特別徴収をしている従業員が退職して給与の支払いを受けなくなったら、給与所得者異動届出書は原則として退職した月の翌月10日までに、特別徴収義務者である勤務先が市区町村へ提出します。提出期限の確認と、残りの住民税を一括徴収・普通徴収・転職先での特別徴収継続のどれにするかは、分けて判断してください。

給与所得者異動届出書の提出期限

退職・休職などで給与の支払いを受けなくなった場合の基本的な区分です。
状況提出期限の目安確認すること
特別徴収税額がある従業員の退職・休職等異動した月の翌月10日まで退職日ではなく、給与の支払いを受けなくなった日が属する月を基準にします。
給与支払報告書を提出した人が4月1日現在で退職・休職等している4月15日まで新年度に特別徴収する予定だった人に関する様式上の区分です。
4月2日から5月31日までに異動し、その年度から新たに特別徴収する自治体がある特別徴収税額の通知を受けた月の翌月10日まで該当する自治体の通知日と案内を確認します。
転勤・再就職で新勤務先の特別徴収を続ける原則として異動月の翌月10日まで旧勤務先から新勤務先へ届出書を引き継ぎ、新勤務先の記載もそろえて提出します。

4月の提出期限は、現在の特別徴収税額の有無や、給与支払報告書を提出した自治体で新年度から特別徴収する予定かによって区分されます。4月1日、4月2日から5月31日の異動は、通常の翌月10日だけで判断せず、関係する市区町村の最新案内を確認してください。

退職月から提出までの手順

従業員の退職日、最後に給与を支払う月、特別徴収を担当している市区町村を確認します。転居している場合は、1月1日現在の住所や関係する自治体も確認します。

特別徴収税額通知書や給与台帳で、年税額、徴収済額、未徴収税額を確認します。届出書の(ア)年税額、(イ)徴収済額、(ウ)未徴収税額が一致するように整理します。

未徴収税額の徴収方法を決めます。転職先で特別徴収を続けるか、退職時に一括徴収するか、普通徴収へ切り替えるかを、退職時期と給与・退職手当等の支給額に照らして判断します。

自治体の最新様式に、勤務先・従業員・異動内容・徴収方法を記載します。特別徴収継続の場合は、新勤務先の所在地、名称、連絡先、徴収開始月なども新勤務先と確認します。

異動月の翌月10日などの期限を再確認し、eLTAX、郵送、窓口など自治体が指定する方法で提出します。提出日、送信結果、郵送記録、控えを保存しておくと、税額変更通知が届かない場合に確認しやすくなります。

未徴収税額は退職時期で処理が変わる

退職後の残りの住民税は、届出書の「異動後の未徴収税額の徴収方法」欄で選びます。具体的な取扱いは提出先自治体の案内を優先してください。
退職時期・状況主な処理届出書で確認すること
新しい勤務先で特別徴収を継続旧勤務先が必要事項を記載して新勤務先へ渡し、新勤務先が記載をそろえて自治体へ提出します。新勤務先の所在地・名称・連絡先、徴収開始月、月割額など。
6月1日から12月31日の退職一括徴収の申出がない場合は普通徴収が基本です。本人の申出があり、最後の給与・退職手当等が未徴収税額を上回る場合は一括徴収します。一括徴収か普通徴収か、その理由と徴収予定日・予定額。
翌年1月1日から4月30日の退職最後の給与・退職手当等が未徴収税額を上回る場合は、本人の申出がなくても一括徴収が必要です。支給額が足りない場合は普通徴収となる扱いがあります。一括徴収の可否、支給予定日、予定額、普通徴収の理由。
死亡退職などその他の事由普通徴収など、事由に応じた処理を確認します。異動事由と理由、自治体の案内。

届出書に記載する主な項目

自治体の最新様式で、次の欄を確認します。個人番号などの取扱いは、提出先の記載要領と安全な提出方法に従ってください。

提出先と提出方法

提出先は、従業員の特別徴収を担当する市区町村の個人住民税・特別徴収担当課です。市区町村によって担当部署名や提出先が異なり、1月以降の転居などで複数自治体が関係する場合は追加提出を求められることがあります。住所だけで提出先を決めず、各自治体の案内で確認してください。

提出方法は自治体の案内に従います。

  • eLTAXによる電子申告に対応している自治体では、オンラインで提出できます。
  • 紙で提出する場合は、郵送または窓口提出が案内されているか確認します。
  • 電話、FAX、電子メール添付を提出方法にしないでください。大阪市・横浜市の案内でも、指定された提出方法以外は受け付けていません。
  • 様式は自治体の最新ページから取得し、古い年度の様式を使い回さないようにします。
大阪市「給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」大阪市の様式ページでは、1人につき1枚の作成、eLTAX、書面提出、提出先を確認できます。自治体が異なる場合は、提出先自治体の様式と案内を優先してください。

期限に遅れた・記載を間違えた場合

未提出に気づいたら、提出先の市区町村へ、従業員の異動日、未徴収税額、遅れた理由、現在の徴収状況を伝え、すぐに提出する方法を確認します。提出が遅れると税額変更通知や従業員への納税通知が遅れることがあります。

すでに提出した内容に誤りがある場合は、自治体の訂正方法に従います。自治体によっては「訂正分」と明記した届出書の再提出や、従業員への連絡が必要です。

普通徴収への切替後に従業員から納税通知書の未着や金額の不一致を相談された場合は、給与明細、届出書の控え、徴収済額を照合し、課税自治体へ確認します。会社側で納付方法を断定せず、自治体の通知を優先します。

従業員本人の住民税の納め方とは別に確認する

このページは、会社が給与所得者異動届出書を提出する手続きを扱っています。退職後に本人が普通徴収で納める場合の納税通知書、一括徴収、転職先での特別徴収継続の違いは、退職者本人向けの記事で確認できます。

退職後の住民税|一括徴収・普通徴収・転職先の特別徴収退職後の住民税の納め方と、最終給与から一括徴収される理由を確認できます。

よくある質問

退職した従業員の異動届出書はいつまでに出しますか?

特別徴収税額がある従業員の退職・休職等では、原則として異動した月の翌月10日までです。4月の異動は給与支払報告書や新年度の特別徴収の状況で期限が分かれるため、関係自治体の最新案内を確認します。

退職時の住民税は必ず一括徴収しますか?

退職時期と最後の給与・退職手当等の支給額で異なります。6月から12月は本人の申出による一括徴収または普通徴収、1月から4月は残額を支払える場合の一括徴収が基本です。

給与所得者異動届出書はどこへ提出しますか?

従業員の特別徴収を担当する市区町村の個人住民税・特別徴収担当課です。1月1日現在の住所や転居の状況で複数自治体が関係する場合があるため、各自治体の案内を確認してください。

従業員本人に届出書を渡せば提出してもらえますか?

通常は、特別徴収義務者である勤務先が市区町村へ提出します。転勤・再就職で特別徴収を継続する場合は、旧勤務先と新勤務先が必要事項を引き継いで提出するため、本人に渡して終わりにせず、給与担当者間で処理を確認してください。

公式情報と確認日