e-Taxで確定申告書を送信する際に、給与所得の源泉徴収票をPDFで添付しようとしても「対象外」で送信できません。結論として、源泉徴収票は2019年4月1日以降に提出する確定申告書では添付が不要で、イメージデータ(PDF)送信の対象にもなっていません。収入金額や控除額を申告書の該当欄へ正確に入力して送信すれば手続きは完了し、源泉徴収票の原本は法定申告期限から5年間ご自宅で保存してください。
症状の確認:PDF添付が「対象外」で送信できない
次のような状況は、源泉徴収票がPDF送信対象外であることが原因です。e-Taxソフト(WEB版)や「確定申告書等作成コーナー」でイメージデータを送信する画面で、源泉徴収票を選択してもエラーになる、または「提出可能な添付書類」一覧に源泉徴収票が表示されません。確定申告書のデータ自体は正常に送信できているにもかかわらず、源泉徴収票だけが添付できない場合はこのパターンに該当します。
よくある表示と状態
- イメージデータで提出可能な添付書類一覧に源泉徴収票がない
- PDFを選択しても「対象ではないため無効」と表示される
- 作成コーナーの案内で「源泉徴収票は入力で対応」と表示される
なぜ添付できないのか:2019年4月1日からの添付省略ルール
国税庁は平成31年4月1日以後に提出する所得税の確定申告書について、国税関係手続の簡素化のため、給与所得・退職所得・公的年金等の源泉徴収票の添付を不要としました。国税庁「確定申告書等作成コーナー」のお知らせ(cid193)に該当する書類として、給与所得の源泉徴収票が明記されています。平成30年分以前の年分の還付申告を2019年4月1日以後に提出する場合でも同様に添付は不要です。
PDFで送れる書類と送れない書類の見分け方
e-Taxでイメージデータ(PDF)として送信できるのは、「法令上提出が必要な添付書類のうち、電子データ(XML)で提出できないもの」に限られます。源泉徴収票はそもそも提出自体が不要になったため、PDF送信の対象にもなりません。一方で、次のような第三者作成書類はe-Taxで内容を入力して送信することで添付を省略できます。
| 区分 | 書類例 | e-Taxでの扱い |
|---|---|---|
| PDF送信対象(書面提出が必要な添付書類) | 医療費控除の明細書に添付する領収書(明細書自体は電子データで送信)、寄附金控除証明書、住宅ローン残高証明書(2年目以降)など | PDF(14MB・136ファイル以内)でイメージデータ送信、または入力省略が可能なものは入力で省略 |
| 入力で添付省略が可能 | 医療費通知、社会保険料控除証明書、生命保険料控除証明書、地震保険料控除証明書、寄附金控除証明書など | No.1904に列挙された書類は入力送信で提出省略、5年間は税務署の求めに応じて提示 |
| 2019年から添付不要(PDF対象外) | 給与所得の源泉徴収票、退職所得の源泉徴収票、公的年金等の源泉徴収票 | 確定申告書への添付もPDF送信も不要。申告書へ金額を入力するのみ、原本は5年間自宅保存 |
e-Taxホームページ「添付書類のイメージデータによる提出について」では、1送信あたりPDF合計14.0MB・136ファイル、併用で最大11回・154.0MBまでと定められています。解像度200dpi以上、グレースケール256階調以上、パスワードなしが要件です。源泉徴収票を無理にPDF化して送っても、対象外のため無効な提出となり、再提出日が文書収受日となる点にご注意ください。
正しい手順:入力して送信し、原本は5年間保存する
源泉徴収票の支払金額・給与所得控除後の金額・所得控除の額の合計・源泉徴収税額を確認する
確定申告書等作成コーナーまたはe-Taxソフトで、収入金額等・所得金額・所得控除の各欄へ数字を正確に転記して申告データを作成する
e-Taxで申告データを送信する(源泉徴収票のPDF添付は行わない)
送信後の受信通知をメッセージボックスで確認し、エラーがないことを確認する
源泉徴収票の原本は法定申告期限から5年間自宅で保存する(税務署から提示を求められた場合に対応できるようにする)
よくある失敗と注意点
失敗例と対策
- 転記ミス:源泉徴収票の「支払金額」を「給与所得控除後の金額」と混同して入力する。区分を確認して入力してください。
- 2か所以上から給与がある場合:それぞれの源泉徴収票の金額を合算して申告する必要があります。1枚分だけを入力しないでください。
- 年末調整済みでも医療費控除などで確定申告する場合:すでに年末調整で控除した生命保険料等を二重に申告しないよう、控除額を整理してください。
- PDF対象と誤認:医療費控除の領収書や寄附金証明書はPDF対象ですが、源泉徴収票は対象外です。無理にPDF化しないでください。
困ったときの相談先
金額の転記方法や申告要否が判断できない場合は、国税局電話相談センター(最寄りの税務署経由)または所轄税務署へご相談ください。確定申告書等作成コーナーの操作でエラーが続く場合は、e-Taxホームページの「添付書類のイメージデータによる提出について」またはヘルプデスクの案内もご確認ください。
源泉徴収票を紛失しました。確定申告はできますか?
できます。2019年4月1日以降、確定申告書への添付は不要のため、源泉徴収票が手元になくても申告は可能です。ただし申告書作成には支払金額等の情報が必要です。給与明細、賃金台帳、または勤務先からの支払金額の証明で金額を確認して入力してください。勤務先に再発行を依頼できる場合は再発行を求めることもできますが、再発行がなくても金額が確認できれば申告できます。
e-Taxで医療費控除の領収書はPDFで送るのに、源泉徴収票はなぜ送れないのですか?
医療費控除の領収書等は「医療費控除の明細書」を作成するための証明書類として、法令上提出が必要な添付書類に位置づけられ、PDF送信の対象です。一方、源泉徴収票は2019年4月の簡素化で提出自体が不要となったため、PDF送信の対象からも外れています。電子データで金額を入力して送信する方法が正式な手続きです。
源泉徴収票の原本はいつまで保存すればよいですか?
国税庁No.1904の説明では、入力で添付を省略した第三者作成書類は原則として法定申告期限から5年間、税務署から提示を求められることがあります。源泉徴収票も同様に5年間の保存が目安です。令和6年分(2024年分)の確定申告であれば、令和7年3月15日の翌日から5年間が保存期間の目安になります。