結論:支払日の翌日から2年以内に市区町村へ申請します
海外渡航中に急な病気やけがで現地の医療機関を受診し治療費を支払ったときは、支払日の翌日から2年以内に住民登録のある市区町村の国民健康保険窓口へ申請します。帰国後に診療内容明細書や領収明細書、領収書原本、日本語訳、パスポート、同意書などをそろえて提出します。2026年9月17日時点の市区町村と全国健康保険協会の公式情報で確認しています。
手続きの概要
海外療養費は、海外旅行中や海外赴任中に急な病気やけがなどでやむを得ず現地の医療機関で診療を受けた場合に、一部費用の払戻しを受けられる制度です。全国共通の原則として、日本国内で保険診療として認められている医療行為に限られます。治療を目的として出国し海外で受診した場合は支給対象になりません。美容整形やインプラントなど国内で保険適用となっていない医療も対象外です。
対象になる場合・ならない場合
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 対象になる場合 | 海外渡航中の急な病気やけがでやむを得ず現地受診したとき |
| 対象になる場合 | 日本国内で保険診療として認められる医療行為のとき |
| 対象にならない場合 | 治療を目的として出国し海外で受診したとき |
| 対象にならない場合 | 国内で保険適用となっていない医療や薬を使ったとき |
申請期限と審査期間
申請できる期間は医療機関に治療費を支払った日の翌日から2年間です。杉並区の案内では療養を受けた日の翌日から2年以内と案内されています。2年を過ぎると時効により支給できません。申請は診療を受けた方が帰国した後に受け付けます。審査には通常3か月から4か月ほどかかります。海外で支払った額が高額な場合は5か月から6か月ほどかかることもあります。自治体により必要書類の様式や受付時間が異なります。
必要書類の確認順
市区町村窓口で案内されている主な書類です。自治体により名称や細部が異なります。
- 資格情報が分かる書類(資格確認書、資格情報のお知らせ等)
- 診療内容明細書(暦の1か月単位で医療機関が作成し医師の署名があるもの)
- 領収明細書(暦の1か月単位で医療機関が作成し医師の署名があるもの)
- 医療機関へ支払った領収書原本
- 上記の日本語訳(訳者の住所・氏名・電話番号などの記載が必要です)
- 海外渡航の事実が確認できる書類(パスポート、航空券など)
- 調査に関わる同意書(市区町村が医療機関へ照会するための同意書)
診療内容明細書と領収明細書は1か月ごと、受診者ごと、医療機関ごと、入院・外来ごとに1枚ずつ医療機関で発行してもらいます。被保険者や受診者自身による記入はできません。担当医に記入と署名を依頼します。日本語訳には翻訳者の住所や氏名、電話番号の記載が必要です。パスポートで自動化ゲートを利用し出入国スタンプがない場合は、搭乗券など日付が分かる資料の原本も用意します。院外処方があるときは処方箋も必要です。世帯主以外が手続きするときや世帯主名義以外の口座へ振り込むときは委任状が必要になる場合があります。
提出先と受付時間の確認
提出先は住民登録のある市区町村の国民健康保険担当窓口です。西宮市では市役所本庁舎の国民健康保険課給付チームが受付し、支所や市民サービスセンターでは受付できません。杉並区では国保年金課国保給付係が平日日中に受付し、区民事務所では取り扱いしていません。このように受付窓口は自治体により異なります。事前に住民登録のある市区町村の案内で受付場所と時間を確認します。
支給額の考え方
支給額は海外で実際に支払った医療費がそのまま戻る制度ではありません。日本国内の医療機関等で同じ傷病を治療した場合にかかる標準的な額と、実際に海外で支払った額を比べて低い方の額を基に計算し、自己負担相当額を差し引いた額が支給されます。日本国内で保険適用となっていない医療は支給対象外のため、支給額が海外での支払額より大幅に低くなる場合があります。外貨で支払った医療費は支給決定日の外国為替換算率で円に換算します。
協会けんぽとの違い
同じ海外療養費でも加入先で提出先が異なります。全国健康保険協会の加入者は神奈川支部への集約や電子申請の利用が案内されています。国民健康保険の加入者は住民登録のある市区町村へ提出します。健康保険組合の加入者は各組合の案内を確認します。受診した時点の加入先を確認し、該当する窓口へ申請します。
西宮市 国民健康保険の海外療養費の支給西宮市の国民健康保険の海外療養費の支給案内で必要書類と申請先を確認できます。全国健康保険協会 海外療養費の給付と手続き全国健康保険協会の海外療養費の給付対象と申請書類を確認できます。治療のために海外へ行き受診した費用も対象になりますか。
治療を目的として出国し海外で受診した場合は支給対象になりません。海外渡航中に急な病気やけがなどでやむを得ず受診した場合が対象です。
海外で支払った金額がそのまま戻りますか。
そのまま戻るわけではありません。日本国内で同じ傷病を治療した場合の標準的な額と実際に支払った額の低い方を基に計算します。国内で保険適用となっていない医療は対象外です。