滞なく通知します。

異常所見があれば3か月以内に医師の意見を聴き、個人票に記載して配置転換や労働時間短縮などを検討します。

3か月代用の使い方

医師の健診を受けてから3か月を経過しない者を雇い入れ、その者が結果を証明する書面を提出したときは、相当項目を省略できます。3か月を超えた結果では代用できません。書面は項目ごとの結果が分かるものが必要です。入社前に受けた健診でも条件を満たせば使えます。

報告・保存・費用の境界

定期報告と混同しないことが重要です。

  • 報告は定期の健康診断(44条・45条)に限り50人以上事業場などが遅滞なく報告します。雇入れ時(43条)は報告不要です
  • 個人票は雇入れ時・定期・特定業務などを含めて5年間保存します
  • 医師の意見聴取は健診日から3か月以内に行い個人票に記載します
  • 費用は法で実施が義務付けられている以上、当然に事業者が負担します

パート・アルバイトの対象判定

週所定労働時間が通常の労働者の4分の3以上かを先に確認します。雇用期間の定めがない者、更新で1年以上使用予定の者、更新で1年以上継続使用している者が目安です。特定業務従事者は6か月以上で扱いが変わります。迷うときは所轄労働基準監督署へ確認します。

雇入れ時健診を3か月後に実施すればよいですか。

いいえ、雇入れの際に実施するのが原則です。遅れたら気づいた時点で速やかに実施します。3か月は代用できる既往健診の有効期間であり、実施を3か月先延ばしできる意味ではありません。

11項目の一部だけ実施すればよいですか。

いいえ、雇入れ時は省略できません。3か月以内の書面による代用を除き、11項目を実施します。定期のような年齢等による省略は使えません。

労基署へ報告書を出す必要がありますか。

雇入れ時だけでは不要です。報告が必要なのは定期の健康診断などに限ります。ただし個人票の5年保存、結果通知、異常所見への医師の意見聴取は必要です。

費用は新入社員の自己負担にできますか。

法で事業者に実施が義務付けられている健康診断の費用は、当然に事業者が負担すべきものとされています。実施前に本人負担で受けた3か月以内の結果を代用する場合も含め、取扱いに迷うときは所轄署へ確認します。

公式ソースと確認日

厚生労働省の健康診断リーフレットで対象・時期・11項目と定期のみ報告の仕組みを確認しました。労働安全衛生規則の条文で3か月代用・5年保存・報告範囲を確認しました。栃木労働局の案内で雇入れ時の省略不可とパートの4分の3基準を確認しました。費用は厚生労働省のFAQで確認しました。いずれも2026年9月17日確認です。

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