国民年金の死亡一時金は、第1号被保険者として保険料を納めた月数が36月以上ある方が、老齢基礎年金・障害基礎年金を受けずに亡くなった場合、一定の遺族へ12万~32万円を支給する制度です。請求期限は死亡日の翌日から2年です。
死亡一時金の対象になる基本条件
日本年金機構の現行案内による基本条件です。個別の年金記録は年金事務所で確認してください。
36月の計算では、保険料を全額納めた月を1月として数えます。4分の3納付月数は4分の3月、半額納付月数は2分の1月、4分の1納付月数は4分の1月として計算します。自分で合算して判断せず、基礎年金番号が分かる書類を用意して年金記録を確認してください。
死亡一時金を請求できる遺族の順位
請求できるのは、亡くなった方と生計を同じくしていた次の遺族のうち、最も順位が高い方です。未支給年金とは対象範囲が異なり、死亡一時金では兄弟姉妹までが示されています。
死亡一時金を請求できる遺族の順位です。
- 1位:配偶者
- 2位:子
- 3位:父母
- 4位:孫
- 5位:祖父母
- 6位:兄弟姉妹
金額は12万~32万円、付加保険料の加算があります
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 基本額 | 第1号被保険者として保険料を納めた月数に応じて120,000円~320,000円 |
| 付加保険料の加算 | 付加保険料を納めた月数が36月以上ある場合は8,500円を加算 |
| 納付月数の計算 | 全額納付月は1月、4分の3納付月は4分の3月、半額納付月は2分の1月、4分の1納付月は4分の1月として計算 |
| 請求期限 | 死亡日の翌日から2年 |
遺族基礎年金・寡婦年金・未支給年金との違い
| 制度 | 主な確認点 | 死亡一時金との関係 |
|---|---|---|
| 死亡一時金 | 第1号被保険者としての納付月数が36月以上あり、老齢基礎年金・障害基礎年金を受けないまま亡くなった方の遺族給付 | この記事の対象です。 |
| 遺族基礎年金 | 一定の要件を満たす方が亡くなったとき、対象となる子のある配偶者または子が受ける年金 | 遺族基礎年金の支給を受けられる場合、死亡一時金は原則として支給されません。 |
| 寡婦年金 | 第1号被保険者期間等が一定以上ある夫が亡くなった場合に、要件を満たす妻が60歳から65歳まで受ける年金 | 死亡一時金と寡婦年金の両方に該当するときは、どちらか一方を選びます。 |
| 未支給年金 | 年金受給者が亡くなり、死亡月分までの未払い年金がある場合に遺族が請求するもの | 死亡一時金とは別制度です。亡くなった方が年金を受給していた場合は未支給年金を確認します。 |
請求時の必要書類
一般的な死亡一時金請求で日本年金機構が示す書類です。個別事情により追加書類を求められる場合があります。
死亡一時金を確認・請求する流れ
亡くなった方の基礎年金番号通知書、年金手帳、ねんきん定期便など、基礎年金番号と加入記録を確認する手掛かりを探します。
第1号被保険者としての納付月数が36月以上あるか、老齢基礎年金・障害基礎年金の受給歴がないかを年金事務所へ確認します。部分免除後に納付した月は割合で計算されます。
配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順で、生計を同じくしていた先順位の遺族を確認します。子がいる場合は遺族基礎年金、妻がいる場合は寡婦年金の可能性も同時に確認します。
日本年金機構の現行様式を取得し、請求者、亡くなった方、受取口座などを記入します。必要書類の省略条件も同時に確認します。
死亡後に交付された戸籍・住民票関係書類と口座資料をそろえます。別居などで生計同一関係を追加確認する必要がある場合は、年金事務所の案内に従います。
最寄りの年金事務所または街角の年金相談センターへ、提出先と提出方法を確認して手続きします。期限は死亡日の翌日から2年です。
請求前の注意点
誤った制度を選んだり、期限を過ぎたりしないための確認事項です。
- 市区町村へ出す死亡届だけでは、死亡一時金は自動請求されません。
- 亡くなった方が年金を受給していた場合は、死亡一時金ではなく未支給年金が発生していないかも確認します。
- 遺族基礎年金を受けられる場合は、死亡一時金が支給されないのが原則です。
- 寡婦年金と死亡一時金の両方に該当する場合は一方を選びます。
- 死亡日の翌日から2年を過ぎると、時効により死亡一時金を受ける権利が消滅します。
- 2026年4月1日から2028年3月31日までに権利が発生し、子がいる世帯は、2028年改正の経過措置を請求前に確認します。
よくある質問
国民年金に3年以上加入していれば必ず対象ですか?
必ず対象になるわけではありません。第1号被保険者として保険料を納めた月数を所定の方法で計算し、36月以上あることが必要です。
死亡一時金と遺族基礎年金を両方受け取れますか?
原則として両方は受け取れません。遺族基礎年金の受給権と支給状況を先に確認します。
寡婦年金と死亡一時金は両方受け取れますか?
両方には該当できず、どちらか一方を選択します。
未支給年金と死亡一時金は同じ制度ですか?
別制度です。亡くなった方の年金受給歴と納付記録を確認して手続きを分けます。
次にすること
まず、亡くなった方の基礎年金番号が分かる書類を探し、最寄りの年金事務所へ連絡してください。第1号被保険者としての納付月数、年金受給歴、先順位の遺族、遺族基礎年金・寡婦年金の対象を確認したうえで、死亡日の翌日から2年以内に請求書と必要書類を提出します。
未支給年金の請求方法を確認する亡くなった方が年金を受けていた場合は、死亡月分までの未払い年金がないか確認します。死亡届の手続きを確認する市区町村へ出す死亡届の7日以内の期限、届出人、火葬許可までの流れを確認します。公式情報と確認日
この記事は、日本年金機構「死亡一時金」「死亡一時金を受けるとき」「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」「寡婦年金」を2026年7月29日に確認して作成しています。受給可否は個別の年金記録と家族関係で異なるため、最終確認は年金事務所で行ってください。