e-Taxで添付書類のPDFを送信できない原因の一つが、PDFにパスワードが設定されていることです。国税庁の作成要件では「パスワードを設定しない」と定められており、パスワード付きのままでは受信できません。PDFのパスワード保護を解除して、パスワードなしで再作成したファイルを再送信してください。
症状と前提の確認
次のような状況に当てはまるかご確認ください。確定申告や申請・届出データをe-Taxに送信した後、または同時に、添付書類(PDF)をイメージデータで提出しようとして送信が完了しない、受信通知にエラーが表示される、メッセージボックスに正常な受信通知が格納されないといった状態です。特にスキャン時にセキュリティ設定でパスワードを付けたPDF、取引先や社内でパスワード付きで作成されたPDFで起こりやすい症状です。
国税庁が示すPDF作成要件
国税庁「添付書類のイメージデータによる提出について」の留意事項では、PDFファイルの作成について次の要件が示されています。これらを満たさないPDFは送信できません。
PDF作成の4要件(国税庁)
- 解像度は200dpi相当以上
- 白色から黒色までの階調が256階調(グレースケール)以上
- 目視により内容の確認が可能であること
- パスワードを設定しないこと
送信できないときの切り分け
パスワード以外の原因でも送信できないことがあります。まずファイル自体を確認してください。
| 原因 | 確認点 | 対応 |
|---|---|---|
| パスワード設定あり | PDFを開くときにパスワード入力を求められるか | パスワードを解除して再作成する |
| データ容量オーバー | 1送信当たりPDF合計14.0MB・136ファイルを超えていないか | 圧縮・解像度調整・分割して再送する |
| ファイル形式誤り | PDF以外の形式(Word・Excelのまま)で送っていないか | PDFに変換して再作成する |
| ウイルス感染の疑い | セキュリティソフトで検知されていないか | 安全を確認してから再作成する |
手順1:PDFにパスワードがかかっているか確認する
手元のPDFをダブルクリックで開き、パスワード入力画面が出るか、プロパティやセキュリティ設定で「パスワードによる保護あり」と表示されていないかを確認します。パスワードが設定されている場合は、次の手順で解除が必要です。
手順2:パスワードを解除してPDFを再作成する
PDFの作成元でパスワードなしの状態で再出力します。パスワードを解除できない場合は、元の書類を再度スキャンするか、PDF作成ソフトで「印刷」→「PDFとして保存」を選び直し、セキュリティ設定でパスワードを設定しない状態で保存し直してください。保存後に再度PDFを開き、パスワード入力が求められないことを確認します。
作成し直す際は、解像度200dpi相当以上、256階調(グレースケール)以上、目視で文字や印影が確認できることを合わせて満たしてください。スマホやデジタルカメラで撮影した画像をPDF化した場合も、文字が不鮮明だと内容確認ができず受付されないことがあります。
手順3:容量とファイル数を確認する
1送信当たりの上限はPDF合計14.0MB、最大136ファイルです。同時送信と追加送信を併用すると最大11回(同時1回+追加10回)で1,496ファイル・154.0MBまで送れます。上限を超える場合は、解像度を200dpi程度に下げる、カラーをグレースケールにする、ページを分割して複数回に分けるなどの調整を行ってください。
手順4:e-Taxで再送信する
e-Taxソフト(WEB版)またはイメージデータ対応の市販ソフトで再送信します。申告データと同時に送る方法と、送信後にメッセージボックスから追加送信する方法があります。追加送信は最大10回まで可能です。送信後はメッセージボックスの受信通知を開き、エラーが表示されていないか必ず確認してください。
再送時の送信方法
- 申告・申請等データと同時に添付書類(PDF)を送信する方法:1回のみ
- 申告・申請等データを送信後にメッセージボックスからイメージデータを追加送信する方法:最大10回
- 2つの方法を併用すると最大11回まで送信可能
書面で提出が必要な場合
パスワード解除ができない、ファイルが対象外の添付書類、データ形式を満たせないといった理由でイメージデータでの提出が認められない場合は、書面により税務署へ提出してください。申告・申請等そのものや対象外の添付書類をイメージデータで送っても提出は無効となり、改めて適正な方法での提出日が収受日となります。
よくある質問
PDFを開くときにパスワードが不要でも、印刷や編集にパスワードがかかっている場合は送信できますか?
印刷や編集、コピーに制限(パーミッションパスワード)がかかっているPDFも「パスワードを設定しない」の要件を満たさない可能性があります。すべてのパスワード保護を解除し、制限なしのPDFとして再作成してから送信してください。
パスワードを解除しても「HUBH172E:容量が規定値を超えています」と表示されます。
パスワード解除とは別に容量上限を超えている状態です。1送信当たりPDF合計14.0MB・136ファイル以内に収まるよう、PDFを圧縮するかファイルを分割して追加送信で分けて送ってください。ウイルススキャンに失敗した場合のHUBH170Eや、ファイル形式誤りのHUBH171Eなど、別のエラーコードが表示された場合は国税庁のエラー別案内も合わせてご確認ください。