確定申告書第二表の住民税の徴収方法を間違えた場合、賦課決定前であれば住所地の市区町村へ市民税・県民税申告書の提出などで訂正できる可能性があります。給与・年金以外の副業分のみが選択対象で、申告時期と令和6年以降のe-Tax仕様で手続きが異なります。2026年8月24日時点の公式情報で確認しています。

この記事でわかること

この記事でわかること

  • 住民税の徴収方法は誰が選択できるのか(給与・年金のみは選択不可)
  • 第二表で間違えると副業分が会社に伝わる仕組み
  • 申告期間内と期間後の訂正ルートの違い
  • 令和6年分以降e-Taxで選択できないときの市民税申告書での救済方法
  • 市区町村への相談・提出先と用意するもの

まず確認:住民税の徴収方法は誰が選べる?

国税庁の確定申告書等作成コーナーの説明では、住民税の徴収方法の選択は、給与・公的年金等以外の所得がある方のみが対象です。給与・公的年金等に係る所得のみの方は原則特別徴収(給与から天引き)で選択できません。給与・年金以外の所得がある方は、その所得に対する住民税について「特別徴収(給与から天引き)」か「自分で納付(普通徴収)」かを選べます。詳細は市区町村へお問い合わせください。

徴収方法の違い
項目特別徴収自分で納付(普通徴収)
対象給与・年金等に係る住民税は原則こちら給与・年金以外の所得に係る住民税のみ選択可
納付方法給与から天引き(会社が納付)納付書や口座振替で本人が納付(年4回)
会社への通知合算された税額が会社へ通知される副業分の税額は会社へ通知されず本人の納付書で届く
選択場所確定申告書第二表「住民税・事業税に関する事項」同欄で「自分で納付」に〇を記入

間違えたときは訂正できますか?時期で分岐します

住民税は市区町村が賦課します。所得税の確定申告データが市区町村へ連携された後に賦課決定されるため、訂正の可否は「申告期間内か」「賦課決定前か」で異なります。全国共通の原則ですが、具体的な受付方法や書類は市区町村により異なります。

訂正の分岐

  1. 申告期間内(原則3月15日まで):訂正した確定申告書を再提出することで住民税の徴収方法も訂正されるのが原則です(e-Taxまたは書面)。
  2. 申告期間後〜賦課決定前(おおむね4〜5月頃まで):確定申告の訂正が間に合わない場合は、住所地の市区町村へ市民税・県民税申告書を提出して「自分で納付」への訂正を求める方法が案内されています(横浜市の令和6年分以降の案内)。
  3. 賦課決定後(税額通知書が会社・本人へ発送後):当該年度の徴収方法の変更は原則できません。翌年度以降の申告で正しく選択し、今回分は普通徴収への切替依頼などで個別に相談が必要です。

令和6年分以降の注意:e-Taxで選択できないケース

横浜市の2026年6月3日更新情報では、複数の会社から給与の支払いを受け他の所得がない方、または給与と公的年金のみの方が、e-Taxや作成コーナーで令和6年分以降の確定申告書を作成するとき、主たる給与以外の所得に係る住民税の徴収方法を選択できなくなりました。この場合、普通徴収を希望するときは、別途「市民税・県民税申告書」の表面右下「自分で納付(普通徴収)」欄にチェックを入れて市区町村へ提出してください。65歳以上の方の公的年金に係る住民税は年金から差し引かれるため選択できません。

手順:市区町村へ訂正・相談するときの流れ

申告書の控えと第二表のコピーを用意し、どの所得の徴収方法を間違えたかを確認します。

住所地の市区町村の市民税課へ、申告期間内か賦課決定前かを含めて電話または窓口で相談します。

案内に従い、必要な書類(市民税・県民税申告書、本人の確認書類、副業の支払調書等)を用意します。

申告期間内であれば訂正した確定申告書を税務署へ再提出し、期間後であれば市民税・県民税申告書を市区町村へ提出します。

提出後、市区町村から会社・本人へ送られる特別徴収税額通知書や納税通知書で、徴収方法が正しく反映されたかを確認します。

第二表の書き方(岸和田市の公式説明)

岸和田市の「確定申告書第二表『住民税・事業税に関する事項』の注意点」では、住民税の徴収方法欄について次のように案内されています。給与・公的年金等以外の所得に係る住民税について、給与から差し引くことを希望する場合は「特別徴収」に〇を、自分で納付することを希望する場合は「自分で納付(普通徴収)」に〇を記入します。記載漏れがあると住民税に反映できない場合があります。

記載時の注意

  • 給与・年金以外の所得がマイナス等の理由で「自分で納付」にならない場合があります。
  • 65歳未満の方は給与所得以外の所得が対象、該当年度の4月1日時点で65歳以上の方は公的年金等に係る所得の扱いが異なります。
  • 副業が給与(2か所以上)のみで事業所得等がない場合、令和6年分以降は上記の救済(市民税申告書)が必要です。

よくある質問

申告期間を過ぎてから間違いに気づきました。確定申告をやり直せますか?

申告期限後の所得税の訂正は更正の請求や修正申告で行いますが、住民税の徴収方法の訂正は市区町村が判断します。賦課決定前であれば市民税・県民税申告書の提出で間に合う場合があります。速やかに住所地の市民税課へご相談ください。

会社に副業が知られたくないのですが、間違えて特別徴収にしました。

賦課決定前であれば、市区町村へ市民税・県民税申告書で「自分で納付」へ訂正できる可能性があります。決定後は当該年度の変更が原則不可のため、会社へ送られる税額通知書に副業分が合算されることがあります。早めに市区町村へ相談し、翌年度は第二表で正しく選択してください。

e-Taxで徴収方法の選択欄が表示されません。

令和6年分以降、給与が複数あるが他の所得がない方などは、作成コーナー・e-Taxの仕様で選択欄が表示されません。横浜市の案内のとおり、普通徴収を希望する場合は別途市民税・県民税申告書の「自分で納付」欄にチェックして市区町村へ提出してください。

提出先と相談先

住民税の賦課・徴収の主体は市区町村です。訂正の可否や必要書類は、賦課期日(1月1日)時点の住所地の市区町村の市民税課へお問い合わせください。国税庁作成コーナーのページでも「住民税の徴収方法に関する詳細は、市区町村にお問い合わせください」と案内されています。

国税庁 確定申告書等作成コーナー 住民税の徴収方法の選択国税庁:住民税の徴収方法の選択(令和7年分申告)横浜市 令和6年分以降の住民税徴収方法の選択について横浜市:令和6年分以降の選択方法と市民税申告書による救済岸和田市 確定申告書第二表の注意点(住民税の徴収方法)岸和田市:第二表の注意点

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