高年齢雇用継続給付は、2か月ごとの支給申請期限に遅れても、支給対象月の末日の翌日から2年以内であれば支給申請が可能です。初回は支給対象月の初日から4か月以内が原則ですが、期限を過ぎても事業所の所在地を管轄するハローワークへ事業主経由(本人申請も可)でまとめて申請できます。
支給申請の原則:2か月に一度と4か月ルール
高年齢雇用継続給付(基本給付金・再就職給付金)は、原則として2か月に一度、支給申請書を提出します。初回の支給申請は、最初に支給を受けようとする支給対象月の初日から起算して4か月以内に行うことが原則です。2回目以降は、ハローワークから交付される「高年齢雇用継続給付次回支給申請日指定通知書」に印字された支給申請月中に行います。提出者は事業主が原則ですが、被保険者本人が希望する場合は本人が直接申請することも可能です。提出先は事業所の所在地を管轄するハローワークで、窓口・郵送・電子申請(e-Gov)が利用できます。
期限を過ぎても2年間は申請できる仕組み
申請期限は迅速な給付のための原則であり、期限を過ぎた場合でも、時効が完成するまでの期間は申請が可能です。厚生労働省が令和7年4月に周知した「雇用保険の給付金は、2年の時効の範囲内であれば、支給申請が可能です」という取扱いにより、高年齢雇用継続給付を含む雇用継続給付も2年の時効内であれば期限後の申請が認められます。東京ハローワークのリーフレット(令和6年4月版)でも「時効が完成する日は、支給対象月の末日の翌日から起算して2年を経過する日」と明記されています。
時効の起算日と具体例
時効の起算日は「支給対象月の末日の翌日」です。支給対象月ごとに個別に時効が進行します。以下の例で確認してください。
| 支給対象月 | 末日 | 起算日(翌日) | 時効完成日(2年経過) |
|---|---|---|---|
| 2026年4月 | 2026年4月30日 | 2026年5月1日 | 2028年4月30日 |
| 2026年5月 | 2026年5月31日 | 2026年6月1日 | 2028年5月31日 |
| 2026年6月 | 2026年6月30日 | 2026年7月1日 | 2028年6月30日 |
たとえば2026年4月と5月分をまとめて遅れて申請する場合、2028年4月末までに申請すれば4月分、2028年5月末までに申請すれば5月分が時効内で救済できます。月ごとに期限が異なるため、最も古い支給対象月から順に時効が迫ることに注意が必要です。
誰がどこへ提出するか
提出に関する基本
- 提出者:事業主が原則。被保険者本人が希望する場合は本人が申請できます。
- 提出先:事業所の所在地を管轄するハローワーク(公共職業安定所)
- 申請方法:窓口、郵送、電子申請(e-Gov経由)が可能です。
- 次回申請日:2回目以降は「次回支給申請日指定通知書」に印字された支給申請月を確認します。
遅れた場合の再申請に必要な書類
期限後にまとめて申請する場合でも、通常の支給申請と同じ書類が必要です。初回と2回目以降で添付書類が一部異なります。
提出前のチェックリスト
期限を過ぎた場合の実務手順
支給対象月と遅延期間を確認する。賃金台帳と支給申請書の対象月が時効(末日翌日から2年)内かを確認します。
事業主(または本人)がハローワークへ事前連絡する。管轄のハローワーク雇用保険適用課・雇用継続係へ、遅延の事情とまとめて申請する旨を伝えます。
初回分の受給資格確認票と賃金証明書を準備する。60歳到達時等の賃金月額が未登録の場合は、雇用保険被保険者六十歳到達時等賃金証明書を添付して資格確認を同時に行います。
支給対象月ごとの賃金台帳・出勤簿と年齢確認書類を揃える。マイナンバー届出済でも賃金証明用の台帳は省略できません。
支給申請書に遅延分の支給対象期間を記入し、管轄ハローワークへ提出する。窓口・郵送・電子申請のいずれかで、次回指定通知書の交付を受けて以降のスケジュールを再確認します。
支給額と令和7年からの給付率変更に注意
支給額は、60歳以後の各月の賃金が60歳時点の賃金の64%以下に低下した場合は各月の賃金の10%相当額、64%超75%未満の場合は低下率に応じて10%未満の額となります。各月の賃金が397,369円(2026年8月1日以後の支給限度額。毎年8月1日に見直されます)を超える場合は支給されません。令和7年3月31日以前に60歳に達した方は従来どおり61%以下で15%相当額が適用されますが、令和7年4月1日以降に60歳を迎える方は10%が適用されるため、遅れて申請する場合も適用区分を誤らないようにしてください。ハローワークインターネットサービス「雇用継続給付」では2026年8月24日時点で同額が掲載されています。
よくある質問
期限を過ぎた分は諦める必要がありますか。
いいえ。支給対象月の末日の翌日から2年以内であれば、期限を過ぎても支給申請が可能です。東京ハローワークのリーフレットにも「迅速な給付のため期限内が原則ですが、2年間は申請が可能です」と明記されています。2年を過ぎると時効で権利が消滅しますので、早めに管轄ハローワークへ相談してください。
事業主が申請を忘れた場合、本人だけで申請できますか。
はい。原則は事業主経由ですが、被保険者本人が希望する場合は本人が直接ハローワークへ申請できます。ただし、賃金台帳や出勤簿など事業所が管理する書類が必要なため、事業主の協力を得て書類を揃える必要があります。提出先は事業所所在地を管轄する安定所です。
電子申請でも遅延分の申請はできますか。
はい。ハローワークインターネットサービスの雇用継続給付のページでも電子申請による支給申請が可能と案内されています。初回の受給資格確認票や賃金証明書の添付もe-Gov経由で提出できます。マイナンバーを届け出ている場合は年齢確認書類の写しを省略できます。
公式情報と確認日
本記事は2026年8月24日時点の公式情報で確認しています。支給限度額397,369円は2026年8月1日改定後の額で、毎年8月1日に見直されます。手続きの詳細や最新の支給限度額は、必ず管轄のハローワークまたは厚生労働省の公式案内でご確認ください。
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