海外転出で失効したマイナンバーカードは、帰国後に失効したカードを返納すれば原則無料で再交付できます。紛失などで返納できない場合は有料(カード800円+電子証明書200円)です。令和6年5月27日以降は出国前に継続利用手続きをすれば失効を防げますが、手続きしなかったカードは帰国後に再交付が必要です。

制度の概要:令和6年5月27日の変更点

令和6年5月27日から、日本国籍の方は国外転出後もマイナンバーカードを継続して利用できるようになりました。国外転出予定日の前日までに、国外転出届出時に「個人番号カード国外継続利用申請書」を提出し、市区町村が券面に「国外転出 ○年×月△日」と追記してICチップ内の住所記録を変更し、国外転出者向け電子証明書を発行することで、国外転出者向けマイナンバーカードとして継続利用できます。この手続きをせずに国外転出すると、従来どおりカードは国外転出予定日に失効します。2015年10月5日以降に国外転出した方でカードを持っていない方は、国外から新規に国外転出者向けカードを申請することも可能です。いずれも地方公共団体情報システム機構の公式情報で確認しています(2026年8月29日時点)。

帰国後は「再交付」か「継続利用」かで手続きが分かれます

帰国後の手続きは、失効したかどうかで大きく分かれます。次の表でご自身の状況を確認してください。

状況別の手続き分岐
あなたの状況帰国後に必要な手続き手数料
出国前に継続利用手続きをした国外転出者向けカードを持って帰国転入届と同時または転入後90日以内に国内継続利用手続き。カードはそのまま使えます。無料
出国前に継続利用手続きをせず、カードが失効して帰国(カード現物を保管している)住所地市区町村で失効カードを返納して再交付申請無料(現物返納が条件)
失効後にカードを紛失・破棄してしまい返納できない再交付申請(紛失等の証明書が必要になる場合あり)有料 1,000円(カード800円+電子証明書200円)
国内で一度もカードを作らずに国外転出した後に帰国新規交付申請(初回)無料

手数料が無料になる条件と有料になる条件

地方公共団体情報システム機構によると、再交付が有料になるのは「自らの責による紛失・焼失・廃棄・汚損・き損・破損・失効の後に新しいカードを希望する場合」または「自主的に返納した後に再交付を希望する場合」です。これに当てはまらず、失効カードを返納できる場合は無料です。市区町村窓口で受け取る場合は受取時に、在外公館で受け取る場合は本籍地市区町村からのメールに従って納付します。

有料・無料の具体例

  • 無料:継続利用手続きをせず失効したが、カードを保管しており帰国後に窓口で返納できた
  • 無料:還付されたカードの現物を窓口で確認できた
  • 有料:海外でカードを紛失し、警察の遺失証明書を出して再交付する
  • 有料:失効カードを誤って破棄してしまい返納できなかった

帰国後の再交付手順

転入届を提出する(帰国後14日以内が原則)

まずは住所地市区町村で転入届を提出します。国外転出者向けカードを継続利用していた方は、このタイミングで継続利用手続きも行います。

失効カードの有無を確認し、窓口で相談する

失効したカードが手元にあるか、紛失したかを確認します。ある場合は「個人番号カード返納届」とともに持参します。紛失した場合は、警察等が発行した遺失証明書(外国語の場合は日本語訳)が必要です。オンライン申請サイト(国外転出者向け個人番号カードオンライン申請サイト)から申請する方法も案内されていますが、帰国後は市区町村窓口での手続きが原則です。

再交付申請を行う

窓口で再交付申請書を提出します。市区町村が審査し、新しいマイナンバーカードを作成します。在外公館を経由した場合は本籍地市区町村との郵送が発生するため、カードが手元に戻るまで1か月以上かかることがあります。

新しいカードを受け取る

交付準備ができたら市区町村または在外公館から連絡があります。必ず本人が受け取りに行きます。在外公館経由で一定期間受け取りに行かないとカードは失効・廃棄されるため注意が必要です。市区町村長が認める事情がある場合は例外となります。

必要書類チェックリスト

帰国後に窓口へ持参するもの

継続利用できていた場合の帰国後手続き(90日ルール)

国外転出者向けマイナンバーカードを継続利用して帰国した方は、転入届と同時または転入届後90日以内に継続利用手続きをすれば、国内用マイナンバーカードとして引き続き利用できます。90日を過ぎると手続きができなくなるため、転入届とあわせて早めに手続きしてください。この点は松山市のQAでも案内されています。

よくある失敗と対処

失敗例と正しい対処

  • 失効カードを破棄してしまった:破棄せず保管が原則です。返納できない場合は有料(1,000円)での再交付になります。次回は必ず保管してください。
  • 国外転出前に継続利用手続きを忘れた:出国後の継続利用への切替はできません。帰国後に再交付で対応します。次回国外転出する際は、前日までに必ず申請してください。
  • 帰国後に転入届だけ出してカード手続きを90日過ぎた:継続利用の切替ができなくなる場合があります。すぐに市区町村窓口へ相談してください。
  • 在外公館からの連絡を待たずに長期間放置した:暗証番号再設定などで在外公館経由で提出したカードを一定期間受け取らないと失効・廃棄されます。メールが届いたら速やかに受け取りに行ってください。

提出先の分岐

返納先は状況により異なります。地方公共団体情報システム機構によると、①有効期間満了、②転入届未提出、③返納命令、④自主返納は本籍地市区町村、⑤戸籍の附票消除などは直近に戸籍の附票を記載した市区町村、⑦国外からの転入届後に手続きしないは住所地市区町村、⑧継続利用せず国外転出したため失効は直近に住民票を記載した市区町村が返納先です。いずれも在外公館を経由しての返納も可能ですが、郵送手続きはできません。

よくある質問

海外でマイナンバーカードを紛失しました。帰国後に再交付できますか?

できます。紛失した事実を証明する警察等の遺失証明書(外国語の場合は日本語訳)などを用意して再交付申請します。ただし、カードを返納できないため手数料は有料(800円+200円)になります。紛失時は国外転出者向け専用ダイヤル03-6734-0170で一時停止も可能です。

失効したカードを返納すれば本当に無料ですか?

はい。失効したカードを返納、または還付されたカードの現物を窓口で確認できれば無料で再交付できると松山市などの公式QAで案内されています。現物がない場合は有料になります。

国外転出前に継続利用手続きをすれば、帰国後もそのまま使えますか?

継続利用した国外転出者向けカードは、帰国後に転入届と同時または90日以内に継続利用手続きをすることで国内でも引き続き利用できます。手続きを忘れると利用できなくなるため早めに手続きしてください。

在外公館でも手続きできますか?

できます。国外転出者向けカードの氏名変更、暗証番号再設定、失効・返納、紛失・再交付などは本籍地市区町村または在外公館で手続きできます。在外公館を経由すると本籍地市区町村との郵送が発生し、1か月以上かかる場合があります。

出典:地方公共団体情報システム機構「マイナンバーカードを国外で利用する」「国外転出者向けマイナンバーカードの手続き」、松山市「【マイナンバーカード】国外転出・国外転入に関するよくある問合せ」(いずれも2026年8月29日確認)。手続き様式は各公式サイトの「【国外】手続き様式ダウンロードページ」で入手できます。