e-Taxで添付書類のPDFが「容量オーバー」「ファイル数が上限を超えています」で送信できないときは、まず国税庁が定める上限(1回あたりPDF合計14MB・136ファイル、併用で最大11回・合計154MB)と、PDFの作成要件(解像度200dpi以上・256階調以上・パスワードなし・ウイルスなし)を確認します。超えている場合は、スキャンを白黒(グレースケール)に変更して軽量化するか、ファイルを分割して追加送信で送り直します。源泉徴収票や医療費の領収書など、もともとPDF提出の対象外の書類を送ろうとしていないかも併せて確認します。

症状と前提の確認

次のいずれかに当てはまる場合、この記事の対象です。

対象の症状を確認します

  • e-Taxソフト(WEB版)や市販ソフトでPDFを添付すると「容量が上限を超えています」「ファイル数が上限を超えています」と表示される
  • 確定申告書等作成コーナーから所得税を送信した後、添付書類の追加送信でエラーになる
  • 申告データ自体(XML)は送信できたが、PDFだけが送信できない

前提として、添付書類のイメージデータはPDF形式のみが対象です。XMLやXBRLで提出可能な書類(例:青色申告決算書)や、申告書・申請書・届出書そのものはPDFで送っても法令上の提出として認められません。

原因の切り分け

主な原因は次の4つです

  • 1送信当たりの上限(14MB・136ファイル)を超えている
  • PDFの作成要件(解像度・階調・パスワード)を満たしていない
  • 源泉徴収票・医療費領収書など、PDF提出の対象外の書類を送ろうとしている
  • 同時送信と追加送信の回数上限(所得税は追加送信10回、全体で最大11回)を超えている

正しい上限を確認する|14MB・136ファイルと最大回数

国税庁の公式情報で、現在の上限は次のとおり整理されています。

上限の比較表
項目1送信当たり併用した場合の最大
データ容量(PDF合計)14.0MB154.0MB(14MB×11回)
ファイル数136ファイル1,496ファイル(136×11)
送信回数の目安—同時送信1回+追加送信10回で合計11回(所得税の追加送信は10回まで)

申告・申請等データ(XML)の上限は最大20MBで、添付書類(PDF)の上限とは別枠です。1回で収まらない場合は、無理に1回にまとめず、追加送信で分けて送ることが推奨されています。令和7年4月1日からは、従来のカラー(フルカラー)に加え、白黒階調(グレースケール)で読み取ったPDFも送信可能になりました。カラーで作り直す必要はありません。

直し方その1:PDFを作り直して軽量化する

同じ内容でも、作成方法で容量は大きく変わります。次の要件を満たしているか確認し、軽量化します。

PDF作成要件と軽量化のポイント

  • 解像度は200dpi相当以上を維持する(それ以上に上げすぎると容量が増えます)
  • 白色から黒色まで256階調(グレースケール)以上にする。2025年4月からは白黒でも提出可能です
  • 目視で内容が鮮明に確認できること(スマホ撮影の場合は手ブレ・影に注意します)
  • パスワードを設定しない、ウイルスに感染していないこと
  • カラーでスキャンしたPDFは、グレースケールに変換すると大幅に軽くなります
  • 複数枚の書類を1つのPDFにまとめすぎず、項目ごとにまとめて分割します

直し方その2:分割して追加送信で送る

1回で上限を超える場合は、ファイルを複数回に分けて追加送信します。所得税を確定申告書等作成コーナーから送る場合は、申告書送信後に「追加送信方式」を使います。

所得税の追加送信(作成コーナー)の手順

この追加送信は所得税の場合10回まで可能です。e-Taxソフト(WEB版)で申告データと同時に送る方法と併用すると、全体で最大11回まで送信できます。1回当たり14MB・136ファイルを超えないように分割してください。

同時に送る場合と追加で送る場合の違い

対象外の書類を送っていないか確認する

次の書類はPDFで送っても提出として認められず、改めて正しい方法での提出が必要になります。

PDF提出の対象外となる主な書類

  • 所得税申告で入力により添付を省略できる書類(例:給与所得の源泉徴収票、医療費の領収書など)
  • 電子データ(XML・XBRL)で提出可能な書類(例:所得税青色申告決算書、法人税の財務諸表)
  • 原本への割印が必要など、書面提出が必要な手続きの書類
  • 申告書・申請書・届出書そのもの

それでも解決しない・オンラインで送れない場合

ウイルス感染したPDFはe-Taxで受信できません。セキュリティソフトで駆除してから作り直してください。容量・形式を満たしてもエラーが続く場合や、対象外の書類でPDF提出が認められない場合は、書面で税務署へ郵送または窓口提出してください。法人税や相続税の一部では、光ディスク等による提出が案内されている場合もあります。

よくある質問

白黒(グレースケール)でスキャンしても提出できますか?

はい、令和7年4月1日から白黒階調で読み取ったPDFも送信可能になりました。従来どおりカラーで読み取ったPDFも引き続き提出できます。容量を抑えたいときはグレースケールが有効です。

何回まで追加送信できますか?

申告データと同時に送る方法が1回、申告データ送信後にメッセージボックスから送る追加送信が所得税の場合10回までで、併用すると最大11回まで可能です。1回当たり14MB・136ファイルを超えないように分割してください。全体では最大154MB・1,496ファイルまで送れます。

源泉徴収票をPDFで送る必要がありますか?

いいえ、所得税申告で内容を入力して送信することで添付を省略できる書類に該当するため、PDFでの提出対象外です。PDFで送っても提出として認められません。入力で対応してください。

PDFの原本は保存が必要ですか?

イメージデータで提出した添付書類の原本の保存は原則不要です。ただし、平成30年3月31日以前の提出分は、法定申告期限から5年間などの保存が必要な場合があります。

まとめと次の行動

容量オーバーで送信できないときは、①1回14MB・136ファイルと最大回数(所得税は追加送信10回、全体で11回)を確認し、②解像度200dpi・256階調・パスワードなしを守って白黒で作り直し、③超える分は分割して追加送信(受信通知のエラー確認まで)で対応します。源泉徴収票など対象外の書類はPDFで送らず、入力や別形式で対応してください。内容が鮮明で要件を満たしたPDFであれば、原本の保存は不要です。