年末調整で国外に住む親族を扶養控除に入れるには、年齢区分ごとの確認書類を勤務先へ提出・提示します。30歳以上70歳未満は留学・障害・38万円以上の送金のいずれかに当てはまらないと扶養控除の対象になりません。

対象と提出先の確認

国外居住親族とは、非居住者である親族をいいます。給与等の年末調整で扶養控除等の適用を受けるには、給与所得者の扶養控除等申告書などの申告書を勤務先へ出す際に、確認書類の提出または提示が必要です。確定申告で受ける場合も添付または提示が必要ですが、年末調整ですでに提出・提示して適用を受けている分は、確定申告での添付・提示は不要です。

年齢区分と必要書類の組み合わせ

年齢区分ごとの必要書類を整理します。30歳以上70歳未満でいずれにも当てはまらない場合は扶養控除の適用はありません。
年齢区分必要書類
16歳以上30歳未満親族関係書類+送金関係書類
70歳以上親族関係書類+送金関係書類
30歳以上70歳未満で留学該当親族関係書類+送金関係書類+留学ビザ等書類
30歳以上70歳未満で障害者親族関係書類+送金関係書類
30歳以上70歳未満で38万円以上受領親族関係書類+38万円送金書類

16歳未満の非居住者である親族は扶養控除の対象になりません。ただし障害者控除を受ける場合には、親族関係書類と送金関係書類の提出または提示が必要です。配偶者控除・障害者控除・配偶者特別控除では、親族関係書類と送金関係書類が必要です。

書類の内容を具体的に確認します
書類内容
親族関係書類戸籍の附票の写しと旅券の写し、または外国政府等発行の氏名・生年月日・住所記載書類(戸籍謄本・出生証明書・婚姻証明書など。原本が必要です)
送金関係書類金融機関の為替書類、家族カードの利用明細、電子決済移転書類など。その年に必要の都度、各人へ送金等したことを明らかにします
留学ビザ等書類外国政府等発行の査証に類する書類の写し、または在留カードに相当する書類の写し
38万円送金書類送金関係書類のうち、その年合計38万円以上であることを明らかにする分
翻訳文外国語で作成された書類には翻訳文を含めます

家族カードの利用明細は利用日の年分の送金関係書類になります。複数の親族がいる場合は各人ごとに必要で、その年に送金等した全ての書類を添付または提示します。

38万円の判定でつまずきやすい点

30歳以上70歳未満を38万円以上受領として申告するには、その年合計38万円以上であることが書類で明らかになる必要があります。代表者1人にまとめて送金した分を全員分として扱うことはできません。共同名義口座への送金や複数年分まとめ送金の扱いは、送金関係書類として認められるか個別に確認が必要です。現金手渡しで送金関係書類がない場合は適用できません。

3回以上送金したときの明細書の使い方

同じ親族へその年に3回以上送金した場合は、その年の全ての送金関係書類に代えて、明細書と最初と最後の支払いに係る送金関係書類の提出・提示で差し支えないとされています。ただし30歳以上70歳未満を38万円以上受領として記載し、最初と最後の合計が38万円未満のときは、合計38万円以上が明らかとなる送金関係書類の提出・提示も必要です。提出しなかった送金関係書類は保管が必要です。

明細書に記載する5項目を確認します。

  • 居住者の氏名と住所
  • 支払を受けた国外居住親族の氏名
  • 支払日
  • 支払方法
  • 支払額

この明細書は国税庁が便宜のために作成した様式で、法令で定められた様式ではありません。同内容を記載した別途の書面でも差し支えありません。国税庁様式のPDFは証拠書類として源泉徴収・年末調整の際に勤務先へ出します。PDF自体を画像として扱いません。

年末調整の提出手順

扶養控除等申告書に国外居住親族を記載し、確認書類を添えて勤務先へ出します。

年齢が16歳以上30歳未満・70歳以上・30歳以上70歳未満のいずれかを確認し、留学・障害・38万円の該当を分けます。30歳以上70歳未満で該当なしは対象外です。

親族関係書類・送金関係書類・留学ビザ等書類・38万円送金書類のうち必要な分をそろえます。外国語書類には翻訳文を付けます。3回以上送金時は明細書と最初・最後の書類に整理し、38万円判定に不足があれば合計確認分を追加します。

勤務先の指定期限までに提出・提示します。提出・提示がない場合は国外居住親族に係る扶養控除等の適用はできません。年末調整に間に合わない場合は確定申告で添付・提示します。

提出前に次を確認します。

よくある質問

30歳以上70歳未満で留学中の親族には何が追加で必要ですか?

親族関係書類と送金関係書類に加えて、留学ビザ等書類が必要です。査証に類する書類の写しまたは在留カードに相当する書類の写しを用意します。

38万円以上受領では最初と最後の送金書類だけで足りますか?

送金関係書類のうち、その年合計38万円以上であることが明らかとなる分が必要です。最初と最後の書類だけでは合計が確認できないときは、合計が分かる分を追加します。

送金関係書類の明細書は国税庁様式でなければいけませんか?

国税庁の明細書様式または同内容の任意書面で差し支えありません。居住者の氏名・住所、親族の氏名、支払日、支払方法、支払額の5項目を記載します。

外国の書類が外国語のままでは使えませんか?

外国語で作成された確認書類には翻訳文を含めます。親族関係書類・送金関係書類・留学ビザ等書類・38万円送金書類のいずれも同様です。

公式情報と確認日

次にすること

年末調整が終わった後は、源泉徴収票の扶養人数と適用状況を確認します。適用漏れや書類不足があった分は、確定申告での対応を検討します。個別の金額判定に不安がある場合は、勤務先の給与担当または所轄税務署へ確認します。当サイトの内容は参考情報です。具体的な手続き・条件は、管轄する行政機関などの最新案内をご確認ください。

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