HUBH016Eは、申告・申請等データに添付されたマイナンバーカードなどの電子証明書が、発行元の認証局で失効していると判断された場合に、e-Taxの受信通知に表示されるエラーです。国税庁の公式QAに基づき、市区町村窓口で電子証明書を再発行し、e-Taxで新しい電子証明書を再登録したうえで申告等データを再作成・再署名・再送信することで解消します。受信通知に表示されている間は正常に受け付けられていませんので、再送信後の受信通知を必ず確認します。
このエラーが表示される状況と最初に確認すること
HUBH016Eは、e-Taxソフト(WEB版を含む)や会計ソフトからデータを送信したあとに、メッセージボックスの受信通知に表示されます。国税庁は「申告書等データに添付した電子証明書が発行を受けた認証局で失効となっていることが考えられる」と案内しています。住所や氏名の変更など電子証明書の内容に変更があった場合などに失効し、失効原因は発行を受けた認証局に確認し、失効している場合は新規に電子証明書を取得する必要があるとされています。なお、受信通知にエラーが表示されている場合は受け付けが完了していないため、再送信後に正常に受け付けられたかを受信通知で確認します。新旧電子証明書の種類(認証局)は問わないとされています。
主な原因
作成コーナーの公式FAQとJPKIポータルの説明を合わせると、HUBH016Eの代表的な原因は次のとおりです。署名用電子証明書は氏名・住所変更で失効しますが、利用者証明用電子証明書は住民票の基本4情報が修正されても失効しないという違いがあります。
| 原因 | 具体例 | 確認の目安 |
|---|---|---|
| 電子証明書の有効期間満了 | 発行から5回目の誕生日を過ぎた。通知書はJ-LISから3か月前に送付される | カード券面やマイナポータルの有効期限表示を確認。満了日を過ぎていないか確認します |
| 住民票の基本4情報の修正 | 結婚・引越し等で氏名や住所が変わった。署名用電子証明書のみ失効 | 転入・転居・婚姻等で住民票を変更した直後か。署名用が対象か確認します |
| 失効申請 | 電子証明書の利用停止を申請した | 過去に失効手続をしていないか確認します |
| 有効期間満了前の更新漏れ | 更新可能期間(満了3か月前から)を過ぎた | JPKIポータルでは満了3か月前から更新可能。満了前に更新した場合は発行から6回目の誕生日まで延長されます |
原因別の対処の分岐
原因別に必要な手続きが異なります。該当する分岐を確認します。
- 有効期間満了が原因 → 市区町村窓口で電子証明書の更新・再発行 → e-Taxで再登録 → データ再作成・再送信
- 氏名・住所変更が原因 → 市区町村窓口で電子証明書の再発行(変更後の情報で新規発行)→ e-Taxで再登録 → データ再作成・再送信
- 失効申請が原因 → 同様に市区町村窓口で再発行 → e-Taxで再登録 → データ再作成・再送信
- 原因が不明 → 先に発行元の認証局(マイナンバーカードの場合は市区町村)に失効原因を確認し、新規発行が必要か判断します
回復手順:市区町村での再発行からe-Tax再登録・再送信まで
失効原因を発行元の認証局に確認します。マイナンバーカードの電子証明書の場合は市区町村窓口、マイナンバーカードコールセンター等で失効状況と再発行の要否を確認します。e-Taxの公式QAも「失効原因は電子証明書の発行を受けた認証局に確認する」と案内しています。
市区町村窓口で電子証明書を再発行します。本人が来庁する場合はマイナンバーカードを持参します。法定代理人(15歳未満・成年被後見人)の場合は代理人の本人確認書類(運転免許証・パスポート等)と対象者のマイナンバーカード、権限確認書類(3か月以内の戸籍謄抄本や登記事項証明書等)が必要です。任意代理人の場合は申請時と照会書回答時の2回来庁が必要です。目黒区の例では、1回目に代理人の本人確認書類と対象者のマイナンバーカードで申請し、本人宛に郵送される「マイナンバーカードに係る照会書兼回答書」に本人が必要事項と暗証番号を記入して封緘し、2回目に代理人がその照会書兼回答書と本人確認書類、マイナンバーカードを持参します。マイナンバーカード自体の有効期限が切れている場合は、電子証明書の再発行ではなくカード自体の再発行が必要です。
