1か月単位の変形労働時間制の協定届を出し忘れたら、速やかに事業場を管轄する所轄労働基準監督署へ相談し、1箇月単位の協定届を提出します。1か月と1年では様式と根拠が異なります。2026年9月14日時点の厚生労働省の公式情報で確認しています。

症状と前提の確認

1か月単位の変形労働時間制は、労使協定または就業規則等により、1か月以内の一定期間を平均して1週間当たりの労働時間が法定労働時間を超えない範囲で、特定の日や週に法定労働時間を超えて働かせる制度です。厚生労働省の案内では、変形労働時間制には1か月単位、1年単位、1週間単位があると説明されています。1か月単位を導入する場合は、1箇月単位の変形労働時間制に関する協定届が必要です。根拠は労働基準法第32条の2第2項です。全国共通の原則です。個別の適用や提出方法に迷うときは、管轄の所轄労働基準監督署へご確認ください。

まず確認する4点

  • 対象期間は1か月以内のどの期間か
  • 対象となる事業場はどこか
  • 労使協定を締結しているか
  • 就業規則に定めがあるか・10人以上の届出要否

1か月と1年・1週間の違い

協定届の様式と根拠は期間の単位で異なります。1年単位の様式や1週間単位の様式で提出しても、1か月単位の届出にはなりません。次の表で整理します。

期間単位による協定届の違い
単位協定届の名称根拠
1か月単位1箇月単位の変形労働時間制に関する協定届労働基準法第32条の2第2項
1年単位1年単位の変形労働時間制に関する協定届労働基準法第32条の4
1週間単位の非定型的1週間単位の非定型的変形労働時間制に関する協定届労働基準法第32条の5第3項

就業規則(変更)届は労働基準法第89条が根拠です。常時10人以上の労働者を使用する事業場では就業規則の届出が必要です。10人未満の事業場では就業規則の届出義務はありませんが、1か月単位の協定届は別に必要です。就業規則だけを届け出ても協定届の代わりにはなりません。

よくある失敗の分岐

出し忘れと間違いの分岐

  • 協定届自体を出し忘れていた
  • 1年単位の様式で提出していた
  • 就業規則のみ届け出て協定届を出していなかった
  • 本社でまとめて出せると思い込み事業場の提出が漏れていた

気づいた後の回復手順

対象期間と事業場・管轄署を確認します。1か月以内の対象期間、事業場の所在地、事業場を管轄する所轄労働基準監督署を確認します。複数事業場がある場合は事業場ごとに整理します。

1か月単位の様式と労使協定を用意します。1箇月単位の変形労働時間制に関する協定届を用意し、労使協定の内容と一致しているか確認します。1年単位の様式と混同しないよう名称を確認します。

所轄署へ速やかに相談し提出します。事業場を管轄する所轄労働基準監督署へ相談し、協定届を提出します。届出前の期間の給与計算や記録の扱いもあわせて確認します。提出方法や持ち物は事前に管轄署へ確認すると円滑です。

提出に必要なものの目安

提出前の持ち物確認

窓口・郵送・電子申請のいずれが使えるかは、事業場の状況や時期により異なります。複数事業場をまとめる方法も含めて、管轄の所轄労働基準監督署へ確認します。加入している社会保険労務士に依頼している場合は、提出代行の扱いもあわせて確認します。

よくある質問

1年単位の様式で提出していました。どうすればよいですか。

1か月単位と1年単位では協定届の様式と根拠が異なります。1箇月単位の協定届を用意し直し、所轄署へ相談して提出します。対象期間や協定内容の一致も確認します。

従業員が10人未満です。協定届は必要ですか。

必要です。10人未満では就業規則の届出義務はありませんが、1か月単位の協定届は別に必要です。就業規則に定めがあっても協定届の代わりにはなりません。

届出前の期間は給与計算をどうすればよいですか。

届出がない期間は変形の効果が認められない恐れがあります。法定労働時間を超えた部分は割増賃金の対象になる場合があります。記録を確認し、不足があれば精算の要否を管轄署や専門家へ相談します。

当サイトの内容は参考情報です。具体的な手続き・条件は、管轄する行政機関、事業場を管轄する所轄労働基準監督署などの最新案内をご確認ください。2026年9月14日時点の公式情報で確認しています。