認定有効期間内に心身の状態が著しく変わったら、更新を待たずに区分変更申請ができます。申請書と被保険者証等を住所地の担当へ出し、原則30日以内の結果を待ちます。
区分変更申請と更新申請の使い分け
区分変更申請は、認定有効期間中に心身の状態の変化があり、要介護度や要支援度の見直しが必要なときに出す申請です。認定の有効期間が終わりに近づいた通常の見直しは更新申請です。どちらを出すべきか迷う場合は、担当ケアマネジャーと市区町村の介護保険担当課へ相談します。
| 申請の種類 | 出す時期 | 効力の扱い(自治体の案内の例) |
|---|---|---|
| 更新申請 | 認定有効期間満了の60日前から満了日まで | 神戸市の運用では、変更なしの判定でも満了日翌日から原則12か月間の更新認定(みなし更新)となる扱いがあります |
| 区分変更申請 | 認定有効期間内で、心身の状態が著しく変化したときはいつでも | 神戸市の案内では、変更認定の有効期間の開始日は申請日(書類一式の提出日)からです |
要支援認定を受けている方で状態が著しく変化し、要介護の認定を求める場合、江東区の案内では要介護認定申請(新規)の扱いになりますが、使う申請書は要介護認定・要支援認定等申請書(区分変更)です。窓口で迷ったら「要支援から要介護への見直し」と伝えます。
申請できる人
申請できる人と提出の頼み方(江東区・仙台市の案内より)
- 手続きの主体は原則として本人と親族です。申請書の提出自体は家族や代理の方が行えます。
- 地域包括支援センター、契約中の居宅介護支援事業者、指定介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院などによる提出代行ができます。仙台市の案内では、これらの代行申請に委任状は不要です。
- 家族以外の代理の方が申請する場合は、委任状と代理の方の身分証明書を確認します。法定代理人の場合は登記事項証明書などを求められます。
- 40歳から64歳までの第2号被保険者は、国の定めた16種類の特定疾病が原因で介護が必要になった場合に限ります。該当するかどうかは申請前に主治医に確認します。
必要書類のチェックリスト
区分変更申請の持ち物チェック(江東区・仙台市の案内より)
個人番号の記載が難しい場合でも、その他の記載に問題がなければ申請を受理すると江東区は案内しています。認知症などで意思表示能力が著しく低下し、代理権の授与が難しい場合には、申請書に個人番号を記載せずに提出します。マイナンバーを記載する場合は、番号が分かる書類と本人確認書類が別途必要です。
申請前に調べておくこと
申請書に書く主治医・医療機関の情報(江東区・仙台市の案内より)
- 主治医の氏名(フルネーム)と診療科
- 医療機関の名称、郵便番号、所在地、電話番号
- 第2号被保険者(40〜64歳)の方は特定疾病名
- 6か月以上受診履歴がないと、主治医意見書の作成に協力が得られない場合があるため、日頃通院し状態を把握している医師を記載します
提出先と出し方
サービス利用中なら、まず担当ケアマネジャーへ状態の変化と利用の見通しを相談し、申請書と被保険者証、主治医情報のメモを用意します。
住所地の市区町村の介護保険担当課の窓口へ提出します。地域包括支援センターや契約中の居宅介護支援事業者・施設に提出代行を相談することもできます。
窓口へ行くことが難しい場合は郵送もできます。郵送時の申請日は、区役所などの担当課が書類を受理した日です。区分変更で申請日を指定する必要があるときは、事前に担当課へ連絡・相談します。
マイナポータルのぴったりサービスによる電子申請を受け付ける自治体もあります。利用にはマイナンバーカードと電子認証に対応したスマートフォンやパソコンが必要です。
窓口の名称や郵送先は自治体で異なります。江東区の例では、区役所介護保険課認定・調査係と長寿サポートセンターが窓口です。仙台市の例では、各区役所介護保険課などが申請場所です。手数料について仙台市の案内では「なし」とされています。
結果通知までの30日の流れ
審査は原則として申請日から30日以内に行われ、結果通知書と認定結果が記載された被保険者証が郵送されます。通知書には要介護・要支援の状態区分や認定の有効期間などが記載されます。訪問調査や主治医意見書の遅れで審査に時間がかかる場合は、延期のお知らせが郵送されます。延期通知が届いても、申請をやり直す必要はありません。
新しい有効期間の始まりと長さ
神戸市の案内では、変更申請で認定される場合、有効期間の開始日は申請日、すなわち申請書類一式を認定事務センターまたは区役所に提出した日です。申請書類を取り寄せるために依頼した日や、書類を入手した日ではありません。有効期間の長さは原則6か月で、認定審査会の意見により3か月から12か月の範囲で延長・短縮があります。申請日が月の途中の場合は、申請日からその月末までに月数を加えた期間です。
却下される場合と介護度が下がる可能性
神戸市の運用として、却下処分になる場合の例
- 元の認定と同じ要介護・要支援の区分と判定された場合
- 非該当と判定された場合
- 要介護者が重度化などを理由に申請し、要支援と判定された場合
- 要支援者が軽度化を理由に申請し、要介護と判定された場合
上記以外は審査判定結果による認定処分となり、重度化を理由に出した申請でも、より軽い区分への変更がありえます。たとえば要介護3から要介護2、要支援2から要支援1への変更などです。重くしたい申請でも軽くなる可能性がある点を、申請前に家族とケアマネジャーで共有します。
更新受付期間と重なるときの注意
有効期間満了日の60日前から満了日までの更新受付期間に出した変更申請は、神戸市では扱いが異なります。通常なら却下となる「変更なし」の判定でも、満了日の翌日から原則12か月間の更新認定(みなし更新)が行われる場合があります(非該当と判定された場合を除く)。また、更新認定の結果が出た後に、更新前の残り有効期間内の日を申請日として変更申請すると、既に出ている更新認定の結果は無効になります。この期間の申請は判定分岐が複雑なため、出す前に必ず担当課へ相談します。
よくある質問
有効期間の途中でも申請できますか?
できます。認定有効期間内に心身の状態が著しく変化した場合は、更新時期を待たずに区分変更申請が出せます。サービス利用中は先に担当ケアマネジャーへ相談します。
どこへ出せばよいですか?
住所地の市区町村の介護保険担当課が基本の提出先で、地域包括支援センターや契約中の居宅介護支援事業者・施設への提出代行の相談、郵送、マイナポータルのぴったりサービスによる電子申請が使える自治体もあります。郵送時は担当課の受理日が申請日です。
結果はいつ届きますか?
原則として申請日から30日以内に、結果通知書と認定結果が記載された被保険者証が郵送されます。調査や意見書の遅れで延びる場合は延期のお知らせが届きます。処理見込期間を過ぎても届かないときは担当課へ確認します。
重くしたい申請で軽くなることはありますか?
ありえます。重度化を理由にした申請でも、審査の結果としてより軽い区分に認定される場合があります。非該当や同じ区分の場合は却下処分となる運用もあります。認定結果への不服は変更申請ではなく審査請求の手続きです。
この記事の確認先
区分変更申請の要否、必要書類の組合せ、郵送や電子申請の可否、有効期間の扱いは自治体で異なります。申請の前に、住所地の市区町村の介護保険担当課、地域包括支援センター、担当ケアマネジャーへ、現在の認定区分と有効期間、状態の変化を伝えて確認してください。
要介護認定の更新を忘れたときの対処更新時期が近い方は、60日前からの更新申請と暫定ケアプランの手順も確認します認定結果待ちのサービス利用と暫定ケアプラン申請から結果が出るまでのサービス利用と自己負担の考え方を確認します