本人に渡す源泉徴収票にはマイナンバーを書きません。税務署に出す分には書きます。もらえないときも勝手に未提出にせず、手順を踏みます。

対象と前提の確認

このページは、給与所得の源泉徴収票について、本人に渡す分と税務署に提出する分で個人番号の扱いが違う点と、番号の提供を受けられないときの対応を整理します。退職所得の源泉徴収票も考え方は同じです。2026年9月25日時点の公式情報で確認しています。

2種類の源泉徴収票を区別します

源泉徴収票には、渡す相手が違う2種類があります。混同すると誤記載の原因になります。

本人交付用と税務署提出用の違い
渡す相手個人番号の記載法人番号の記載
本人に交付する分記載しません記載しません
税務署に提出する分記載します記載します

本人に渡す分には、本人と扶養親族の個人番号を記載しません。給与所得と退職所得では支払者の法人番号も含めて記載しません。税務署に提出する分には、扶養控除等申告書の記載に応じて扶養親族等の氏名や個人番号を記載します。

なぜ本人分に書かないのか

当初は本人交付分にも番号を記載する扱いでしたが、平成27年10月2日に所得税法施行規則等が改正され、給与の支払を受ける方に交付する源泉徴収票などへの個人番号の記載は行わないこととされました。国税庁の法定調書に関するFAQと個人情報保護委員会の案内が根拠です。

番号法上の特定個人情報の提供制限を受けるため、本人に交付する義務がある源泉徴収票や支払通知書等には番号を記載しません。本人交付の義務がない支払調書の写しを本人に渡す場合も同様に記載できません。

番号をもらえないときの手順

従業員等から番号の提供を受けられない場合でも、安易に番号なしで済ませて提出を止めないことが大切です。

法律で定められた義務であることを伝えて提供を求めます

それでも提供を受けられない場合は、提供を求めた経過等を記録して保存します。いつ求めて提供を受けられなかった事実が事後に分かるようにします。個別の事情まで記録する必要はありません。

番号がなくても税務署は書類を受け付けますが、引き続き提供を求めます。摘要欄に理由を書く必要はありませんが、確認される場合があるため理由が分かるようにしておきます。

後から番号をもらえたとき・間違えたとき

番号なしで提出した後に番号の提供を受けても、番号以外の事項が正しければ事務負担に配慮して再提出しなくても差し支えないとされています。ただし税務署から理由を確認される場合があるため、取得の経緯を記録し、次回以降は確実に記載します。

記載した番号に誤りがあった場合は、従来の法定調書の訂正方法と同様に無効分と訂正分を提出して訂正します。番号の変更後に提出する調書には変更後の番号を記載し、提出済みの調書を出し直す必要はありません。

よくある質問

開示請求で本人番号入りがほしいと言われたらどうしますか。

個人情報保護法に基づく開示請求があった場合には、本人自身の個人番号に限って記載して開示できます。通常の交付では記載しない扱いと区別します。

扶養親族の番号は税務署提出分に必要ですか。

税務署へ提出する平成28年分以降の給与所得の源泉徴収票には、年末調整の有無にかかわらず、従業員から提出を受けた扶養控除等申告書の記載に応じて扶養親族等の氏名や個人番号を記載します。申告書の提出を受けていない場合は記載する必要はありません。

提出範囲と期限の確認

法定調書の提出義務の範囲や基準は、マイナンバー制度の導入による変更はありません。源泉徴収票の税務署への提出が必要か、1月31日などの期限に間に合うかは、別途提出範囲と期限の記事で確認します。

国税庁 法定調書に関するFAQで本人交付と税務署提出の扱いを確認する国税庁 法定調書に関するFAQ個人情報保護委員会の案内で本人交付時の個人番号の扱いを確認する個人情報保護委員会 本人交付時の個人番号の扱い

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