要介護・要支援認定の結果が出る前でも、介護サービスが必要なら、担当のケアマネジャーまたは地域包括支援センターに相談し、暫定ケアプランに基づいて利用できる場合があります。ただし、認定結果が想定より軽い区分になったり、非該当になったりすると、利用したサービスの費用の全部または一部が自己負担になる可能性があります。結果を待たずに自分でサービスを始めるのではなく、申請区分と利用量を伝えて、事前に調整してください。

申請中でもサービスを使える仕組み

介護保険のサービスは、要介護・要支援認定を受けてから利用するのが基本です。一方、認定結果が出るまでに利用が必要な場合は、認定後の区分を見込んだ暫定ケアプランを作成し、その計画に基づいて先にサービスを利用する実務上の取扱いがあります。清須市や神戸市の公式案内でも、認定前にサービス利用が必要な場合の暫定ケアプランが案内されています。

申請区分ごとの確認ポイント

認定の申請区分によって、認定の効力と確認する期間が異なります。
申請区分認定の効力・確認ポイント結果待ちでサービスが必要なとき
新規申請認定の効力は申請日にさかのぼる扱いです。暫定ケアプランでの利用をケアマネジャーまたは地域包括支援センターに相談します。
区分変更申請変更後の認定の効力は申請日にさかのぼる扱いです。現在の利用状況と変更が必要な事情を伝え、利用量が新しい区分の限度を超えないよう相談します。
更新申請新しい認定の効力は、原則として前の認定の有効期間が終わった翌日からです。前の有効期間内に結果が出ない見込みなら、サービスを継続できる方法を早めに確認します。延期通知が省略される自治体もあります。

暫定ケアプランで利用する手順

申請日と申請区分を確認し、結果が出るまでに必要なサービス、開始希望日、現在の認定区分があればその内容を整理します。

新規・区分変更ならケアマネジャーまたは地域包括支援センターへ、更新なら現在の担当者と市区町村の介護保険担当課へ相談します。要支援と要介護のどちらになるか判断しにくい場合は、居宅介護支援事業所と地域包括支援センターの連携が必要になることがあります。

サービス開始前に、暫定ケアプランの内容、利用する事業所、認定結果が見込みと異なった場合の扱いを確認します。暫定ケアプランを作成せずに先に利用すると、介護保険の給付対象にならず、全額自己負担となる扱いがあるためです。

認定結果が出たら、暫定ケアプランのまま確定できるか、内容を作り直す必要があるかを担当者に確認します。結果が見込みと異なりサービス内容を変える場合は、改めてケアプランを作成します。

自己負担が発生する可能性があるケース

暫定ケアプランを使えば必ず自己負担がなくなるわけではありません。自治体の公式案内では、次のような場合に介護サービス費用の全部または一部が自己負担になる可能性が示されています。実際の請求方法は自治体、サービスの種類、認定結果によって異なります。

費用の確認ポイント

  1. 暫定ケアプランを作らずにサービスを利用した場合。介護保険の給付対象外として全額自己負担になる扱いがあります。
  2. 認定結果が非該当になった場合、または暫定ケアプランで見込んだ要介護度より軽い区分になった場合。利用した費用の全部または一部が自己負担になる可能性があります。
  3. 利用量が認定後の支給限度額を超えた場合。認定前の利用量も含めて、限度額を超えないように事前に調整します。
  4. 要支援と要介護の見込みが外れた場合。介護予防サービス、介護サービス、総合事業の組み合わせによって扱いが変わるため、地域包括支援センターと居宅介護支援事業所に確認します。

30日を過ぎたら延期通知書を確認する

要介護・要支援認定は、原則として申請日から30日以内に行われます。認定調査票や主治医意見書の準備、介護認定審査会の日程などに時間がかかり、30日以内の認定が難しいときは、市区町村から「介護保険 要介護認定・要支援認定延期通知書」が送られます。

延期通知書には、遅れている理由と結果通知までの処理見込期間が記載されます。処理見込期間は確定日ではなく、資料の準備状況や審査会の日程で変わることがあります。延期通知書が届いたことだけを理由に、申請をやり直す必要はありません。

延期通知書が届いたときの確認項目

  1. 延期理由が、認定調査票、主治医意見書、介護認定審査会の開催などのどれかを確認する
  2. 処理見込期間を確認し、申請日と申請区分を控える
  3. サービスが必要なら、延期通知書を持ってケアマネジャーまたは地域包括支援センターへ相談する
  4. 処理見込期間を過ぎても結果が届かない場合は、住所地の市区町村の介護保険担当課へ確認する

更新申請では延期通知書が省略されることがある

更新申請では、現在の認定有効期間内に新しい認定ができると見込まれる場合、自治体の運用により延期通知書の送付が省略されることがあります。神戸市はあらかじめ同意を得たうえで省略し、春日井市も有効期間内に認定できる場合は省略すると案内しています。更新前の有効期間を超えそうなのに結果や案内がない場合は、市区町村の介護保険担当課へ確認してください。

認定結果が出た後にすること

認定結果が出た後の確認項目

  1. 認定結果が暫定ケアプランの見込みと同じなら、確定ケアプランへの移行方法と利用者の同意・記録を担当者に確認する
  2. 見込んだ区分より軽い、または要支援・要介護の区分が違うなら、サービス内容と請求の扱いを確認し、必要ならケアプランを作り直す
  3. 非該当なら、介護保険以外の自治体サービスや今後の支援先を市区町村・地域包括支援センターに相談する

よくある質問

延期通知書が届いたら、要介護認定を申請し直す必要がありますか?

通常は必要ありません。延期通知書は、30日以内に認定できない理由と処理見込期間を知らせるものです。記載された期間を過ぎても結果が届かない場合は、住所地の市区町村の介護保険担当課へ確認します。

認定結果が出るまで、介護サービスを使えませんか?

使える場合があります。サービスが必要なら、先にケアマネジャーまたは地域包括支援センターへ相談し、暫定ケアプランに基づいて利用できるか確認してください。利用量や認定結果によっては自己負担が生じる可能性があります。

暫定ケアプランを作れば、結果が非該当でも必ず介護保険が使えますか?

必ず使えるとはいえません。非該当や見込みより軽い認定になった場合、サービス費用の全部または一部が自己負担になる可能性があります。サービスの種類と自治体の取扱いを、利用前に確認してください。

更新申請で30日を過ぎたのに延期通知書が届きません。

現在の認定有効期間内に新しい認定ができる見込みの場合、自治体の運用で延期通知書が省略されることがあります。有効期間を超えそうな場合や状況が分からない場合は、市区町村の介護保険担当課へ確認してください。

この記事の確認先

認定前のサービス利用、暫定ケアプラン、自己負担の扱いは、サービスの種類と認定結果によって変わります。記事の一般的な説明だけで利用を始めず、住所地の市区町村、担当ケアマネジャー、地域包括支援センターに、申請区分と利用予定を伝えて確認してください。