葬祭料は事業場所在地を管轄する所轄労働基準監督署長へ、業務災害は様式第16号、通勤災害は様式第16号の10と別紙で請求します。葬祭料の請求権は2年を経過すると時効で消滅します。
対象と前提の確認
この記事は、業務災害または通勤災害により亡くなった方の葬祭を行う方向けです。全国共通の労災保険制度を扱います。2026年9月20日時点の厚生労働省、福井労働局、神奈川労働局、茨城労働局の公式情報で確認しています。
業務災害または通勤災害により死亡した方の葬祭を行うときに、葬祭料または葬祭給付が支給されます。支給対象者は葬祭を執り行う遺族に限りません。遺族がおらず、社葬として被災労働者の会社が葬祭を行った場合は、その会社も含まれます。
支給額の確認
支給額は315,000円に給付基礎日額の30日分を加えた額です。この額が給付基礎日額の60日分に満たない場合は、給付基礎日額の60日分が支給されます。給付基礎日額とは、原則として労働基準法の平均賃金に相当する額をいいます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基本の額 | 315,000円+給付基礎日額の30日分 |
| 最低保障 | 上記が60日分に満たないときは60日分 |
| 給付基礎日額 | 原則として労働基準法の平均賃金に相当する額 |
請求期限は2年です
葬祭料および葬祭給付を受ける権利は、2年を経過すると時効で消滅します。障害補償給付や遺族補償給付の5年と混同しないよう確認します。請求手続きは早めに行います。
茨城労働局の案内では、療養の費用、休業補償給付、介護補償給付、葬祭料・葬祭給付および二次健康診断等給付は2年、障害補償給付および遺族補償給付等は5年と案内されています。神奈川労働局の案内でも、葬祭料・葬祭給付は2年、障害・遺族補償給付は5年と案内されています。
請求書の分岐を確認します
所轄労働基準監督署長へ提出する請求書は、業務災害と通勤災害で異なります。被災労働者が所属する事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長が提出先です。
| 災害の区分 | 請求書 |
|---|---|
| 業務災害 | 葬祭料請求書(様式第16号) |
| 通勤災害 | 葬祭給付請求書(様式第16号の10)+通勤災害に関する事項(別紙) |
請求書の用紙は最寄りの労働基準監督署にあります。厚生労働省の労災保険給付関係請求書等ダウンロードのページから様式を確認できます。記載方法に不安があるときは、事前に労災保険相談ダイヤルへ確認します。
提出先と相談先
請求書の提出先は、事業場所在地を管轄する所轄労働基準監督署長です。会社の所在地を管轄する署で調査や処理を行います。最寄りの署が不明なときは、労働局の連絡先一覧で確認します。
請求書の記載方法、支給要件、給付内容など一般的な制度の相談は、労災保険相談ダイヤル0570-006031へ相談できます。受付時間は月から金で、祝祭日と年末年始を除く8時30分から17時15分です。すでに請求している個別事案は、所轄労働局または労働基準監督署へ照会します。
手順1:対象と時効を確認する
亡くなった災害が業務災害または通勤災害に当たること、葬祭を行う方が請求できることを確認します。2年を経過していないかを確認し、遺族年金の5年と混同しないようにします。
手順2:請求書の様式を準備する
業務災害は様式第16号、通勤災害は様式第16号の10と別紙を用意します。通勤災害では別紙の通勤災害に関する事項も必要です。用紙は最寄りの労働基準監督署で受け取れます。
手順3:所轄労働基準監督署へ提出する
事業場所在地を管轄する所轄労働基準監督署長へ提出します。記載方法に不安があるときは、提出前に労災保険相談ダイヤルへ確認します。個別事案の進み具合は所轄労働局または労働基準監督署へ照会します。
注意点:差し戻されやすい点
差し戻されやすい点
業務災害と通勤災害の呼び分け
業務が原因のときは葬祭料、通勤が原因のときは葬祭給付といいます。使う請求書が異なりますが、提出先はいずれも所轄労働基準監督署長です。災害の区分を事実どおりに記載します。
請求期限は2年ですか
葬祭料および葬祭給付を受ける権利は、2年を経過すると時効で消滅します。障害補償給付などの5年とは異なります。早めに請求します。
請求書の様式と提出先はどこですか
業務災害は葬祭料請求書の様式第16号、通勤災害は葬祭給付請求書の様式第16号の10と別紙の通勤災害に関する事項を使います。提出先はいずれも事業場所在地を管轄する所轄労働基準監督署長です。
支給額はいくらですか
315,000円に給付基礎日額の30日分を加えた額です。この額が給付基礎日額の60日分に満たない場合は、給付基礎日額の60日分が支給されます。