住民票の広域交付は、住民登録地以外の市区町村窓口で、住基ネットを使って本人と同一世帯の住民票の写しを取得できる制度です。コンビニや郵送、代理人での取得はできず、顔写真付きの本人確認書類が必要です。本籍・筆頭者・前住所履歴・除票は記載されません。

広域交付でできること・できないこと

広域交付は平成15年8月25日から始まった全国共通の仕組みです。住民登録地から離れていても、最寄りの市区町村窓口で住民票の写しを受け取れます。ただし、内容や方法には通常の住民票やコンビニ交付とは違う制限があります。

広域交付とコンビニ交付・通常交付の違い
区分住民票 広域交付住民票 コンビニ交付住民票 通常の窓口交付
請求場所住民登録地以外の市区町村窓口(全国)全国のコンビニ等のマルチコピー機住民登録地の市区町村窓口
利用できる証明書住民票の写し(本籍・筆頭者・前住所履歴なし、除票不可)住民票の写し・印鑑証明等(市区町村により対応が異なる)住民票の写し・除票・本籍入りなど全種類
本人確認顔写真付き官公署発行書類が必須(マイナンバーカード以外でも可)マイナンバーカード+暗証番号が必須顔写真なし書類 2点など市区町村の運用による
代理人不可(本人と同一世帯のみ)不可(本人のマイナンバーカードが必要)委任状で代理人可の場合あり
手数料交付地の条例による(例:300円)コンビニ交付手数料(例:200~300円)住民登録地の条例による(例:300円)
受付時間平日 午前9時~午後5時が基本(市区町村により異なる)6時30分~23時(システム休止日を除く)平日 午前8時30分~午後5時等、市区町村により異なる

請求できる人と必要な本人確認書類

請求できるのは、本人または本人と同一世帯の方に限られます。別世帯の家族や代理人、第三者からの請求はできません。

請求できる人

  • 本人
  • 本人と同一世帯の方(同じ住民票に記載されている方)
  • ※ 代理人・別世帯の家族・第三者は不可

窓口では、顔写真付きの官公署が発行した本人確認書類を1点提示します。マイナンバーカードがなくても、運転免許証やパスポート等でも手続きできます。

顔写真付き本人確認書類の例

  • マイナンバーカード(暗証番号の入力が必要です)
  • 写真付き住民基本台帳カード(暗証番号の入力が必要です)
  • 運転免許証(有効期限内)
  • 運転経歴証明書(平成24年4月以降発行のもの)
  • パスポート(有効期限内)
  • 写真付き在留カード・特別永住者証明書など

本人確認書類は有効期限内で、氏名と現住所が住民票の内容と一致している必要があります。一致しない場合は交付できません。マイナンバーカードや住基カードで確認する場合は、暗証番号を正しく入力する必要があります。

手数料と受付時間の目安

手数料と受付時間は、交付を受ける市区町村の条例や運用により異なります。事前に訪問先の市区町村に確認すると安心です。

手数料・受付の目安

  • 手数料:1通 300円が目安です(例:四條畷市300円、江戸川区300円、長野市300円)。交付地の条例により金額は異なります。
  • 受付窓口:住民登録地以外の市区町村の住民票担当窓口(例:市民課・戸籍住民係・市民窓口課)
  • 受付時間:平日 午前9時~午後5時が基本です。長野市は令和8年9月1日から午前9時~午後4時30分に短縮(試行)されます。土日祝や日曜開庁では広域交付は取り扱わない市区町村もあります。
  • 所要時間:住基ネットでの照会に時間がかかるため、時間に余裕を持ってお越しください。

記載されない項目と注意点

広域交付の住民票は、全国共通様式のため通常の住民票と記載内容が異なります。次の項目は記載されません。

広域交付で記載されない項目

  • 本籍と戸籍の筆頭者
  • 住民登録地内での前住所の履歴(転居履歴)
  • 死亡や転出などで除かれた住民票(除票)
  • 外国人住民の通称の記載及び消除に関する事項

世帯主・続柄、住民票コード、マイナンバー(個人番号)は、希望すれば記載できます。本籍入りの住民票や除票が必要な場合は、住民登録地の市区町村窓口・郵送・コンビニ交付(対応している場合)で請求してください。

コンビニで取れない・窓口で断られたときの確認順

広域交付を利用する際は、次の順で確認するとスムーズです。

自分の住民登録地を確認します。住民票の広域交付は「住民登録地以外の市区町村」で利用する制度です。住民登録地の市区町村窓口では通常の交付になります。

顔写真付きの本人確認書類を準備します。マイナンバーカード以外の運転免許証やパスポートでも可能です。健康保険証など顔写真なしの書類だけでは交付できません。

本人または同一世帯の方が窓口に行きます。代理人や別世帯の家族が委任状を持参しても、広域交付は受け付けられません。

本籍入りや除票を求めていないか確認します。本籍・筆頭者入りや除票が必要な場合は広域交付では対応できません。住民登録地の市区町村へ請求してください。

平日の受付時間内に訪問します。コンビニ交付のように6時30分~23時や土日は対応していません。時間外の場合は、住民登録地のコンビニ交付が利用できるか確認します。

よくある誤解:戸籍の広域交付やコンビニ交付との違い

住民票の広域交付と混同しやすいのが、戸籍の広域交付と住民票のコンビニ交付です。

混同しやすい制度の違い

  • 住民票の広域交付:住民票の写しを住民登録地以外の窓口で取得。コンビニ不可、代理人不可、本籍記載なし。
  • 戸籍の広域交付:令和6年3月から、戸籍謄本等を本籍地以外の市区町村窓口で取得。本人・配偶者・直系親族が対象で、兄弟姉妹の戸籍や代理人は不可。
  • 住民票のコンビニ交付:マイナンバーカードと暗証番号で、全国のコンビニで住民登録地の住民票を取得。住民登録地以外の窓口での広域交付とは別の仕組みです。

よくある質問

広域交付でマイナンバー入りの住民票は取得できますか

取得できます。希望すればマイナンバー(個人番号)や住民票コードを記載できます。マイナンバーカードや住基カードで本人確認する場合は暗証番号の入力が必要です。ただし本籍・筆頭者は記載できません。

別居している家族の住民票を広域交付で取れますか

別世帯の家族の住民票は取得できません。広域交付で請求できるのは本人と同一世帯の方のみです。別世帯の場合は、住民登録地の市区町村で委任状による代理請求や郵送請求を検討してください。

コンビニで広域交付の住民票は取れますか

取れません。住民票の広域交付は市区町村窓口でのみ対応しています。コンビニ交付は住民登録地の住民票をマイナンバーカードで取得する別のサービスです。全国のコンビニで広域交付の住民票を出力することはできません。

郵送で広域交付を請求できますか

郵送では請求できません。広域交付は住基ネットを使った対面での本人確認が前提です。郵送で取り寄せたい場合は、住民登録地の市区町村へ郵送請求してください。住民登録地以外への郵送請求はできません。

まとめと次の行動

住民票が急ぎで必要なのに住民登録地から離れているときは、滞在先の市区町村窓口で広域交付を利用できます。顔写真付きの本人確認書類を持参し、平日の受付時間内に本人または同一世帯の方が申請してください。本籍入りや除票が必要なときは住民登録地での請求に切り替えてください。

手数料や受付窓口は市区町村により異なります。訪問前に交付を受ける市区町村の公式サイトで最新の案内をご確認ください。当サイトの内容は参考情報です。具体的な手続き・条件は、管轄の市区町村の最新案内をご確認ください。