労災の遺族補償年金と遺族年金は、被災労働者が亡くなった日の翌日から5年で時効になります。請求を忘れていた場合も5年以内であれば請求できます。葬祭料は2年で別枠のため混同しないよう確認します。

対象と請求期限の確認

この記事は、業務災害または通勤災害で労働者が亡くなり、遺族補償年金または遺族年金の請求を忘れていた遺族向けです。全国共通の労災保険制度を扱います。2026年9月14日時点の厚生労働省の公式情報で確認しています。

最初に確認する3点です。

  • 亡くなった災害が業務災害または通勤災害に当たること
  • 請求したい給付が遺族補償年金または遺族年金であること
  • 死亡日の翌日から5年を過ぎていないこと
労災保険の主な給付と時効
給付の種類時効の起算点と期間
遺族補償年金・遺族年金死亡日の翌日から5年
遺族補償一時金・遺族一時金死亡日の翌日から5年
葬祭料・葬祭給付死亡日の翌日から2年
障害補償給付・障害給付傷病が治った日の翌日から5年
休業補償給付・休業給付賃金を受けない日ごとに翌日から2年

厚生労働省の労災保険Q&Aでは、遺族年金と遺族一時金は5年、葬祭料は2年と整理されています。未支給の保険給付はそれぞれの給付と同じ時効になります。

起算日と数え方の注意点

起算日は死亡日当日ではなく翌日です。たとえば死亡日が4月1日の場合、5年の起算は4月2日から始まります。月数ではなく年単位で数え、期限日が土日祝日に当たる場合の扱いを含め、残り期間が少ないときは所轄の労働基準監督署へ早めに確認します。

葬祭料2年との違い

葬祭を行う遺族が受け取る葬祭料は、遺族年金とは別に死亡日の翌日から2年で時効になります。遺族年金が5年残っていても、葬祭料だけ先に期限が来ます。葬儀を行った方が請求する給付であり、年金を受け取る遺族と請求者が異なる場合もあるため、2つの期限を分けて確認します。

請求先と確認順

労災保険の給付請求や審査状況の照会は、被災労働者の事業場を管轄する労働局または労働基準監督署で行います。一般的な制度の相談は労災保険相談ダイヤルでも受け付けています。

手順1として、死亡日と現在の日付から5年の残りを確認します。死亡日の翌日を起算日とし、遺族年金と葬祭料の期限を別々に書き出します。

手順2として、管轄の労働基準監督署へ連絡し、遺族年金の請求先と現在の受付方法を確認します。すでに請求している分の審査状況は、請求先の所轄署または労働局へ照会します。

手順3として、請求書の様式と添付書類を確認します。死亡の事実や遺族関係を示す書類などが必要になりますが、個別の事情で異なるため、必ず所轄署の案内で最新の様式と部数を確認します。

請求を忘れていた場合も5年以内なら請求できますか。

できます。死亡日の翌日から5年以内であれば、請求が遅れていても受け付けられます。気づいた時点で速やかに所轄署へ確認します。

5年を過ぎたらどうなりますか。

時効により請求権が消滅し、過ぎた分は受け取れません。葬祭料は2年で先に時効になるため、年金と別に確認が必要です。

会社の手続きがなくても遺族が請求できますか。

できます。労災保険の給付請求は遺族が行います。事業主の証明がそろわない場合も含め、所轄署へ相談して進めます。

厚生労働省 労災保険に関するQ&A 7-5 遺族年金5年・葬祭料2年の時効表厚生労働省 労災保険に関するQ&A 7-5厚生労働省 請求手続の問い合わせ先 所轄労働局・労働基準監督署と労災保険相談ダイヤル厚生労働省 休業・傷病年金の請求手続案内にある所轄署照会と相談ダイヤルの案内