育児休業給付金は、2か月ごとの支給申請期限を過ぎても、各支給単位期間の末日の翌日から2年以内であればハローワークへ支給申請が可能です。初回は育児休業開始日から4か月、2回目以降はハローワークが指定する期間に2か月に一度の申請が原則ですが、遅れた場合でも時効内であれば事業主経由または本人の希望による直接申請で支給を受けられます。
結論:期限を過ぎても2年時効内であれば支給申請できます
厚生労働省の2026年8月1日改訂版パンフレットでは、育児休業給付金の申請について「原則2か月に一度、ハローワークが交付する次回支給申請日指定通知書の期間に申請する」ことが示されています。初回の支給申請は育児休業開始日から4か月を経過する日の属する月の末日が期限です。一方、厚生労働省の2年時効リーフレットでは、育児休業給付金は「支給単位期間の初日から4か月を経過する日の属する月の末日」が申請期限で、「支給単位期間末日の翌日から2年を経過する日」が時効と整理されています。期限を過ぎても時効完成前であれば、遅れて申請することが可能です。ただし、支給が通常より遅れたり、他の雇用保険給付の返還が生じたりする場合があるため、できるだけ速やかに申請することが原則です。
支給申請期限の正しい数え方
育児休業給付金の支給単位期間は、育児休業を開始した日から起算した1か月ごとの期間です。締め方は次のとおり整理されています。
| 区分 | 申請期限の考え方 | 具体例 |
|---|---|---|
| 初回の支給申請(受給資格確認と同時に行う場合) | 育児休業開始日から4か月を経過する日の属する月の末日まで | 例:育児休業開始日が7月10日 → 4か月を経過する日は11月9日 → 期限は11月30日 |
| 2回目以降の支給申請 | ハローワークが指定する支給申請期間(原則2か月に一度)。次回支給申請日指定通知書に印字された期間 | 例:支給単位期間が2か月分(例:4月15日〜6月14日)の場合、指定された申請月の期間にまとめて申請 |
| 出生時育児休業給付金(産後パパ育休)の場合 | 子の出生日から起算して8週間を経過する日の翌日から2か月を経過する日の属する月の末日(28日に達した場合や2回分割した場合はそれぞれの翌日から起算) | 例:出生日10月5日 → 8週後の翌日11月30日 → 期限1月31日 |
上記は2026年8月1日改訂版パンフレットの「提出時期」「支給申請手続」の記載に基づきます。2回目以降は、ハローワークから交付される申請書の「次回支給申請期間」に従い、原則2か月分をまとめて申請します。被保険者本人が希望すれば1か月ごとの申請も可能です。
2年時効の起算点と終点
申請期限を過ぎても支給を受けられる根拠が、雇用保険の2年時効です。時効の起算点と終点は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請期限(雇用保険施行規則上の記載) | ハローワークが通知する支給単位期間の初日から4か月を経過する日の属する月の末日 |
| 時効の起算点 | 支給単位期間の末日の翌日 |
| 時効の終点 | 支給単位期間末日の翌日から2年を経過する日 |
| 例:支給単位期間が5月15日〜6月14日の場合 | 申請期限は9月30日(初回以外は指定期間)、時効は6月15日から2年後の6月14日まで申請可能 |
この考え方は、厚生労働省・都道府県労働局・ハローワークの「申請期限が過ぎたことにより給付を受けられなかった方へ」リーフレットで明記されています。以前に期限を過ぎたことで不支給となった方でも、申請日が時効完成前で要件を満たせば、再度申請することで支給されます。
事業主が申請してくれないとき本人が直接申請する方法
育児休業給付金は原則として事業主経由でハローワークへ提出しますが、やむを得ない理由で事業主経由が困難な場合や、被保険者本人が自ら手続きを希望する場合は、本人が直接提出することも可能です。パンフレットでは「原則、被保険者を雇用している事業主。ただし、本人の希望があれば被保険者が直接提出することも可能」と明記されています。
事業主に支給申請の依頼をした記録(メールや申請書控え)を残し、対応が得られないことを確認します。