e-Taxで新しい電子証明書を登録します。e-Taxソフトまたはe-Tax(WEB版)のメニューボタンから「利用者情報登録」→「電子証明書登録・更新」を選択し、新たに取得した電子証明書を登録します。国税庁は「新しい電子証明書の取得後、e-Taxソフトのメニューから登録を行った上で再度データを送信する」と案内しています。
申告・申請等データを再作成し、再署名します。古い電子証明書で署名されたデータをそのまま再送信せず、新しい電子証明書で電子署名を付け直します。会計ソフト等を利用している場合は、電子証明書が正しく添付されているかも確認します。
データを再送信し、受信通知を確認します。送信後はメッセージボックスの受信通知にエラーが表示されていないか、正常に受け付けられたかを確認します。受信通知にエラーが残る場合は受け付けられていません。
手続きに必要なもの
目黒区の公式案内に基づく持参物の例です。自治体により細部が異なる場合があります。
- 本人手続:マイナンバーカード
- 法定代理人手続:代理人の本人確認書類(運転免許証・パスポート等 書類Aから1点)、対象者のマイナンバーカード、権限確認書類(戸籍謄抄本または成年後見登記事項証明書 発行から3か月以内)
- 任意代理人手続:1回目=代理人の本人確認書類+対象者のマイナンバーカード、2回目=代理人の本人確認書類+対象者のマイナンバーカード+照会書兼回答書(本人が記入・封緘したもの)
e-Taxでの電子証明書再登録の操作
再登録はe-Taxの利用者情報登録で行います。e-Tax(WEB版)にログインし、メニューの「利用者情報登録」から「電子証明書登録・更新」を選び、カードリーダーまたはスマホ用電子証明書等で新しい電子証明書を登録します。税理士等が代理送信する場合は、本人と税理士等のどちらの電子証明書を登録するかでエラーコードが異なります。HUBH016Eが本人送信時の失効エラーであるのに対し、HUBH012EやHUBH077Eは利用者識別番号と送信者IDの不一致、HUBH035Eは登録時のID不一致を示します。登録対象のIDがログイン中のIDと一致しているかも合わせて確認します。
再発行までの間に申告期限が迫っている場合
電子証明書の再発行には来庁や郵送照会のため数日かかることがあります。申告期限が迫っている場合は、市区町村への再発行依頼と並行して、書面での申告・申請への切替や所轄税務署への相談を検討します。期限内に電子申告が完了しない場合の取扱いは税目や手続により異なるため、必ず所轄税務署の案内を確認します。会計ソフト経由で送信している場合も、e-Tax側の再登録が完了してから再署名・再送信する必要があります。
よくある質問
HUBH016EとHUBH011E(有効期限切れ)は何が違いますか?
HUBH011Eは電子証明書の有効期間が切れていることを直接示すエラーで、期限到来が主因です。HUBH016Eは失効状態全般を示し、有効期限満了に加え、氏名・住所変更による失効や失効申請、死亡等も含みます。どちらも最終的に市区町村での再発行とe-Taxでの再登録が必要ですが、016Eでは住民票変更が原因になっていないかも合わせて確認します。
引越しや結婚で住所・氏名が変わりました。必ず電子証明書を再発行する必要がありますか?
署名用電子証明書は氏名・住所が変わると自動的に失効するため、再発行が必要です。JPKIポータルでも住民票の基本4情報修正で失効すると案内されています。新しい住所・氏名での手続のため、市区町村窓口で再発行し、e-Taxでも再登録してから再送信します。利用者証明用のみが影響する場合もありますが、e-Taxの署名には署名用を用いるため、HUBH016Eが出ている場合は再発行が必要です。
市区町村で再発行したのに、e-Taxで再登録せずに再送信するとどうなりますか?
古い失効した証明書の登録が残ったままでは、再度HUBH016Eが表示され受け付けられません。国税庁の案内どおり、新しい電子証明書を取得後にe-Taxの「利用者情報登録」→「電子証明書登録・更新」で登録し直し、申告データを再作成・再署名して再送信する必要があります。受信通知が正常に受け付けとなったことを確認します。
関連する手続きと次のステップ
HUBH016Eが解消したあとは、同様の失効を防ぐため、有効期間(発行から5回目の誕生日)をマイナポータルやカード券面で定期的に確認し、満了の3か月前から更新手続きを行うことをおすすめします。引越しや婚姻等で住所・氏名が変わる予定がある場合は、住民票の異動と同時に電子証明書の再発行が必要になることを念頭に、申告時期と重ならないように手続きを進めます。