マイナポータルの医療費通知は、毎月11日頃に前々月診療分までが反映され、2021年9月以降の保険診療分のみが対象です。審査支払機関を経由しない高額療養費や自由診療などは表示されず、反映されない分は確定申告で領収書や医療費集計フォームで補完します。
まず確認:反映時期と対象期間
医療費通知情報は、医療機関等から審査支払機関に提出された診療・調剤報酬明細書(レセプト)から抽出されています。そのため、医療機関がレセプトを提出し、審査支払機関で処理が終わるまでに時間差があります。デジタル庁の資料では、2021年9月以降の毎月の医療保険の医療費が対象で、12月以降は毎月11日頃から前々月分までの情報が閲覧可能と案内されています。例えば、2月に確認できるのは12月診療分まで、というイメージです。直近1〜2か月分が表示されなくても、仕様上のタイムラグである場合が多いです。
反映時期の目安
- 2021年9月以降の保険診療分がマイナポータルの表示対象です
- 毎月11日頃に前々月診療分までが更新されます
- 12月診療分は翌年2月11日頃から表示されるのが目安です
- 医療機関のレセプト提出が遅れると、さらに1か月程度遅れて反映されることがあります
反映されない主な原因は5つの対象外ケース
マイナポータルの医療費通知で「医療費が違う」「一部が表示されない」と感じるときは、次の5つが審査支払機関での取り扱いとならないため、仕様上表示されません。デジタル庁のマイナポータル「医療費」ページに明記されています。
| 区分 | 具体例 | 医療費通知での表示 | 確定申告での扱い |
|---|---|---|---|
| 高額療養費の支給分 | 窓口で高額を支払い、後日保険者から支給を受けた場合 | 表示されません | 窓口で実際に支払った額を領収書で申告します |
| 療養費(立て替え払い) | 保険証を提示できず全額支払った場合、コルセット等の治療用装具 | 表示されません | 領収書で申告します |
| はり・きゅう、あんま・マッサージ等 | 施術費用 | 表示されません | 領収書で申告します(対象となる施術のみ) |
| 柔道整復療養費 | 整骨院・接骨院での施術 | 表示されません | 領収書で申告します |
| 保険適用外の費用 | 自由診療、差額ベッド代、先進医療の自費部分など | 表示されません | 医療費控除の対象外です |
このほか、実際に窓口で支払った額は10円単位で算出されているため、領収書の額と1円単位で一致しない場合があります。また、医療費助成や保険給付金を受け取った場合、実際に負担した額と通知上の額が異なることがあります。加入している保険者から送付される医療費通知と、マイナポータルの医療費通知情報は集計方法が異なるため、金額が一致しないこともあります。
原因別の確認順と具体的な対処
手順1:11日頃の更新を待つ。前々月分までしか表示されない仕様を踏まえ、直近1〜2か月分は反映前かを確認します。例:1月に12月分が表示されなくても、2月11日頃まで待ちます。
手順2:審査支払機関を経由しているか確認する。自由診療や自費診療ではないか、医療機関が保険診療としてレセプトを提出しているかを確認します。領収書に「保険適用」等の記載があるかも目安になります。
手順3:高額療養費や療養費などの対象外に該当しないか確認する。上記5ケースに当てはまる場合は、仕様上表示されません。領収書での申告に切り替えます。
手順4:保険証の提示状況を確認する。受診時にマイナ保険証や資格確認書を提示できず全額立て替え払いした場合は、療養費扱いとなり表示されません。加入保険者へ療養費の請求が必要な場合があります。
手順5:家族分の医療費を確認したい場合は代理人設定を確認する。マイナポータル連携で家族の医療費通知を一括取得するには、事前に家族のマイナンバーカードを使って代理人設定が必要です。設定がないと本人の分のみが取得されます。
手順6:確定申告では領収書と医療費集計フォームで補完する。マイナポータルで取得できた分は自動入力し、取得できなかった分は領収書から「医療費控除の明細書」へ手入力するか、医療費集計フォームに入力して確定申告書等作成コーナーで読み込みます。
確定申告で反映されない医療費を補完する方法
国税庁は、マイナポータル連携を利用すると医療費通知情報を確定申告書等作成コーナーで自動入力できる一方、領収書が多い場合は「医療費集計フォーム」で表計算ソフトに入力し、作成コーナーで読み込む方法も案内しています。マイナポータルで取得できた情報と、領収書から入力した情報を合算して申告できます。医療費の領収書は自宅で5年間保管する必要があります。セルフメディケーション税制を適用する場合は通常の医療費控除と選択適用となり、後から選択の変更はできません。
確定申告作成コーナーでの入力の流れ
- マイナポータル連携で取得できた医療費通知情報を自動入力する
- 取得できなかった医療費は領収書から「医療費控除の明細書」へ手入力するか、医療費集計フォームで入力して読み込む
- 支払った医療費の合計から保険金等で補填された金額を差し引いて控除額を計算する
- 領収書は提出不要ですが自宅で5年間保管する
それでも表示されない・金額が合わないとき
上記を確認しても医療費が表示されない、または金額が合わない場合は、次の点を順に確認します。医療機関のレセプト提出や審査支払機関の処理に1〜2か月の遅れがあることは珍しくありません。特に月末に受診した分や、医療機関が月遅れで請求した分は、翌月以降の更新で反映されることがあります。
追加のチェックポイント
- 受診月が前々月以内か(直近分はまだ反映前)
- 保険診療として処理されているか(自由診療は対象外)
- 高額療養費や療養費の対象外ケースに該当しないか
- 家族分の代理人設定が完了しているか
- 保険者の医療費通知とマイナポータルの集計単位が異なるため、必ずしも一致しないことを理解しているか
よくある質問
12月分の医療費はいつ反映されますか? 2月の確定申告に間に合いますか?
12月診療分は翌年2月11日頃からマイナポータルで閲覧可能になるのが目安です。国税庁の確定申告書等作成コーナーでも、毎年2月上旬以降にマイナポータル連携で取得できます。2月上旬までに申告を急ぐ場合は、反映を待たずに医療機関の領収書から「医療費控除の明細書」へ入力するか、医療費集計フォームを利用してください。反映された分と領収書分は合算できます。
自由診療や差額ベッド代は医療費控除の対象ですか?
マイナポータルの医療費通知には表示されませんが、医療費控除の対象かどうかは別に判断が必要です。保険適用外の自由診療や差額ベッド代は、原則として医療費控除の対象外です。美容目的や健康診断なども対象外です。治療に直接必要な医療費のみが対象となりますので、判断に迷う場合は国税庁の案内や税務署にご確認ください。
整骨院・接骨院の柔道整復は表示されないのですか?
マイナポータルの医療費通知情報には表示されません。ただし、柔道整復の施術のうち療養費の対象となるものは、医療費控除の対象になる場合があります。領収書を保管し、医療費控除の明細書へ手入力するか医療費集計フォームで申告してください。対象となる施術かどうかは領収書の記載や医療機関にご確認ください。
相談先と次の手続き
マイナポータルの表示仕様や操作についてはデジタル庁のマイナポータル、医療費控除の申告方法については国税庁の確定申告書等作成コーナーや所轄の税務署、個別の診療内容や支払額については加入している保険者または医療機関にお問い合わせください。家族分の医療費をまとめて申告する場合は、事前にマイナポータルで代理人設定が必要です。
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