定期健康診断を実施し忘れたら、気づいた時点で速やかに医療機関で実施します。1年以内ごとに1回が原則で、結果の記録や事後措置、常時50人以上の報告まで一続きで立て直します。2026年9月19日時点の公式情報で確認しています。

まず確認すること

実施忘れと報告書忘れは別の手続きです。実施していないのに報告書だけ出すことはできません。次の3点を先に確認します。

対象者と時期の考え方

対象者と時期の要点は次のとおりです。詳細は箇条書きで確認します。

  • 対象は常時使用する労働者です。契約期間が1年以上(見込みを含みます)で、1週間の労働時間が通常の労働者の4分の3以上であることが目安です。
  • 時期は1年以内ごとに1回です。毎年一定の時期に実施する運用を各事業場で決めます。
  • 特定業務従事者を除きます。深夜業など一定の業務に従事する方は6か月以内ごとの項目があります。
  • 費用は事業者が負担します。受診時間の賃金も支払うことが望ましいとされています。

遅れに気づいた後の立て直し手順

未実施の範囲を特定し、速やかに実施から報告まで進めます。

前回の実施日と対象者名簿を突き合わせ、未実施の労働者と時期を特定します。雇入れ時の健康診断と定期健康診断を取り違えていないかも確認します。

医療機関へ速やかに実施を依頼します。健診項目は既往歴、問診、身長・体重・視力・聴力、胸部エックス線、血圧、貧血、肝機能、血中脂質、血糖、尿、心電図などが基本です。医師が必要でないと認めるときは一部省略できる場合があります。

結果の記録と事後措置を行います。健康診断個人票を作成して5年間保存し、異常所見がある方については医師から就業区分の意見を聴き、必要に応じて作業転換や労働時間の短縮などを検討します。結果は労働者へ通知します。

常時50人以上の事業場は、定期健康診断の結果を遅滞なく所轄労働基準監督署長へ報告します。実施が遅れた場合も、実施後に速やかに報告します。電子申請も利用できます。

50人以上と50人未満の分岐

事業場の規模による実施後の対応の違いは次の表のとおりです。
事業場の規模実施後の対応相談先
常時50人以上個人票の作成・保存、医師の意見聴取、事後措置に加えて、定期健康診断結果を遅滞なく所轄労働基準監督署長へ報告します所轄労働基準監督署、都道府県労働局
常時50人未満個人票の作成・保存、医師の意見聴取、事後措置を行います。労基署への結果報告は不要です最寄りの労働基準監督署、地域産業保健センター

定期健康診断結果報告書は実施した結果の報告です。実施していない状態で報告書だけ提出しても義務を果たしたことになりません。先に実施を手配します。また、遅れた分を取り戻すために無理な日程で詰め込むのではなく、対象者ごとに確実に受診できる日程を組みます。令和9年4月1日から健診項目の見直し(喀痰検査の削除など)が適用されます。最新の項目で受診できるか医療機関へ確認します。

よくある質問

1年を数日過ぎたらどうなりますか

1年を過ぎたら、その時点で速やかに実施します。過ぎた期間をなかったことにはできません。前回からの間隔が空いた場合は、今回の実施日を起点に次回の計画を見直します。対応に迷う場合は管轄の労働基準監督署へ早めに相談してください。

健康診断の費用は誰が払いますか

事業者が負担します。受診に要した時間の賃金も支払うことが望ましいとされています。労働者へ費用を転嫁する運用は見直します。

受診を拒む労働者がいるときはどうしますか

労働者も事業者が行う健康診断を受けなければなりません。受診を拒む方がいるときは、法令上の位置づけを丁寧に説明し、受診しやすい日程や医療機関を調整します。それでも受診できない事情があるときは記録を残し、労基署や産業医へ相談します。

厚生労働省 職場のあんぜんサイト 定期健康診断厚生労働省の職場のあんぜんサイトで対象と時期を確認できます。厚生労働省 健康診断を実施しましょう厚生労働省のリーフレットで実施時期と実施後の取組を確認できます。