令和8年度(2026年度)の労働保険年度更新で、これまで届いていた緑のA4封筒に入った紙の申告書が届かない場合、資本金1億円超などの電子申請義務化対象企業では正常な変更です。厚生労働省(2026年9月1日確認)のお知らせにより、令和8年度から対象事業場には紙の申告書は送付されず、代わりに定形郵便サイズの茶封筒で電子申請情報通知書(労働保険番号14桁・アクセスコード8桁)と納付書等が届きます。申告期間は6月1日~7月10日のままで、e-Govで電子申請します。

対象を確認する|紙の申告書が届かなくなる4類型

厚生労働省の「労働保険年度更新に係るお知らせ(令和8年度)」では、次に該当する事業場は電子申請が義務付けられており、令和8年度から紙の申告書の送付がなくなると明記されています。

電子申請義務化の対象

  • 資本金、出資金または銀行等保有株式取得機構に納付する拠出金の額が1億円を超える法人
  • 相互会社(保険業法)
  • 投資法人(投資信託及び投資法人に関する法律)
  • 特定目的会社(資産の流動化に関する法律)

上記に該当するかどうかは、登記上の資本金等で判定します。該当しない中小企業や個人事業主には、従来どおり緑または青のA4封筒で紙の申告書が届きます。

従来と令和8年度の違い|封筒と中身の比較

封筒と同封物の比較
項目従来(~令和7年度)令和8年度(対象企業)
封筒A4サイズの緑または青の封筒定形郵便サイズの茶封筒
紙の申告書同封あり送付なし(電子申請で作成)
電子申請情報通知書なしあり(労働保険番号14桁・アクセスコード8桁)

茶封筒の中身とアクセスコードの使い方

茶封筒の主な同封物

  • 労働保険 概算・増加概算・確定保険料申告 電子申請情報通知書:労働保険番号(14桁)とアクセスコード(8桁)が記載
  • 納付書(領収済通知書):金融機関窓口で納付する場合に使用。電子納付(ペイジー)を選ぶ場合は不要です

e-Govで「年度更新申告」の手続を検索し、申請画面で労働保険番号14桁とアクセスコード8桁を入力すると、前年度の申告内容を呼び出せます。

届かないときの確認チェックリスト

届かないときの確認チェックリスト

e-Govで年度更新を電子申請する手順

事前準備:GビズIDとアクセスコードを用意する

GビズIDプライムまたはGビズIDメンバーを取得します。茶封筒の電子申請情報通知書から労働保険番号14桁とアクセスコード8桁を手元に用意します。

e-Govにログインし手続を検索する

e-Govにログインし、手続検索で「年度更新申告」と入力します。該当する手続を選択します。

労働保険番号とアクセスコードを入力する

「申請書入力へ」を押し、労働保険番号14桁とアクセスコード8桁を入力します。アクセスコードを紛失した場合は管轄の都道府県労働局へ照会します。

申告書に入力し前年データを呼び出す

「入力支援」を押すと前年度の確定・概算保険料が自動入力されます。令和8年度は雇用保険料率が令和8年4月1日から改定されているため、新しい料率で計算されているか確認します。

提出先を選択し電子署名して提出する

提出先の都道府県労働局を選択し、電子署名を添付して「提出」を押します。マイページで申請案件の照会ができ、審査完了後は「公文書」欄に電子公文書(申請書控)が表示されます。

保険料を納付する(電子納付または納付書)

保険料の納付は、電子納付(ペイジー)または同封の納付書での窓口納付が選べます。すでに口座振替を登録している事業所は、電子納付は選択できません。

申告期間と納期限|7月10日を過ぎたら

保険料・一般拠出金の納期限(令和8年度)
区分全期(第1期)第2期第3期
通常の納期限令和8年7月10日令和8年11月2日令和9年2月1日
口座振替を利用している事業主等の皆様令和8年9月7日令和8年11月16日令和9年2月15日
労働保険事務組合の皆様令和8年7月10日令和8年11月16日令和9年2月15日
労働保険事務組合に委託している事業主の皆様労働保険事務組合の指定する期限労働保険事務組合の指定する期限労働保険事務組合の指定する期限

労働保険事務組合に委託している事業主の方は、組合が指定する期限に従ってください。組合経由での申告・納付となるため、通常の納期限と異なります。ご不明な場合は委託先の事務組合または管轄の都道府県労働局へご確認ください。

よくある失敗とリカバリー

よくある失敗と対処

  • 茶封筒を誤って廃棄した:管轄の都道府県労働局へ労働保険番号を伝えて再発行・照会を依頼します
  • GビズIDをまだ取得していない:取得に数日かかるため6月前半に早めに取得します。期間終了後は直ちに取得し労働局へ相談します
  • 前年データを呼び出せない:アクセスコードの入力誤りか、e-Govの利用準備が未完了の可能性があります
  • 7月10日を過ぎた:期間後の申告も可能ですが延滞金や追徴金の対象となる場合があります。速やかに労働局へ相談し、電子申請または窓口で遅延申告します

よくある質問

資本金1億円ちょうどは対象ですか?

いいえ。義務化の要件は「1億円を超える」です。1億円ちょうどの法人は対象外で、従来どおり紙の申告書が届きます。

茶封筒も届かない場合はどうすればよいですか?

まずは労働保険事務組合への委託有無と送付先住所を確認し、見つからない場合は管轄の都道府県労働局へ労働保険番号を伝えて、電子申請情報通知書(アクセスコード)の照会・再送付を依頼します。期間終了後も労働局で照会できます。

紙の申告書で提出しても受理されますか?

電子申請義務化対象の事業場は、例外的な場合を除き紙での申告は認められていません。やむを得ず紙で提出したい場合は事前に管轄の都道府県労働局へ相談が必要です。期間終了後に紙で提出する場合も同様に要相談です。

アクセスコードは毎年変わりますか?

はい。アクセスコードは年度ごとに発行され、年度更新の電子申請の際に前年データを呼び出すために使います。令和8年度の通知書に記載の8桁のコードを使用します。翌年度は新たなコードが発行されます。

公式情報と問い合わせ先

本記事は2026年9月1日時点の厚生労働省およびe-Govの公式情報に基づいて作成しています。令和8年度の年度更新期間は終了していますが、未申告の場合は延滞金の可能性がありますので管轄の都道府県労働局へご相談ください。制度の詳細や最新の様式は必ず公式ページで再確認し、個別事情は管轄の労働局・労働基準監督署へご確認ください。