育休中も労使の話合いによる一時的・臨時的な就労に限り、1か月の支給単位期間ごとに就労が月10日以下、10日を超える場合は80時間以下であれば育児休業給付金は支給されます。終了月は全日休業が1日以上必要です。

就労できる条件の全体像

育児・介護休業法上の育児休業は、子の養育のために休業期間中の労務提供義務を消滅させる制度であり、休業中の就労は想定されていません。一方で長野労働局の公式案内では、労使の話合いにより子の養育をする必要がない期間に限り、一時的・臨時的にその事業主の下で就労できると整理されています。この場合の給付の可否が月10日・80時間の基準で判定されます。恒常的・定期的な勤務はこの枠内でも育児休業と認められない恐れがあります。

支給単位期間ごとの就労判定のまとめ
就労状況その支給単位期間の判定
月10日以下支給対象になります。賃金が支払われた場合は別途賃金額による調整があります。
月11日以上かつ80時間以下支給対象になります。10日を超えた場合は時間で判定します。
月11日以上かつ80時間超その支給単位期間は不支給になります。

たとえ10日・80時間の枠内でも、固定的な routine 業務を継続するような恒常的・定期的な就労は育児休業とならず、給付が停止される恐れがあります。一時的・臨時的であることが前提です。労使で期間と業務内容を事前に確認してください。

支給単位期間の数え方

支給単位期間は育児休業を開始した日から起算した1か月ごとの期間です。その1か月の間に育児休業終了日を含む場合は終了日までの期間が1つの支給単位期間になります。期間が1か月に満たない場合も、就労が10日以下、10日を超える場合は80時間以下かどうかで判定します。暦月や給与締日とは一致しないため、開始日基準で数えることが重要です。

支給単位期間の数え方の例

  • 例:4月10日開始の場合、最初の支給単位期間は4月10日から5月9日です。
  • 終了月を含む期間は終了日までで区切り、その短い期間も10日・80時間で判定します。
  • 分割取得した場合はそれぞれの休業期間ではなく、支給単位期間ごとに判定します。

終了月は全日休業が1日以上必要です

育児休業を終了した日が属する支給単位期間は、10日・80時間の基準に加えて、全日休業している日が1日以上あることが必要です。最終出社日と休業終了日の関係を誤ると、最終月が不支給になるため、終了予定がある場合は早めに事業主と日程を確認してください。

時間の数え方と申告・賃金の扱い

就労時間は分単位の端数を切り上げて扱うため、80時間を分単位で超えた場合は81時間として判定されます。支給単位期間中に就業した場合は申告が必要です。就業に対する賃金が支払われた場合は、日数・時間の判定とは別に支払われた賃金額による減額・不支給の判定があります。賃金額の扱いは支給申請の記載内容で確認されるため、賃金台帳や出勤簿、タイムカードなどの記録を残してください。金額の境界が微妙な場合は管轄のハローワークへ事前に相談してください。

申請前に確認すること

事業主への連絡と支給申請の流れ

労使で就労可能な日と業務内容を一時的・臨時的な範囲で調整します。子の養育に支障がない期間に限ることが前提です。

就労日・就労時間の確認と記録

支給単位期間ごとに就労日数と時間を集計します。分単位の端数は切り上げになるため、80時間前後は余裕を持って管理します。出勤簿やタイムカードを保存します。

支給申請書への記載とハローワークへの提出

事業主が育児休業給付受給資格確認票・支給申請書に就労日数・時間と支払われた賃金額を記載し、事業所の所在地を管轄するハローワークへ提出します。本人の希望があれば本人が直接提出することも可能です。電子申請も利用できます。

10日と80時間は両方満たす必要がありますか

いいえ、両方を満たす必要はありません。まず就労日数が月10日以下かを確認します。10日以下であれば時間数にかかわらず支給対象です。11日以上になった場合に80時間以下かどうかで判定します。11日以上かつ80時間超でその期間は不支給になります。

毎日短時間なら問題ありませんか

短時間でも恒常的・定期的な就労は育児休業と認められない恐れがあります。10日・80時間の枠内であっても、固定的な業務を継続する働き方は給付停止の理由になります。一時的・臨時的な範囲に留め、労使で事前に確認してください。

賃金をもらったら給付はどうなりますか

賃金が支払われた場合は日数・時間とは別に賃金額による調整があります。支払われた賃金の額によっては減額や不支給になるため、賃金台帳などで金額を確認し、判断が難しい場合は管轄のハローワークへ相談してください。

厚生労働省 育児休業等給付について厚生労働省の育児休業等給付の案内です。制度概要と詳細パンフレット、申請先の案内を確認できます。長野労働局 育児休業中の就労について長野労働局の育児休業中の就労に関する案内です。一時的・臨時的な就労と月10日・80時間の基準を確認できます。