2025年分の年末調整が終わった後は、2025年分の年末調整結果をそのまま2026年の月々の給与計算へ引き継ぐのではなく、給与の支払年を2026年分として切り替えます。具体的には、令和8年分の源泉徴収税額表を使い、令和8年分の扶養控除等(異動)申告書と従業員の変更内容を確認します。2025年分の年末調整の訂正と、2026年分の毎月の源泉徴収は別の処理です。

2025年分と2026年分の切替時期

年末調整と毎月の給与計算は、対象となる給与の年分と処理の目的が異なります。
時期・処理適用する内容担当者が確認すること
2025年12月の年末調整2025年分の基礎控除・給与所得控除などの改正内容を年税額の計算に反映2025年分の申告書、所得見積額、年末調整の計算結果を確認する
2026年1月以後に支払う給与2026年分の源泉徴収税額表で月々(日々)の源泉徴収を行う給与の支払年、月額表・日額表等の区分、申告書の提出状況を確認する
2026年中に扶養親族等の異動があった場合異動後の内容を2026年分の源泉徴収事務へ反映従業員から変更内容を受け、次の給与計算までの社内手順を確認する
2025年分の年末調整に誤りや追加情報が見つかった場合2025年分の年末調整の訂正・再調整として扱う2026年分の月次計算に混ぜず、令和7年分の年末調整資料で処理方法を確認する

最初の2026年分給与計算で行う5つの確認

今回の給与が2026年中に支払う給与に当たるかを確認します。給与の対象月ではなく、税額表を使う場面では支払年と国税庁の案内を確認し、2025年分の資料と混在させないようにします。

令和8年分の源泉徴収税額表を用意します。月ごと・半月ごと・10日ごとなどの給与は月額表、日ごと・週ごとなどの給与は日額表、賞与は要件に応じて賞与の算出率の表または月額表を確認します。

従業員から令和8年分の給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を受けているか確認します。提出時期は、その年の最初に給与の支払を受ける日の前日までが原則です。

2025年分の年末調整後に、扶養親族等の年齢・所得見積額・同一生計などの前提が変わっていないか確認します。変更があれば、令和8年分の申告書の異動内容として処理します。

給与計算システムや表計算ファイルの税額表・扶養区分・年分設定を、令和8年分として確認します。年末調整で計算した2025年分の年税額や過不足額を、2026年の月々の源泉徴収額として入力し直す処理ではありません。

2025年分の税制改正を2026年の給与計算へどう反映するか

2025年分の年末調整では、基礎控除や給与所得控除の見直し、特定親族特別控除の創設、扶養親族等の所得要件の改正を確認しました。2026年分の給与では、これらの改正を踏まえた令和8年分の源泉徴収税額表と、令和8年分の申告書を使って月々の源泉徴収を行います。2025年分の年末調整で算出した年税額そのものを、2026年の給与から分割して控除するものではありません。

2025年分の年末調整後に、2026年分で再確認する代表的な項目です。
確認項目2025年分の年末調整2026年分の給与計算
基礎控除・給与所得控除2025年分の年税額を計算するときに改正後の内容を適用2026年分の源泉徴収税額表と給与所得者の申告内容を使って計算
特定親族特別控除2025年分について適用を受ける場合は、年末調整の申告書を確認2026年1月以後に支払う給与では、親族の合計所得金額が58万円超100万円以下の場合など、月々の源泉徴収での適用関係を確認
扶養親族等の所得要件2025年分の判定として確認2026年分の扶養控除等申告書に記載された内容と所得見積額を確認
源泉徴収税額表2025年分の年末調整の計算に使う資料を使用令和8年分の表を使用。令和7年分以前の給与等には使用しない

扶養控除等申告書は2026年分として確認する

扶養控除等(異動)申告書は、給与所得者が給与について扶養控除などの諸控除を受けるための手続です。国税庁は、その年の最初に給与の支払を受ける日の前日までの提出を原則とし、記載内容に異動があった場合は、異動後最初に給与の支払を受ける日の前日までの提出を案内しています。2025年分の年末調整で提出した書類を確認材料にすることはできますが、2026年分の給与計算は2026年分の申告書と変更内容で確認します。

令和8年分の扶養控除等申告書を確認するときの項目です。

A2-1 給与所得者の扶養控除等の(異動)申告(国税庁)令和8年分の様式、提出時期、提出先、異動があった場合の扱いは、国税庁の手続案内で確認できます。

2025年分の年末調整結果を訂正するときの切り分け

2025年分の年末調整後に、追加で支払う給与がある、扶養親族等の内容に異動があるなどの事情が分かった場合は、2025年分の年末調整後の再調整に該当するかを確認します。これは2026年分の通常の月次給与計算とは別の確認です。令和7年分の年末調整の資料には、年末調整後に給与の追加払いや扶養親族等の異動があった場合の再調整に関する案内があります。

見つかった情報が2025年分の所得・控除・扶養親族等に関するものか、2026年分の異動かを分けます。

2025年分に関する訂正なら、令和7年分の年末調整資料と勤務先の処理手順を確認します。2026年分の異動なら、令和8年分の申告書と次回給与への反映時期を確認します。

処理後は、2025年分の源泉徴収票や年末調整の結果と、2026年分の給与明細・源泉徴収事務を別々に確認します。

令和8年分の源泉徴収税額表で確認すること

国税庁の令和8年分の源泉徴収税額表には、月額表、日額表、賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表などが掲載されています。給与計算では、給与の支給方法、扶養控除等申告書の提出状況、社会保険料等を控除した後の金額などを、令和8年分の案内に沿って確認します。税額表の選び方や甲欄・乙欄・丙欄の詳細は、別記事で整理しています。

令和8年分の源泉徴収税額表の見方|月額・日額・賞与と変更点令和8年分の月額表・日額表・賞与の算出率の表と、表を使うときの説明は、次のページで確認できます。

よくある質問

2026年1月の給与に、2025年分の源泉徴収税額表を使えますか?

使いません。2026年中に支払う給与等には令和8年分の源泉徴収税額表を使い、令和7年分以前の給与等に令和8年分の表は使いません。

2025年分の年末調整に誤りがあったら、2026年の給与で調整しますか?

原則として、2025年分の訂正・再調整と2026年分の月次給与計算を分けて確認します。

2025年分の年末調整で申告書を出していても、2026年分の確認は必要ですか?

必要です。2026年分の申告書と、2025年分の年末調整後の変更内容を確認してください。

2025年分の年末調整で特定親族特別控除を受けたら、2026年の給与計算でも同じ扱いですか?

自動的に同じ扱いになるとは限りません。2026年分の所得見積額や申告書の記載、国税庁が示す月々の源泉徴収への適用要件を確認してください。

切替時の最終チェックリスト

2025年分の年末調整後に、2026年の給与計算へ切り替えるときの確認項目です。