結論として、パスポートの氏名はヘボン式ローマ字が原則です。長音のO・Uは省略し、んはN(B・M・Pの前はM)、っは子音を重ねます。外国式の綴りや長音表記など非ヘボン式を希望する場合のみ、申請書裏面への記入と使用実績を示す書類が必要です。一度登録した綴りは原則変更できません。

手続きの概要

パスポートの旅券面に記載する氏名は、戸籍上の氏名をヘボン式ローマ字で表記することが原則です。読み方が同じでも綴りが異なると航空券と不一致になり搭乗できないため、申請前に綴りを確定します。外国式の氏名や長音を残したい場合など、ヘボン式によらない表記を希望するときは、旅券事務所への申出と確認書類が必要です。全国共通の原則です。申請窓口は住民登録のある都道府県の旅券事務所です。2026年9月12日時点の公式情報で確認しています。

対象者

この手続きが必要な方の目安です。

  • 初めてパスポートを申請し、氏名のローマ字綴りを確認したい方
  • 大野・佐藤・優子など長音を含む氏名で、ONO・SATO・YUKOになるか確認したい方
  • 外国式の綴り(SMITH・JOHN・KIMなど)や長音表記(OONO・OHNO・SATOUなど)を希望する方
  • 前回旅券が非ヘボン式で、同じ綴りを引き継ぎたい方
  • 家族で姓の綴りを統一したい方

ヘボン式ローマ字の基本ルール

東京都・埼玉県・神奈川県の旅券事務所の案内では、次の3点が共通しています。申請書を書く前に戸籍の読み方に当てはめて確認します。

代表的な変換例です。
読み方ヘボン式非ヘボン式の例注意点
おおのONOOONO/OHNO長音は省略が原則です
さとうSATOSATOU/SATOH長音希望は申出が必要です
ゆうこYUKOYUU KO長音希望は申出が必要です
なんばNAMBA—んはB・M・Pの前はMです
かんだKANDA—んは通常Nです
はっとりHATTORI—っは子音を重ねます
ほっちHOTCHI—CHの前はTです
せのお(末尾お)SENOO—末尾のおはOを残します

撥音のんはNで表記し、B・M・Pの前ではMで表記します。促音のっは子音を重ね、CHの前ではTで表記します。長音のO・Uは記入しません。外国式の読み方はヘボン式変換表の特例(ジェはJIE、ティはTEI、ヴはBUなど)で確認します。個別事情によって判断が異なるため、読み方が特殊な場合は管轄窓口へご確認ください。

非ヘボン式を希望できる場合

次に当てはまる方が申出の対象です。

  • 戸籍上の氏名が外国式にカタカナで記載され、外国式の綴りで表記したい方
  • 戸籍上は漢字でも読み方が外国式で、外国式の綴りを希望する方
  • 長音を含む氏名でOO・OU・UU・OHなどの表記を希望する方
  • 前回旅券が非ヘボン式で適正に確認され、同じ綴りを引き継ぐ方
  • 国際結婚・二重国籍・両親のいずれかが外国人等の事情がある方

手順1:ヘボン式で綴りを確認します。戸籍の読み方をヘボン式綴方表に当てはめ、長音・撥音・促音の特例を確認します。家族で海外に行く場合は姓の綴りが家族内で異ならないか併せて確認します。

手順2:非ヘボン式が必要か判断します。ヘボン式でよい場合は申出は不要です。外国式の綴りや長音表記を希望する場合のみ、非ヘボン式の申出に進みます。別名併記や旧姓併記を希望する場合は別の併記手続きになるため区別します。

手順3:申請書裏面の旅券面の氏名表記欄に希望綴りを記入します。通常の申請書一式と一緒に提出します。窓口で事前相談が必要と言われた場合は、東京都電話案内センターや各パスポートセンターの案内に従います。

手順4:使用実績を示す書類を添えて提出します。初めて非ヘボン式で申請する場合は、その綴りが実際に使用されていることを示す書類が必要です。長音氏名で初めてOO・OU・UU・OHを希望する場合は書類不要と案内されることがあり、自治体により異なります。住民登録のある都道府県の旅券事務所・パスポートセンターへ提出します。

一度発給された旅券のローマ字表記は原則変更できません。長音や家族統一に伴う変更は前回取得時期等により例外的に可能な場合があるため、パスポートセンターにご相談ください。家族で姓の綴りが異なると出入国審査でトラブルになる恐れがあるため、家族全員で統一することが推奨されています。旅券と航空券等の綴りが1文字でも異なると搭乗が認められないため、申出の際は十分ご注意ください。

必要書類と提出先

非ヘボン式の申出に必要な書類の目安です。

  • 一般旅券発給申請書(裏面の旅券面の氏名表記欄に希望綴りを記入)
  • 戸籍謄本など戸籍確認書類(通常の新規申請に必要です)
  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)
  • 使用実績を示す書類:出生証明書・婚姻証明書・本人/配偶者/父母の外国旅券・前回の非ヘボン式旅券等(長音のみの初回は不要の場合があります)
  • 写真(規格に合ったもの)

提出先は住民登録のある都道府県の旅券事務所・パスポートセンターです。窓口で綴りと書類を確認します。戸籍に記載のない表記を別名として追加したい場合は、別名併記の案内を確認します。自治体により必要書類が異なります。

別名併記・旧姓併記との違い

非ヘボン式は戸籍上の氏名自体の綴り方を変える申出です。これに対し、別名併記は戸籍上の氏名に加えて外国人配偶者の姓や外国旅券上の名前を括弧書きで併記する扱いです。旧姓併記は現在の戸籍上の姓に続けて希望する旧姓を括弧書きで併記する扱いで、旧姓が確認できる戸籍謄本等が必要です。いずれもICチップには反映されません。目的に応じて申出先を選びます。

よくある質問

非ヘボン式はいつ申し出できますか。

ヘボン式が原則です。外国式の事情や長音表記の希望がある場合に限り、申請書裏面への記入と使用実績書類で非ヘボン式を申し出できます。初めて長音のみを希望する場合は書類不要とされることがあります。

決めた綴りは後から変えられますか。

原則変更できません。一度登録した読み方・綴りは引き継がれます。長音や家族統一に伴う変更は例外的に可能な場合があるため、パスポートセンターにご相談ください。姓の綴りを変えると滞在許可や銀行口座の名義変更が必要になることがあります。

家族で異なる綴りにできますか。

推奨されません。家族内で姓の綴りが異なると出入国審査等でトラブルになる恐れがあります。申請前に家族で統一して窓口に申し出ます。

次にすることとして、戸籍の読み方を確認し、ヘボン式で綴りを決めます。非ヘボン式が必要な場合のみ使用実績書類をそろえて申請します。旧姓併記や未成年者の同意など関連手続きが必要な場合は、関連記事も併せて確認します。当サイトの内容は参考情報です。具体的な手続き・条件は、管轄する行政機関の最新案内をご確認ください。