10人以上になったときの届出と納付の切替え

従業員が常時10人以上になったら、「源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなったことの届出書」を遅滞なく所轄税務署へ提出し、以後は原則どおり毎月翌月10日納付へ戻ります。

対象者と制度の概要

源泉所得税の納期の特例は、給与の支給人員が常時10人未満の源泉徴収義務者が、年2回にまとめて納付できる全国共通の制度です。2026年9月11日時点の国税庁情報で確認しています。対象になるのは給与や退職手当、税理士等の一定の報酬から源泉徴収した分に限られます。1月から6月分は7月10日、7月から12月分は翌年1月20日が納付期限です。期限が土日祝に当たるときは翌開庁日が期限になります。

納期の特例の基本条件を確認します

  • 給与の支給人員が常時10人未満の源泉徴収義務者であることです
  • 対象は給与・退職手当と税理士等の一定の報酬に限られます
  • 1月から6月分は7月10日、7月から12月分は翌年1月20日が期限です
  • 承認を受けるには所轄税務署への申請書の提出が必要です

10人以上になったら届出が必要です

納期の特例の承認を受けている事業者が、給与の支給人員が常時10人未満でなくなった場合は、「源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなったことの届出書」の提出が必要です。提出時期は、該当しなくなった事実が発生したら遅滞なくです。提出先は給与支払事務所等の所在地の所轄税務署です。e-Taxソフトで作成・提出するか、書面を持参または送付します。

手順1:支給人員と該当時期を確認します

給与を支給している人数が常時10人以上になったかを確認します。パートやアルバイトの数え方など個別の判定に迷うときは、所轄税務署へ確認します。そのうえで、いつの給与分から毎月納付へ戻るかを整理します。

手順2:届出書を所轄税務署へ提出します

e-Taxソフトで届出書を作成して送信するか、書面の届出書を所轄税務署へ持参または送付します。税務署の開庁時間は8時30分から17時までです。閉庁日は送付または時間外収受箱への投函で提出できます。e-Taxを初めて使う方は利用者識別番号の取得が必要です。

手順3:提出月を境に納付方法を切り替えます

届出書を提出した日の属する月分以前と以後で納付先の計算書と期限が変わります。3月中に提出した場合の例で確認します。

3月中に届出書を出した場合の納期限の例です
給与の支給月納期限使う徴収高計算書
1月から2月支給分4月10日納期特例分
3月支給分4月10日一般分(毎月納付用)
4月以後支給分毎月翌月10日一般分(毎月納付用)

届出後の納付ルールを確認します

  • 提出日の属する月分以前の各月に源泉徴収した分は、提出月の翌月10日までに納付します
  • その後の各月に源泉徴収した分は、毎月翌月10日までに納付します
  • 納付期限が休日に当たるときは休み明けの日が期限です

e-Taxと書面の出し方

e-Taxソフトで届出書を作成・提出する方法と、書面で持参・送付する方法があります。どちらの方法でも提出先は同じ所轄税務署です。e-Taxの利用可能時間はe-Taxホームページで確認します。不明点があるときは国税の相談窓口へ相談します。

納期の特例から毎月納付へ切り替える小規模事業者のための概念イラスト
AI生成イメージです。実際の窓口・画面・書類を示すものではありません。

住民税の納期特例との違い

源泉所得税の納期の特例は国税の手続きで、提出先は所轄税務署です。住民税の納期の特例とは別の制度で、提出先や要件が異なります。住民税の手続きは1月1日住所地の市区町村が窓口です。両方を使っている場合は、それぞれ別に切替えの要否を確認します。

一度10人以上になって届出を出した後に、再び常時10人未満に戻ったらどうなりますか。

再び特例を受けたいときは、改めて「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を所轄税務署へ提出します。提出した月の翌月末までに却下がなければ翌月末に承認とみなされ、翌々月分から特例が適用されます。詳しい時期は申請先の税務署へ確認します。

パートやアルバイトは給与の支給人員に含みますか。

給与の支給を受ける人数で判定しますが、雇用形態ごとの数え方に迷うときは所轄税務署へ確認します。国税庁の質疑応答事例も参考にしつつ、個別の勤務実態で判断します。

国税庁:源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなった場合の届出国税庁の手続き案内で提出先と様式を確認できます