総括安全衛生管理者の選任報告を出し忘れた場合は、気づいた時点で速やかに様式第3号を作成し、事業場を管轄する労働基準監督署へ2部提出します。選任は事由発生日から14日以内、報告は遅滞なくが原則のため、遅れた分も放置せず提出します。

対象かどうかを先に確認します

福岡労働局の案内では、常時使用する労働者が100人以上の事業場で、工業的な業種の事業場には総括安全衛生管理者の選任が義務づけられると案内されています(労働安全衛生法第10条)。50人以上で必要になる衛生管理者・産業医や、50人以上の工業的業種で必要になる安全管理者とは規模と業種の条件が異なります。まず自社の事業場が総括の対象かを確認します。

総括の対象確認の要点です

  • 常時使用する労働者が100人以上かを確認します
  • 工業的な業種に当てはまるかを確認します
  • 事業場ごとに必要かを確認します(会社全体ではなく事業場単位です)
  • 事業の実施を統括管理する者を充てる必要があることを確認します

期限の考え方|14日以内と遅滞なく

福岡労働局の案内では、総括安全衛生管理者等の選任は、その選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任し、遅滞なく所轄の労働基準監督署へ報告する必要があると案内されています(労働安全衛生法第100条)。14日は選任の期限、報告は遅滞なくが求められます。遅滞なくに具体的な日数指定はありませんが、速やかな対応が求められます。出し忘れに気づいた場合は、遅れたことを理由に提出を止めず、速やかに提出します。

出し忘れに気づいた後の提出手順

現在の選任状況を整理します。選任すべき事由が生じた日、実際に選任した日、選任した者の職名・氏名、事業場の労働者数と業種を確認します。選任自体がまだの場合は、先に事業の実施を統括管理する者を選任します。

様式第3号を準備します。厚生労働省の様式掲載ページから総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告の様式を入手します。福岡労働局のページでも同報告は様式第3号と案内されています。

記載内容を作成します。事業場情報、選任した総括安全衛生管理者の情報、選任年月日などを記入します。記入例がある場合は、福岡労働局や東京労働局が案内する記入例・記載例で欄の位置を確認します。

印刷と部数を整えます。厚生労働省の案内では、印刷には白色度80%以上の用紙を使い、印刷した用紙をコピーして使わないよう案内されています。東京労働局の案内では、総括安全衛生管理者選任報告の提出部数は2部(1部が控え)と案内されています。2部を用意します。

管轄の労働基準監督署へ提出します。東京労働局の案内では、提出先は事業場を管轄する監督署と案内されています。持参または郵送で提出し、控えを受け取って保管します。郵送の場合は事前に管轄署の受付方法を確認します。

様式第3号の準備と印刷の注意

厚生労働省の様式掲載ページでは、様式のPDFをダウンロード・印刷し、記入後に所轄の労働基準監督署へ提出するよう案内されています。また、労働安全衛生法関係の入力支援サービスで報告書を作成できることが案内されています。入力支援では誤入力や添付漏れの注意喚起などの機能が案内されています。福岡労働局のページでは、この入力支援のサイトからはオンラインで報告できず、郵送か直接持参するよう案内されています。そのため、確実な方法は入力支援などで作成した報告書を印刷して2部提出することです。

提出前にそろえる物の一例です

  • 総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告(様式第3号)2部
  • 白色度80%以上の用紙で印刷した報告書(コピー用紙の使い回しは避けます)
  • 事業場情報と選任日が分かるメモ
  • 管轄の労働基準監督署の所在地・受付時間のメモ

提出先と部数

東京労働局の案内では、総括安全衛生管理者選任報告の提出部数は2部(1部が控え)、提出先は事業場を管轄する監督署と案内されています。会社の本社ではなく、対象となる事業場を管轄する監督署へ提出します。控えは受付印等を受けて保管し、次回の変更報告や監督署からの確認に備えます。

総括と衛生・産業医の添付の違い
報告の種類添付の扱い
総括安全衛生管理者選任報告東京労働局の案内で添付指定はありません
衛生管理者選任報告免許の写し又は資格を証する書面を添付します
産業医選任報告医師免許の写し及び産業医の資格を証する書面を添付します

総括の報告に衛生管理者や産業医と同じ添付を付ける必要はありません。東京労働局の案内では添付が必要なのは衛生管理者と産業医の欄に明記されています。複数の選任報告を同時に出す場合は、どの報告にどの添付が要るかを分けて確認します。

入力支援サービスと提出方法の切り分け

厚生労働省のページでは、入力支援サービスで報告書を作成できることが案内されています。誤入力への注意や過去データの活用などが案内されていますが、作成と提出は別です。福岡労働局の案内では、同サービスからはオンラインで報告できず、郵送か直接持参と案内されています。電子申請の可否や受付方法は署や時期で案内が変わる場合がありますので、確実な提出のため事前に管轄の労働基準監督署へ提出方法を確認します。入力支援で作成しただけでは提出完了になりません。

よくある失敗と切り分け

出し忘れ後に多いつまずきです

  • 入力支援で作成しただけで提出済みと思い込む:印刷して管轄署へ2部提出するまで完了しません
  • 総括と衛生・産業医の添付を混同する:総括に免許写しは求められていません
  • 本社一括で出せると思う:事業場を管轄する監督署へ事業場ごとに対応します
  • 選任日を空欄にする:事由発生日と選任日を整理して記載します
  • 用紙の指定を見落とす:白色度80%以上の用紙を使い、コピー使用は避けます

選任報告が遅れた場合、選任日はどう記載しますか。

遅れた日付を偽らず、実際の選任年月日を記載して速やかに提出します。事由発生日から14日以内に選任し、遅滞なく報告することが原則のため、遅れの経緯を整理した上で提出します。書き方に迷う場合は管轄署へ確認します。

提出部数は何部必要ですか。

総括安全衛生管理者選任報告は2部(1部が控え)です。東京労働局の案内でそのように案内されています。控えは保管します。

総括安全衛生管理者の報告にも免許の写しが必要ですか。

東京労働局の案内では、衛生管理者は免許の写し等、産業医は医師免許の写し等が必要と案内されています。総括の欄に添付指定はありません。複数報告を出す場合は混同しないよう分けます。

提出後は控えを保管し、選任者の変更や事業場の規模・業種の変更があった場合に速やかに対応できるよう、選任日と提出日を記録します。衛生管理者や産業医、安全管理者の選任状況も合わせて確認すると、次回の出し忘れを防げます。