算定基礎届を提出後に間違いを見つけたときの訂正方法

提出した算定基礎届に報酬月額や支払基礎日数の間違いが見つかったときは、紙なら同じ算定基礎届の様式に赤で誤り・黒で正しい内容を記入して事務センターまたは管轄の年金事務所へ再提出し、電子申請なら受付期間内でデータを修正して再送信します。慌てて新しい様式を作り直す必要はありません。

まず確認すること

日本年金機構の案内では、算定基礎届の提出期限は毎年7月10日までで、10日が土曜または日曜の場合は翌営業日が期限です。令和8年度は2026年7月10日(金)が期限で、提出先は事務センターまたは管轄の年金事務所、方法は電子申請・電子媒体(CD/DVD)・郵送・窓口持参が選べます。訂正も同じ提出先・方法で行います。

提出期限と提出先を確認する

  • 期限:毎年7月10日まで(土日は翌営業日)— 令和8年度は2026年7月10日(金)
  • 提出先:事務センターまたは管轄の年金事務所
  • 方法:電子申請(e-Gov・届書作成プログラム・市販ソフト)、電子媒体、郵送、窓口

紙で提出した場合の訂正方法(赤黒訂正)

紙(郵送・窓口)で提出後に誤りに気づいた場合は、新しい用紙を用意せず、提出した内容と同じ「健康保険・厚生年金保険 被保険者報酬月額算定基礎届/厚生年金保険 70歳以上被用者算定基礎届」をコピーまたは再印刷し、訂正します。日本年金機構のガイドブックでは、同一様式を用いて訂正部分を明らかにして提出することが案内されています。実務では次のように行います。

赤黒訂正の手順

  1. 訂正する方の氏名・整理番号の行を特定する
  2. 誤っていた金額や日数は赤字(または赤ペン)で二重線または上に記載して「誤り」を示す
  3. 正しい金額や日数は黒字で追記し、「正」を示す
  4. 訂正がない方は記入せず空欄のままで提出する
  5. 余白に「算定基礎届 訂正分」など分かるようにメモを添える(審査を早めるため)

取り消したい行があるときは、該当者の欄をすべて赤字で記入して「取消」を示します。70歳以上被用者は同じ様式の「70歳以上被用者算定」欄に丸を付けて区別します。訂正印は2021年の押印義務見直しにより不要ですが、事業所控えには訂正理由を残しておきます。

電子申請で提出した場合の訂正方法

e-Gov、届書作成プログラム、市販の労務管理ソフトで電子申請した場合の訂正は、原則としてデータを修正して再送信します。日本年金機構のオンラインサービスでは、算定基礎届は受付期間(7月1日〜7月10日)内であれば何度でも送信でき、最後に受け付けられたデータが有効になります。

電子申請の訂正パターン

  • 受付期間中(7月1日〜7月10日)に気づいた場合:誤りを直したデータを作成し、再度電子申請で送信する
  • 受付期間を過ぎた後に気づいた場合:電子申請の再送信ができないことがあるため、紙の赤黒訂正で事務センターまたは年金事務所へ郵送・持参する
  • 処理後に標準報酬決定通知が届いてからの訂正:年金事務所へ連絡し、指示に従い訂正届(赤黒訂正の紙)または随時改定への切り替えを相談する

よくある間違いと訂正のポイント

主な誤りと訂正の考え方
誤りの例正しい考え方訂正時の注意
支払基礎日数17日以上の判定を誤った(例:15日で算定した)一般の被保険者は17日以上、特定適用事業所の短時間労働者は11日以上で算定訂正届では正しい対象月のみで再計算し、備考欄の該当区分(短時間・パート)に丸を付ける
途中入社月の日割給与を1か月分として含めた途中入社で1か月分支給されない月は算定から除外備考欄「4.途中入社」に丸を付け、締め日・支払日を「9.その他」に記入
70歳以上被用者の個人番号を空欄で出した70歳以上は個人番号または基礎年金番号が必須訂正で番号を追記し、「1.70歳以上被用者算定」に丸を付ける

訂正に必要なものと提出時の注意点

提出前の最終チェック

提出後に訂正しても、すでに決定された標準報酬の適用(9月〜翌年8月)は訂正後の額に置き換わります。保険料を誤った額で徴収していた場合は、翌月以降の保険料で精算されます。年金額への反映は訂正後の標準報酬で再計算されます。

オンラインで解決しない場合の相談先

次の場合は、事務センターや管轄の年金事務所へ電話で相談します。日本年金機構の公式サイトに事務センターと年金事務所の一覧があります。

相談が必要なケース

  • 電子申請の再送信が期限切れでできない
  • 短時間労働者・70歳以上・二以上事業所勤務など判定が複雑
  • 随時改定と定時決定のどちらで直すべきか迷う

訂正はいつまでに出せばよいですか?

期限は特に定められていませんが、気づいたら速やかに提出します。遅れるほど翌年8月までの保険料や将来の年金記録の訂正が遅れます。受付期間を過ぎても紙の赤黒訂正で提出できます。

全員分を出し直す必要がありますか?

いいえ、訂正が必要な方のみを記入します。訂正がない方は空欄のままで構いません。総括表は令和3年3月に廃止され、電子媒体以外では不要です。

修正液や消せるボールペンは使えますか?

使わないでください。紙の訂正は二重線と赤黒の追記で行い、修正液は無効です。電子申請ではデータを直接修正して再送信します。