住民票の除票は、令和元年6月20日施行の改正で保存期間が5年から150年に延長されましたが、平成26年6月20日(自治体により3月31日)以前に消除されたものは既に廃棄され取得できません。平成26年6月20日以降に転出や死亡で消除された除票は、市区町村の窓口で交付可能です。同一世帯の家族でも代理人は委任状(原本)が必須で、マイナンバー入り除票は原則本人のみが受取可能です。取得できないときは戸籍の附票や不在籍・不在住証明書などで代替します。2026年9月2日確認の市区町村公式情報で手順を整理します。
住民票の除票とは・どんなときに必要か
住民票の除票とは、転出や死亡などにより住民登録が消除された住民票の写しです。現住所の住民票とは別に、消除前の住所や異動年月日、死亡年月日などを証明します。相続登記や相続税申告、未支給年金・保険金請求、被相続人の住所を証明する場面で求められることがあります。戸籍の附票とは異なり、住民票の除票は住民基本台帳に基づく証明で、請求できる人や保存期間のルールが明確に定められています。
保存期間は5年から150年に延長|境界日が重要
改正前は消除・改製日から5年間でしたが、住民基本台帳法施行令の一部改正(令和元年6月20日施行)により、平成26年6月20日以降に消除または改製された住民票の除票と戸籍の附票の除票の保存期間が150年に延長されました。
| 区分 | 保存期間 | 対象 |
|---|---|---|
| 改正前 | 5年間 | 消除・改製日から5年 |
| 改正後(令和元年6月20日施行) | 150年間 | 平成26年6月20日以降に消除・改製されたもの |
| 既に廃棄 | 交付不可 | 平成26年6月19日(自治体により3月31日)以前に消除されたもの |
青梅市は令和4年1月4日から、葛飾区は令和4年1月11日から、5年を経過した除票の交付を再開しています。制度上は150年保存ですが、古い除票が遡って復活するわけではありません。
保存期間が過ぎて取得できないと何が起きるか
取得できない主な場面
- 平成26年以前に亡くなった方の相続登記で住所証明が必要
- 転出から長期間経過した被相続人の住民票の除票を法務局に提出したい
- 死亡保険金や未支給年金の請求で被相続人と請求者のつながりを示したい
- 保存期間切れで窓口で「交付できません」と案内された
この場合、法務局や金融機関は別の書類での代替を認めることがあります。司法書士向け案内では、戸籍の附票や不在籍証明書等と申述書の組み合わせで登記が進む例が示されています。詳細は提出先の法務局や請求先に事前確認します。
除票の写しを請求できる人
請求権者と条件
- 本人: 本人確認書類で請求可能です。
- 任意代理人: 委任状(原本・委任者自署)+代理人の本人確認書類が必須です。同一世帯の家族でも委任状が必要です。
- 法定代理人: 親権者、成年後見人など戸籍謄本等で代理権を証する書類が必要です。
- 利害関係のある第三者: 自己の権利行使や義務履行のために必要な方。国や地方公共団体に提出する必要がある方。請求者と除票の本人との関係を示す疎明資料(戸籍謄本、契約書、保険証書等)の提示が求められます。
請求方法と必要書類
住民登録のあった市区町村を特定する
除票は住民登録のあった市区町村でしか取得できません。転出を繰り返している場合は、最後に住民登録があった市区町村ごとに請求が必要です。広域交付やコンビニ交付の対象外です。窓口または郵送で請求します。
必要書類を準備する
持ち物チェック
窓口または郵送で請求する
窓口では戸籍住民課の住民票窓口で「住民票の除票の写し」を請求します。郵送の場合は市区町村公式サイトの「郵送請求」案内に従い、申請書、本人確認書類の写し、手数料、返信用封筒を同封します。マイナンバー入りが必要な旨は委任状や申請書に明記が必要な自治体もあります。
戸籍の附票との違い
| 項目 | 住民票の除票 | 戸籍の附票(または附票の除票) |
|---|---|---|
| 根拠 | 住民基本台帳法 | 戸籍法 |
| 記載内容 | 住民票の記載事項+転出先住所・異動日または死亡日 | 戸籍を基準とした住所の履歴 |
| 保存期間 | 改正後150年(平成26年6月20日以降) | 改正後150年(同様に平成26年6月20日以降) |
| 請求先 | 住民登録のあった市区町村 | 本籍地の市区町村 |
| 代理人 | 委任状が必須(同一世帯でも必要) | 委任状が必須 |
| コンビニ交付 | 不可(窓口・郵送のみ) | 自治体により戸籍の附票はコンビニ交付可能な場合あり |
相続で「住所をつなげたい」ときは、住民票の除票と戸籍の附票のどちらが求められているかを確認します。法務局では住民票の除票が取得できない場合、戸籍の附票で代替できることがあります。提出先の指示に従います。
取得できないときの代替方法
代替書類の例
- 戸籍の附票または戸籍の附票の除票: 本籍地で取得。住所履歴を証明できます。
- 不在籍証明書・不在住証明書: 住民登録が抹消されていることを証する書類。市区町村で交付。
- 固定資産税の納税証明書や名寄帳: 住所と所有のつながりを補足。
- 申述書・上申書: 取得できない事情を記載し、代替書類と併せて提出。法務局の案内に基づき作成。
平成26年以前に消除された除票は、制度上いかなる手続きでも復活しません。代替書類で手続きを進める方法を、相続登記なら法務局、年金・保険金なら日本年金機構や保険会社に事前に相談してください。
自治体による運用差と確認先
保存期間延長の法改正は全国共通ですが、交付再開日や切替日の表記は市区町村で異なります。青梅市は令和4年1月4日、葛飾区は令和4年1月11日に再開。大阪市は平成26年3月31日以前は廃棄と案内しています。不明なときは、住民登録のあった市区町村の戸籍住民課へ電話で「平成何年に消除された除票は取得可能か」を確認します。
よくある質問
住民票の除票はコンビニで取得できますか?
できません。住民票の除票はコンビニ交付の対象外で、住民登録のあった市区町村の窓口または郵送でのみ請求できます。現住所の住民票の写しとは取扱いが異なります。戸籍の附票は自治体によりコンビニ交付が可能な場合があります。
同一世帯の家族でも委任状は必要ですか?
住民票の除票は同一世帯の家族でも委任状(原本)が必要です。大阪市や葛飾区の案内でも、本人以外が請求する場合は委任状が必須とされています。委任者の自署がないコピーやFAXは無効です。
マイナンバー入りの除票を代理人がその場で受け取れますか?
原則できません。マイナンバー入り除票は本人請求に限られ、代理人が請求した場合は市区町村から本人宛に郵送されます。窓口での代理受取は不可です。必要性と受取方法を事前に確認してください。
平成26年以前に消除された除票がどうしても必要ですが、方法はありますか?
保存期間5年で廃棄されているため、除票自体の再発行はできません。戸籍の附票、不在籍・不在住証明書、固定資産関係書類と申述書の組み合わせで代替できるか、提出先の法務局や請求先に相談してください。令和元年改正で遡及的に復活することはありません。
まとめと次の行動
住民票の除票が必要なときは、まず消除日が平成26年6月20日(自治体により3月31日)以降かを確認します。以降であれば住民登録のあった市区町村で150年保存の対象として請求可能です。代理人は委任状原本と本人確認書類を準備し、マイナンバー入りが必要かも併せて確認します。取得できないときは戸籍の附票や不在籍証明書での代替を、法務局や請求先と相談して進めます。迷うときは住民登録地の市区町村の戸籍住民課へ問い合わせます。
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