転出証明書を紛失しても、前住所の市区町村で「転出証明書に準ずる証明書」の再交付を窓口または郵送で受ければ、転入届は提出できます。転入届は転入した日から14日以内が期限で、マイナンバーカードの特例転入が使えない場合(カード紛失・暗証番号不明・14日/30日経過)は、必ず転出証明書が必要です。慌てず速やかに前住所へ申請しましょう。
転出証明書を紛失すると転入届が出せない理由
転出証明書は、旧住所の市区町村で転出届を提出したときに交付される証明書で、新住所での転入届に添付して提出します。証明書がないと、原則として転入届は受理されません。ただし、マイナンバーカード(個人番号カード)を利用した「転入届の特例」(特例転入)を適用している場合は、紙の転出証明書の交付がなくても転入届が可能です。この特例が使えるかどうかで、再交付が必要かが分かれます。
まず確認:マイナンバーカードの特例転入が使えるか
次の条件をすべて満たす場合は、転出証明書がなくてもマイナンバーカードを提示して転入届(特例転入)ができます。
特例転入が使える条件
- 有効なマイナンバーカードを持参し、4桁の暗証番号が分かる
- 本人または同時に異動した同じ世帯の者が届け出る
- 引越し後14日以内かつ転出予定日から30日以内に届け出る
次のいずれかに当てはまる場合は、特例転入は使えず、転出証明書の再交付が必要です。
特例が使えない主な場合
- マイナンバーカードを紛失・廃止・一時停止中、または暗証番号を忘れた
- 引越し後14日または転出予定日から30日を経過した
- 転出時に特例転出ではなく通常の転出届で証明書交付を受けていたのに紛失した
- 同時に異動していない別世帯のカードで手続きしようとしている
| 区分 | 転出証明書 | 主な条件 |
|---|---|---|
| 通常の転入 | 必要(紛失時は再交付) | 転入後14日以内に証明書を添えて届出 |
| 特例転入(マイナンバーカード) | 不要(交付なし) | 引越し後14日以内かつ転出予定日から30日以内、カード持参・暗証番号照合が必要 |
再交付の申請先と必要なもの
再交付は、必ず転出前の住所を管轄していた市区町村で行います。新住所の市区町村では再発行できません。窓口と郵送のいずれかが選べますが、細部は市区町村により異なります。全国共通の原則と、横浜市・和光市・板橋区の公式情報をもとに整理します。
| 項目 | 窓口申請 | 郵送申請 |
|---|---|---|
| 申請先 | 旧住所の区役所戸籍課・市民課等 | 旧住所の市区町村の同課宛に郵送 |
| 必要書類 | 本人確認書類(原本提示)、申請書 | 申請書+本人確認書類の写し+返信用封筒 |
| 代理人 | 委任状が必要(同一世帯員は不要の自治体あり) | 委任状は原本が必要(同一世帯員は不要の場合あり) |
| 手数料 | 無料(多くの市区町村) | 無料、ただし返信用切手は申請者負担 |
| 到着 | 即日交付の場合あり | 到着後、数日で返送(住民基本台帳ネットワーク確認を要する場合あり) |
窓口で再交付を受ける手順
前住所の市区町村を特定する
転出届を提出した旧住所の市区町村名を確認します。政令市では旧住所の区役所戸籍課が担当です。和光市や板橋区の案内のように、旧住所の窓口で「転出証明書を紛失した」旨を伝えます。
持参するものを確認する
マイナンバーカード(表面のみ提示)、運転免許証、パスポート、健康保険資格確認書などの本人確認書類を持参します。代理人が行く場合は委任状(市区町村の見本あり)と代理人の本人確認書類が必要です。同一世帯員が申請する場合は委任状が不要な自治体もあります。
窓口で再交付申請書を提出する
窓口備え付けの「転出証明書再交付申請書」に氏名・生年月日・旧住所・新住所・転出日などを記入し、本人確認書類とともに提出します。横浜市のように、申請書PDFを事前にダウンロードして記入持参も可能です。
交付された証明書を持って新住所で転入届を出す
再交付された「転出証明書(に準ずる証明書)」を持って、新住所の市区町村で転入後14日以内に転入届を提出します。転入届には別途、本人確認書類とマイナンバーカード(継続利用手続きが必要な場合)が求められることがあります。
郵送で再交付を受ける手順
申請書を用意する
市区町村指定の再交付申請書があればそれを使用し、ない場合は和光市の案内のように便せん等に「転出証明書の再発行申請について」と書き出し、1.届出日、2.異動日、3.新住所・世帯主、4.旧住所・世帯主、5.本籍・筆頭者、6.転出した人の氏名・生年月日、7.再発行理由、8.電話番号、9.請求者の住所・氏名・押印を記入します。
