建設工事計画届を14日前までに出し忘れたら、気づいた時点で速やかに様式第21号と添付書類を正副2部そろえて、工事を行う場所を管轄する所轄労働基準監督署長へ提出し、工事着手の扱いを相談します。期限を過ぎても提出義務は残りますので、放置せず提出します。
対象かどうかを先に確認します
建設工事計画届は、すべての工事に必要なわけではありません。沖縄労働局の公式資料では、労働安全衛生法第88条第4項により届出が必要な建設工事として次の仕事が示されています。自社の工事が当てはまるかを確認します。
| 仕事の区分 | 目安 |
|---|---|
| 高さ31m超の建築物・工作物(橋梁除く)の建設・改造・解体・破壊 | 高さ31mを超えるもの |
| 最大支間50m以上の橋梁の建設等 | 支間50m以上 |
| 最大支間30m以上50m未満の橋梁上部構造の建設等 | 人口集中地域内の道路上・隣接場所または鉄道軌道上・隣接場所に限る |
| ずい道等の建設等 | 内部に労働者が立ち入らないものを除く |
| 高さ・深さ10m以上の地山の掘削を伴う仕事 | ずい道掘削・岩石採取掘削・掘削面下方に労働者が立ち入らない機械作業を除く |
| 圧気工法による作業 | 圧気工法を用いる仕事 |
| 耐火・準耐火建築物の吹付け石綿等の除去 | 石綿等が吹き付けられているもの |
| 廃棄物焼却炉設備の解体等 | 火格子面積2平方m以上または焼却能力毎時200kg以上の炉を有する施設 |
| 高さ・深さ10m以上の土石採取の掘削 | 土石採取のための掘削 |
期限の考え方|14日前と30日前を混同しない
88条関係と呼ばれる届出には複数の区分があり、期限が異なります。建設工事計画届だけが14日前です。機械等の設置と混同しないでください。
| 届出 | 様式 | 期限 |
|---|---|---|
| 建設工事計画届 | 様式第21号 | 仕事を開始しようとする日の14日前まで |
| 機械等設置・移転・変更届(型枠支保工・架設通路・足場) | 様式第20号 | 工事を開始する日の30日前まで |
| クレーン・エレベーター等の設置届 | 各様式 | 設置工事開始の30日前まで |
義務者・提出先・部数を確認します
届出義務者は、仕事を自ら行う発注者がいるときはその発注者、そのような発注者がいないときは元請負人です。下請負人任せにせず、契約関係を確認します。提出先は工事を行う場所を管轄する所轄労働基準監督署長で、正副2部を提出します。会社の所在地を管轄する署と混同しないでください。
出し忘れ後の回復手順
対象工事と未提出分を特定します。工事名、工事場所、開始予定日または開始日、発注者・元請の関係、該当する仕事の区分を整理します。
様式第21号と添付書類をそろえます。周囲の状況と四隣関係の図面、建設物等の概要図、機械・設備・建設物等の配置図、工法概要、災害防止方法・設備概要、工程表を用意し、正副2部を作成します。
工事場所を管轄する所轄労働基準監督署長へ速やかに提出し、工事着手の扱いを相談します。着手前なら提出と同時に今後の工程を相談し、既に着手している場合も直ちに提出して対応を相談します。
提出控えと審査状況を保管し、計画変更があれば追加対応を相談します。社内の施工計画と工程表を修正し、関係者に周知します。
添付書類をそろえます
| 書類・図面 | 内容 |
|---|---|
| 周囲の状況・四隣関係図 | 仕事を行う場所の周囲と隣接状況 |
| 建設物等の概要図 | 建設・改造・解体しようとする物の概要 |
| 配置図 | 工事用の機械・設備・建設物等の配置 |
| 工法概要 | 工法の概要を示す書面または図面 |
| 災害防止方法・設備概要 | 労働災害防止の方法と設備の概要 |
| 工程表 | 工事の工程 |
よくある誤解
代表的な誤解を整理します。
- 足場はすべて計画届が必要だと思い込むこと。つり足場・張出し足場・高さ10m以上の足場が対象で、組立から解体まで60日未満の仮設は届出が不要とされています。
- 機械等設置届と同じ30日前だと思い込むこと。建設工事計画届は14日前です。様式第20号と第21号を混同しないでください。
- 石綿の作業届や事前調査結果の届出と同じだと思い込むこと。石綿関係は対象拡大があり、計画届と作業届・事前調査の届出が別にあります。該当区分を確認します。
- 届出を出せば自動的に着手してよいと思い込むこと。計画届は事前審査が目的です。期限後の着手可否は所轄労働基準監督署へ相談します。
よくある質問
14日前を過ぎたらどうなりますか
提出義務は残りますので、速やかに様式第21号と添付書類を正副2部で提出します。工事着手前か既着手かにかかわらず、工事場所を管轄する所轄労働基準監督署へ相談します。着手の可否は自己判断しません。
誰が届け出ますか
仕事を自ら行う発注者がいるときはその発注者、そのような発注者がいないときは元請負人です。契約書と施工体制を確認し、義務者を明確にしてから提出します。
計画が変わったらどうしますか
計画に変更が生じたら、変更内容と追加図書を整理して所轄労働基準監督署へ相談します。変更の範囲により追加提出や補正が必要になるため、事前に確認します。