事業所の名称・所在地、事業主の住所・名称・氏名、事業の種類などを変更したときは、事業主が「雇用保険事業主事業所各種変更届」を、変更日の翌日から起算して10日以内に変更後所在地を管轄するハローワークへ提出します。所在地移転では、労働保険の変更手続きを先に行う場合があります。
変更届が必要になる主なケース
| 変更内容 | 届出の考え方 |
|---|---|
| 事業所の名称 | 事業所名・屋号などを変更した場合に届け出ます。 |
| 事業所の所在地 | 同じハローワーク管内の移転でも、管轄を越える移転でも届け出ます。 |
| 事業主の住所・名称・氏名 | 個人事業主の住所・氏名や、法人・事業主の名称等の変更を確認します。 |
| 事業の種類・概要 | 事業内容が変わった場合に届け出ます。労働保険率や労働保険番号の確認が必要になることがあります。 |
| 法人代表者だけの変更 | 厚生労働省の手引きでは、法人の代表者の変更だけであれば、この届出は不要です。 |
手続きの概要
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出者 | 事業主 |
| 提出期限 | 変更日の翌日から起算して10日以内 |
| 提出先 | 原則として変更後の事業所所在地を管轄するハローワーク |
| 提出方法 | e-Govによる電子申請、ハローワーク窓口、やむを得ない場合の郵送 |
| 添付書類 | 手引き上は原則不要ですが、変更内容を確認する書類の提出を求められる場合があります。 |
| 所在地変更時の前提 | 一元適用・二元適用に応じて、労働保険名称、所在地等変更届を先または同時に提出します。 |
所在地変更では一元適用・二元適用で順序が異なる
事業所を移転するときは、雇用保険の届出と労働保険の届出を分けて考えます。提出先は変更前ではなく、厚生労働省の手引きが案内する変更後所在地の管轄を基準に確認します。
| 事業区分 | 提出の流れ |
|---|---|
| 一元適用事業 | 変更後所在地を管轄する労働基準監督署へ「労働保険名称、所在地等変更届」を提出し、その事業主控を添えて、変更後所在地を管轄するハローワークへ「雇用保険事業主事業所各種変更届」を提出します。 |
| 二元適用事業の雇用保険分 | 変更後所在地を管轄するハローワークへ「労働保険名称、所在地等変更届」と「雇用保険事業主事業所各種変更届」を提出します。 |
| 二元適用事業の労災保険分 | 変更後所在地を管轄する労働基準監督署へ、労災保険分の「労働保険名称、所在地等変更届」を提出します。 |
準備する書類
変更内容と事業区分に応じて準備します。確認書類の扱いは管轄ハローワークへ確認してください。
主な欄の書き方
| 主な欄 | 記入内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 変更年月日 | 実際に変更があった年月日 | 年・月・日の0を省略せず、事実に基づいて記入します。 |
| 事業所番号 | 雇用保険適用事業所番号 | 手元の事業所関係書類で確認します。連続10桁で示される番号は、公式画面の案内に沿って区切って入力します。 |
| 設置年月日 | 雇用保険の適用事業となった年月日 | 最初の事業所設置時の記録を確認します。 |
| 法人番号 | 法人の13桁の番号 | 個人事業の場合は記入しません。 |
| 事業所の名称 | 変更後のカナ・漢字名称 | 変更した項目を記入します。カナ欄は公式の文字種ルールに従います。 |
| 郵便番号・所在地・電話番号 | 変更後の連絡先 | 所在地が変わった場合は、一部だけでなく変更後の所在地全体を記入します。 |
| 労働保険番号 | 変更後に使用する労働保険番号 | 所在地移転や事業内容変更で番号が変わった場合に記入します。他のハローワーク管内から移転した場合は、番号が変わらなくても記入します。 |
| 変更後の事業の概要 | 変更後の具体的な事業内容 | 事業の種類を変更した場合に、実際の業務が分かるよう具体的に記入します。 |
提出までの手順
変更した項目と実際の変更日を確定し、変更日の翌日から起算して10日以内の提出日程を決めます。
所在地や事業の種類を変更する場合は、一元適用事業か二元適用事業かを確認し、労働保険の変更届の提出先と順序を決めます。
所在地移転では、事業区分に応じて「労働保険名称、所在地等変更届」を変更後所在地の労働基準監督署またはハローワークへ提出します。
雇用保険事業主事業所各種変更届へ、変更年月日、事業所番号、設置年月日、法人番号、変更した名称・所在地・電話番号、労働保険番号、事業概要などを記入します。
e-Gov、ハローワーク窓口、またはやむを得ない場合の郵送で提出します。内容確認を求められた場合に備え、変更の事実が分かる書類を準備します。
受理後に交付される事業所関係書類の記載を確認し、以後の資格取得・喪失・転勤・給付申請で使えるよう保管します。
e-Gov・窓口・郵送の違い
| 方法 | 特徴 | 確認点 |
|---|---|---|
| e-Gov | オフィス等から電子的に申請できます。 | 電子証明書またはGビズID、e-Govの利用準備、添付ファイル、審査状況と電子公文書の保存を確認します。 |
| ハローワーク窓口 | 紙の届書と必要な確認書類を直接提出します。 | 管轄と受付時間を確認します。厚生労働省の手引きは、雇用保険適用窓口の来所受付を16時までと案内しています。 |
| 郵送 | やむを得ず来所できない場合に利用します。 | 個人情報漏えいリスクから郵送は推奨されていません。利用する場合は書留等の記録付郵便と返信用封筒を用意し、到着日数を見込みます。 |
提出前チェックリスト
期限超過や提出先の誤りを防ぐため、次の項目を確認します。
よくある質問
代表取締役が変わっただけでも提出しますか?
この届出は不要です。ただし、法人名称、事業所名称、所在地なども同時に変わる場合は、その変更内容について届出を確認してください。登記や社会保険などの別手続きは別に確認が必要です。
所在地変更は雇用保険の変更届だけで終わりますか?
終わりません。一元適用事業は先に変更後所在地の労働基準監督署へ労働保険の変更届を出し、その控を添えてハローワークへ雇用保険の変更届を提出します。二元適用事業は雇用保険分と労災保険分を分けて確認します。
登記事項証明書は必ず必要ですか?
一律に必須とはされていません。法人番号の記載により登記事項証明書を省略できる場合がありますが、登記事項証明書、事業許可証、他の行政機関へ提出した書類の控えなどを求められることがあるため、管轄ハローワークへ確認してください。
オンラインで提出できますか?
はい。厚生労働省の雇用保険手続き案内はe-Govによる電子申請を案内しています。電子証明書またはGビズIDなどの準備と、必要な添付ファイルを確認してください。
公式情報の確認日と次にすること
この記事は、2026年7月29日時点の厚生労働省公式案内、ハローワークインターネットサービス、同日時点で公式掲載されている「雇用保険事務手続きの手引き【第1編】適用事業所編【令和7年8月版】」で確認しています。まず変更日と変更項目を確定し、所在地変更なら一元・二元適用を確認して、10日以内に必要な労働保険・雇用保険の届出を進めてください。
変更前の事業所設置手続きを確認する雇用保険適用事業所設置届の書き方|10日以内・必要書類・e-Gov健康保険・厚生年金保険の事業所変更手続きを確認する社会保険の事業所名称・所在地変更届|5日以内・管轄内外・必要書類労働保険番号と一元・二元適用の基礎を確認する労働保険の保険関係成立届|10日以内・提出先・手続きの流れ