本人確認書類の写しと返信用封筒を用意する
本人確認書類の写しを同封します。マイナンバーカードの写しは表面のみ(裏面の個人番号部分は不要)、健康保険資格確認書の写しは保険者番号と記号・番号をマスキングして送付します。返信用封筒には返送先(原則として旧住所または転出届の新住所)を記入し、切手を貼付します。代理人の場合は委任状の原本も同封します。
前住所の市区町村へ郵送する
旧住所を管轄する市区町村の戸籍住民課等へ郵送します。住民基本台帳ネットワークでの確認が必要なため、横浜市や船橋市の案内のように即日ではなく数日かかる場合があります。平日日中の確認が必要なため、週末到着分は翌営業日扱いになることがあります。
返送された証明書で転入届を出す
郵送で返送された転出証明書(再発行と明記されたもの)を持って、新住所の市区町村で転入届を提出します。和光市の案内のように、市から返送された証明書をそのまま転入先へ提出します。
代理人が申請する場合
本人以外の代理人が再交付を申請する場合の扱いは市区町村で共通していますが、細部が異なります。
代理人申請のポイント
- 任意代理人は委任状(原本)が原則必要、法定代理人は戸籍謄本や登記事項証明書で可
- 横浜市のように、旧住所で本人と同一世帯だった方は委任状不要の自治体があります
- 郵送で代理申請する場合は、委任状は必ず原本を同封し、戸籍謄本等は写し可の自治体もあります
- 返信先は原則として本人の旧住所または転出届の新住所です。代理人の住所へ送ってほしい場合は、送付先を確認できる本人確認書類の写し等を追加で同封します
手数料と到着までの目安
多くの市区町村で再交付手数料は無料です(多治見市のように無料と明記する自治体もあります)。到着は窓口なら即日交付される場合もありますが、ネットワーク確認や混雑により後日郵送になる場合もあります。郵送請求は、申請書到着から返送まで数日を見込んでください。転入届の14日を過ぎないよう、余裕をもって申請しましょう。
よくある失敗と注意点
失敗例と対策
- 新住所の市区町村で再発行を依頼してしまう:必ず旧住所の市区町村へ申請します
- 本人確認書類でマイナンバーカード裏面(個人番号)をコピーしてしまう:表面のみを送付し、裏面は送らないでください
- 健康保険資格確認書の保険者番号等をマスキングせず送付:横浜市の案内のように黒塗りしてから送付します
- 返信用封筒の切手不足・宛先誤り:旧住所または届出の新住所以外へ送付希望の場合は、送付先確認書類を追加します
- 特例転入が使えるのに通常の再交付を待って14日を超過:特例が使えるか先に確認し、使えないと分かった時点で速やかに再交付を申請します
よくある質問
転出証明書なしで転入届はできますか?
原則できません。通常の転出届で証明書が交付された場合は、紛失しても前住所での再交付が必要です。ただし、マイナンバーカードの特例転出・特例転入を利用し、引越し後14日以内かつ転出予定日から30日以内にカード持参で届け出る場合は、証明書なしで転入届が可能です。
前住所が遠方で窓口に行けません。郵送だけで再交付できますか?
できます。旧住所の市区町村の戸籍住民課等へ、申請書・本人確認書類の写し・返信用封筒(切手貼付)を郵送します。和光市や横浜市の案内のように、便せんに9項目を記入する方法でも受理されます。代理人へ委任して窓口で受け取る方法もあります。
再交付にマイナンバーカードは必ず必要ですか?
必須ではありません。運転免許証、パスポート、健康保険資格確認書など、他の本人確認書類でも可能です。マイナンバーカードの写しを送る場合は表面のみ、健康保険資格確認書の写しは保険者番号等をマスキングして送付してください。
特例転入で14日・30日を過ぎたらどうなりますか?
マイナンバーカードを利用した特例転入はできなくなり、通常の転入届として転出証明書の再交付が必要になります。箕面市の案内のように、再度前住所から証明書の交付を受け、転入届を出し直します。カード自体が失効して有料再交付になる場合もあるため、期限内の手続きを優先してください。
公式情報と相談先
本記事は2026年8月31日時点の次の公式情報に基づいて作成しています。手続きの細部や様式は市区町村により異なるため、必ず旧住所と新住所の市区町村の案内で最終確認してください。
転入届の期限(14日)や特例の30日ルールは住民基本台帳法に基づく全国共通の取り扱いです。旧住所の戸籍住民課、新住所の住民課、またはマイナンバー総合フリーダイヤルで不明点をご相談ください。