結論:介護保険料の納付書が届かない主な理由は、年金から差し引く「特別徴収」のため納付書が発行されないことが正常だからです。年額18万円以上の老齢・退職・障害・遺族年金を受け取る方は原則特別徴収で、毎年の介護保険料額決定通知書(7月上旬頃)で金額を確認し、年金天引きは年6回(4・6・8・10・12・2月)の支給時に行われます。普通徴収の方は7~8月頃に届く決定通知書と納付書、または口座振替の開始通知を確認します。

この記事で分かること

この記事で分かること

  • 納付書が届かないときに特別徴収と普通徴収を切り分ける方法
  • 年額18万円の判定と特別徴収が優先される仕組み(選択は不可)
  • 65歳到達・転入直後に半年~1年普通徴収が続く理由と切替時期の目安
  • 普通徴収の納期限(8期)と口座振替への切替可否、申込みから開始までの期間
  • 納付書の再発行・届かないときの問い合わせ先と延滞金の注意点

特別徴収と普通徴収の分かれ目

介護保険法第135条により、介護保険料は年金から差し引く「特別徴収」が原則です。例外として特別徴収できない方が「普通徴収」(納付書または口座振替)になります。被保険者が納付方法を選択することはできません。世田谷区は「被保険者が特別徴収か普通徴収かを選択することはできません」、武蔵野市は「要件を満たす方は年金引き落としが優先され、選択できません(介護保険法第131条)」と明記しています。2026年8月27日時点の公式情報で確認しています。

特別徴収と普通徴収の違い
区分対象者納付方法納付書の有無
特別徴収老齢・退職・障害・遺族年金を年額18万円以上受給する方年6回の年金支給時に天引き(仮徴収4・6・8月、本徴収10・12・2月)納付書は発行されません(決定通知書で金額確認)
普通徴収年金が年額18万円未満の方、年金を担保に借入がある方、年度途中で65歳になった方・転入した方、年金支給が停止中の方など原則7月末~翌年3月1日の8回。納付書または口座振替納付書が送付されます(口座振替登録済みの方は納付書なしが正常)
併用年度途中で特別徴収から普通徴収へ、またはその逆に切り替わる方その年度は両方で納付切り替わり期によって一部は納付書、一部は天引き

まず確認する3つの分岐

分岐1:特別徴収で納付書が発行されないケース

もっとも多いのはこのケースです。年額18万円以上の公的年金を受け取り、65歳到達や転入から半年以上経過している方は、特別徴収が開始され納付書は届きません。毎年7月上旬に市区町村から届く「介護保険料額決定通知書」で年額と各期の天引き額を確認します。仮徴収(4・6・8月)は前年2月と同額、本徴収(10・12・2月)は年額から仮徴収分を引いた残額を3回に分けて天引きされます(世田谷区・武蔵野市)。天引き額は年金支給額の明細では介護保険料として表示されず、差し引き後の支給額で入金されます。

分岐2:普通徴収だが口座振替を登録済みのケース

普通徴収の方が口座振替を申し込み、登録が完了していると、納付書は送付されません。世田谷区は「介護保険料が特別徴収されている方は口座振替に変更できません(普通徴収分が対象)」、武蔵野市は「普通徴収の方は納付書または口座振替」と案内しています。千葉市は「口座振替開始は手続き完了後に『はがき』で通知し、開始月までは納付書で支払う」としています。通帳で引き落としを確認し、はがきが届くまでの間は納付書で納めます。口座振替では領収書は発行されず、通帳記帳が領収の証明になります。

分岐3:65歳到達・転入直後でまだ決定通知前のケース

新たに65歳になった方や他市区町村から転入した方は、最速で翌年度の4・6・8・10月のいずれかから特別徴収が始まるまで、普通徴収で納めます(世田谷区の開始月目安:4~9月到達→翌年度4月、10~11月→翌年度6月、12~1月→翌年度8月、2~3月→翌年度10月)。千葉市は「65歳到達や転入の方は特別徴収開始まで約6か月~1年は普通徴収」と案内しています。この期間は7月以降に決定通知書と納付書が届きます。7月前に届かないのは正常で、届く時期を待つか、転入前の市区町村での精算が終わっているかを確認します。

届かないときの具体的な確認先と再発行の依頼

確認の手順

  1. 手元にある直近の「介護保険料額決定通知書」または「介護保険料納入通知書」を確認する(世田谷区は7月上旬発送、武蔵野市は8期の納期限表を掲載)
  2. 決定通知書に「特別徴収」と記載があるか、「普通徴収(納付書・口座振替)」と記載があるかを確認する
  3. 特別徴収の場合は納付書が届かないことが正常です。金額は決定通知書で確認し、年金支給月の天引きを確認します
  4. 普通徴収で納付書が届かない場合は、住民登録のある市区町村の介護保険担当課へ問い合わせる。神戸市は「お住まいの区の区役所・支所の介護医療係」、世田谷区は「介護保険課資格保険料係」、武蔵野市は「高齢者支援課(0422-60-1846)」が窓口です
  5. 普通徴収で納付書を紛失した場合は、同窓口で再発行を依頼します。口座振替へ切り替えたい場合は、Web受付・金融機関窓口・市区町村窓口のいずれかで申し込みます(申込みから開始まで1~3か月)

