期限を過ぎても提出は終わりではありません。提出範囲に該当するか再判定し、法定調書合計表を添えて所轄税務署へ速やかに提出します。受給者への交付と市区町村への給与支払報告書は別に必要です。
症状と前提を確認します
この記事は、給与を支払う事業主が、給与所得の源泉徴収票の税務署提出を支払の確定した年の翌年1月31日までに出し忘れたときの立て直しを扱います。2026年9月時点で過ぎている期限は、令和7年分を2026年1月31日までに提出する分です。令和7年分は令和8年12月31日以前に提出すべき分として旧提出範囲で判定します。全国共通の原則です。
提出範囲を再判定します
令和7年分は、年末調整の有無と役員・弁護士等・退職等の区分で提出範囲が分かれます。該当しない分は税務署提出が不要ですが、受給者への交付はすべての受給者に必要です。
| 区分 | 提出が必要な範囲 |
|---|---|
| 年末調整をした役員 | 年中の給与等の支払金額が150万円を超えるもの |
| 年末調整をした弁護士・司法書士・税理士等 | 年中の給与等の支払金額が250万円を超えるもの |
| 年末調整をした上記以外の者 | 年中の給与等の支払金額が500万円を超えるもの |
| 年末調整をしなかった退職・災害猶予者 | 年中の給与等の支払金額が250万円を超えるもの。法人の役員は50万円を超えるもの |
| 年末調整をしなかった主たる給与2,000万円超 | 年末調整をしなかったものとして該当します |
| 扶養控除等申告書を提出しなかった乙・丙欄適用者 | 年中の給与等の支払金額が50万円を超えるもの |
新しい提出範囲にある同一人で年の中途退職者に限り30万円以下を除く扱いは、令和9年以後の提出範囲の説明です。令和7年分の判定では上表の金額区分を優先し、退職者だから一律不要と判断しません。個別事情によって判断が異なるため、管轄窓口へご確認ください。
3つの宛先を切り分けます
| 宛先 | 内容と期限 |
|---|---|
| 所轄税務署 | 提出範囲該当分の源泉徴収票を法定調書合計表とともに提出します。提出時期は翌年1月31日です。期限後は速やかに提出します。 |
| 市区町村 | 給与支払報告書を受給者の翌年1月1日現在の住所地へ翌年1月31日までに提出します。中途退職者は退職時の住所地です。 |
| 受給者 | 提出範囲にかかわらずすべての受給者に交付します。通常は翌年1月31日まで、中途退職者は退職の日以後1か月以内です。 |
税務署提出用には受給者のマイナンバーまたは法人番号を記載します。受給者に交付する分にはマイナンバーおよび法人番号を記載しません。
期限後に速やかに提出する手順
提出漏れに気づいたら、範囲・合計表・提出先・方法の順に立て直します。
年末調整の有無、役員・弁護士等の該当、退職・乙丙欄の区分と金額を確認し、税務署提出が必要な人数を確定します。
給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を添付します。書面で出す場合は令和8年8月に変わった税務署提出用の最新様式を使います。
e-Taxソフトで調書と合計表を作成して送付するか、書面で持参・送付・時間外収受箱への投函で提出します。前々年の提出枚数が30枚以上の種類はe-Tax等が必要です。
納税地等を所轄する税務署長宛てに提出します。受付時間は税務署の開庁時間を確認し、閉庁日は送付または時間外収受箱を利用します。
電子・書面の選び方と最新様式
法定調書の種類ごとに前々年の提出枚数が30枚以上のものは、e-Tax・光ディスク等・認定クラウド等のいずれかで提出が必要です。令和8年12月31日以前に提出する分は100枚以上が基準です。該当するかは種類ごとに確認します。
令和9年1月のみなし提出特例との関係
令和9年1月1日以後に提出すべき令和8年分以後の給与所得の源泉徴収票は、市区町村に給与支払報告書を提出した場合に税務署に提出したものとみなされ、税務署提出用の作成・提出が不要になります。今回立て直す令和7年分には使えません。受給者への交付は特例後もすべての受給者に必要です。給与支払報告書の提出はeLTAX・光ディスク等・書面で行います。eLTAXでの一元化機能は令和8年9月で終了します。
よくある質問
期限を過ぎたら提出できませんか。
該当分は法定調書合計表とともに所轄税務署へ速やかに提出します。受給者への交付と市区町村への給与支払報告書も別に確認します。令和7年分は旧提出範囲で判定します。
提出範囲外なら受給者にも渡さなくてよいですか。
いいえ。提出範囲外でもすべての受給者に交付が必要です。通常は翌年1月31日まで、中途退職者は退職の日以後1か月以内に交付します。税務署提出用と異なりマイナンバー等は記載しません。
令和9年の特例で今回の遅れも不要になりますか。
令和9年1月1日以後提出の令和8年分以後が対象です。市区町村に給与支払報告書を出した場合は税務署提出とみなされます。今回の令和7年分の遅れには使えません。
公式情報と確認日
この記事は2026年9月11日時点の国税庁の公式情報で確認しています。提出時は最新の手続ページと特設ページ、所轄税務署の案内を確認してください。
次にすること
まず令和7年分の該当人数と合計表、最新様式またはe-Taxの準備を確認します。次に所轄税務署へ速やかに提出し、受給者交付と市区町村報告の漏れを確認します。今後の令和8年分は新範囲とみなし特例の手順に切り替えます。
給与支払報告書で退職者を普通徴収にする書き方を確認する退職者分の給与支払報告書を普通徴収にする書き方は別記事で確認できます。年末調整で国外居住親族の確認書類を確認する年末調整で国外居住親族を扱った場合の確認書類は別記事で整理しています。