ハローワーク(事業所の所在地を管轄する公共職業安定所)の雇用保険窓口へ、事情を説明して相談します。電子申請が利用できる場合も管轄は同じです。
必要書類を準備します。申請書はハローワークが交付する「育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書」を使用し、賃金台帳・出勤簿等と母子健康手帳等の育児事実確認書類を添付します。
各支給単位期間の末日の翌日から2年以内に、管轄ハローワークへ提出します。窓口、郵送、電子申請のいずれかが利用できます。
会社が手続きをしないことを理由に諦める必要はありません。特に育児休業中は健康保険・厚生年金保険料が申出により免除されている場合があり、賃金の支払状況の確認が重要になるため、賃金台帳等の添付を正確に行ってください。不明な点は事業所管轄のハローワークへお問い合わせください。
提出先と電子申請・郵送・窓口の違い
提出方法の選択肢
- 提出先:事業所の所在地を管轄するハローワーク(公共職業安定所)の雇用保険窓口が原則です。
- 電子申請:e-Gov等による電子申請も利用できます。事業主経由でも本人申請でも、電子申請の場合は管轄ハローワークへデータが送信されます。
- 郵送・窓口:書面の場合は郵送または窓口で提出します。ハローワークの開庁時間は平日8:30〜17:15が一般的で、土日祝日は休みです。
- 初回は受給資格確認票と同時に提出することができ、2回目以降は交付された申請書を使用します。
よくある失敗と遅れたときの注意点
遅延時に起こりやすい注意点
- 遅れると支給決定・振込が通常より遅くなります。申請書に不備があるとさらに時間がかかります。
- 他の雇用保険給付(例:再就職手当等の支給後に育児休業給付が支給された場合)で返還が生じる場合があります。
- 就業日数が1支給単位期間中に10日(10日を超える場合は80時間)を超えると、その期間は不支給となります。休業終了日を含む期間は全日休業日が1日以上必要です。
- 出生後休業支援給付金を同時に申請する場合は、配偶者の育児休業取得状況等の確認書類が必要です。単独で後から申請する場合は、育児休業給付金の支給決定後に行ってください。
困ったときの相談先
手続きや要件で迷ったときは、事業所の所在地を管轄するハローワークの雇用保険窓口へご相談ください。厚生労働省が設置する「育児休業等給付コールセンター(0570-200-406、平日8:30〜17:15、土日祝日・12/29〜1/3を除く)」でも、支給要件や手続きの一般的な相談が可能です。支給日の個別回答は行っていないため、具体的な支給日は管轄ハローワークへお問い合わせください。
よくある質問
育児休業給付金の支給申請は、育児休業開始から2年以内ならいつでもできますか。
各支給単位期間の末日の翌日から2年以内であれば申請可能です。育児休業開始日から一律2年ではありません。例えば、5月15日〜6月14日が支給単位期間の場合、時効は6月15日から2年後の6月14日までです。各期間ごとに末日を基準に計算してください。
2か月分の支給申請をまとめて遅れて申請することはできますか。
はい、2年時効内であれば、2か月分をまとめて遅れて申請できます。原則はハローワークが指定する期間に2か月に一度の申請ですが、期限を過ぎても各支給単位期間の末日の翌日から2年以内であれば、事業主経由または本人希望による直接申請で手続きが可能です。
事業主が育児休業給付金の手続きをしてくれません。本人だけで申請できますか。
はい、可能です。厚生労働省のパンフレットでは、やむを得ない理由で事業主経由が困難な場合や本人の希望がある場合は、被保険者本人が管轄ハローワークへ直接提出できるとされています。賃金台帳等の添付書類を揃え、管轄ハローワークへご相談ください。
まとめ
育児休業給付金は、2か月ごとの支給申請期限や初回の4か月期限を過ぎても、各支給単位期間末日の翌日から2年以内であれば支給申請が可能です。まずは各期間の末日を基準に時効内かを確認し、事業主経由が原則ですが、困難な場合は本人が管轄ハローワークへ直接申請できます。電子申請・郵送・窓口のいずれかで速やかに手続きし、不明点はハローワークまたは育児休業等給付コールセンターへご相談ください。当サイトの内容は参考情報です。具体的な手続き・条件は管轄ハローワークの最新案内をご確認ください。