問い合わせの際は、被保険者番号(介護保険被保険者証や決定通知書に記載)、氏名・住所・生年月日を伝えると確認が早まります。納付書の再発行は無料で、再発行された納付書は現住所または届出済の送付先へ郵送されます。

普通徴収の納期限と延滞金の注意

普通徴収の納期限は市区町村により異なりますが、武蔵野市は令和8年度(2026年度)の納期限を次のとおり案内しています。納期限内に納められなかった場合、武蔵野市介護保険条例第12条により延滞金が加算されます。

武蔵野市 令和8年度 普通徴収納期限(例)
期別納期限
第1期7月31日
第2期8月31日
第3期9月30日
第4期11月2日
第5期11月30日
第6期12月28日
第7期2月1日
第8期3月1日

世田谷区は「原則7月~翌年3月の9回」、さいたま市は「口座振替か納入通知書を持参して指定金融機関等で納付」と案内しています。納期限を過ぎると年2.8%(1か月以内)・年9.1%(1か月超)などの延滞金がかかる場合があります(武蔵野市・令和8年以降の割合)。納付書が届かないまま放置すると延滞金の対象になるため、届かないときは早めに担当課へ確認します。

口座振替への切替方法(普通徴収の方のみ)

普通徴収の方は、納付書から口座振替へ切り替えられます。特別徴収の方が任意に口座振替へ変更することはできません(世田谷区・千葉市・武蔵野市いずれも明記)。

口座振替の申込み方法

  • Web口座振替受付サービス(24時間・スマホ/PC)— 世田谷区・武蔵野市・千葉市が共通で案内。申込みから開始まで約1~2か月
  • 金融機関窓口 — 口座振替依頼書に記入し届出印を押印して提出。開始まで1~2か月(千葉市)
  • 市区町村窓口 — キャッシュカードを機械に通すペイジー受付(1か月程度)や、キャッシュカードによる申請(世田谷区・千葉市)
  • 郵送(専用はがき)— 決定通知書に同封の依頼書を投函。開始まで2~3か月(千葉市)

申込み時には被保険者番号、通帳、届出印、本人確認書類が必要です。口座振替開始までは「口座振替開始・変更通知書(はがき)」が届くまで納付書で納めます。特別徴収が開始されると自動的に口座振替は停止し、再び普通徴収になった場合は再開します(世田谷区)。

よくある質問

特別徴収のはずなのに納付書が届きました。なぜですか?

年度途中で保険料が増額・減額された場合や、年金を担保に借入をした場合などに、特別徴収が止まり普通徴収(納付書または口座振替)に切り替わることがあります。神戸市は「年度途中で保険料が減額された場合に特別徴収が止まる」、世田谷区は「課税状況変更による増額・減額で併用徴収になることがある」と案内しています。決定通知書の内訳を確認し、納付書分は期限内に納めます。

口座振替を登録したのに納付書が届きました。二重払いになりませんか?

口座振替の申込みから開始まで1~3か月かかるため、開始前の期別は納付書で納める必要があります。千葉市は「開始は手続き完了後のはがきで通知、開始月までは納付書で支払う」、神戸市は「口座振替開始は申込みから約1~2か月」と案内しています。口座振替が開始された期別の納付書は納めず、納付書が重複して届いた場合は担当課へ確認します。

他市区町村から引っ越してきましたが、介護保険料の納付書が届きません。

転入直後は前住所地での精算と新住所地での賦課に時間がかかるため、決定通知書の発送が遅れます。武蔵野市は「他市区町村から転入された場合は年金事務所へ住所変更届を忘れずに」と案内し、千葉市は「転入の方は6か月~1年は普通徴収」としています。新住所地の介護保険担当課へ、転入月と年金受給の有無を伝えて確認します。

相談先の見つけ方

相談先は住民登録のある市区町村の介護保険担当課です。神戸市は「お住まいの区の区役所・支所の介護医療係」、世田谷区は「介護保険課資格保険料係」、武蔵野市は「健康福祉部 高齢者支援課(0422-60-1846)」、さいたま市は「各区役所の高齢介護課」と案内しています。開庁時間は平日8時30分~17時が一般的で、電話の際は被保険者番号を手元に用意します。

公式情報と確認日

本記事は2026年8月27日時点で、世田谷区・武蔵野市・神戸市・千葉市・さいたま市の公式ページで公開されている介護保険料の納付方法を確認して作成しています。制度は全国共通ですが、納期限や申込み方法、再発行の手続きは市区町村により異なる場合があるため、必ず住民登録のある市区町村の最新案内を確認してください。