協会けんぽの海外療養費は、旅行・赴任中の急な病気やけがで現地の医療機関を受診し、治療費を支払ったときに一部払い戻しを請求する制度です。期限は支払日の翌日から2年です。
全国健康保険協会の制度ページ、申請書ページ、電子申請案内を2026年7月30日に確認しています。被扶養者が受診した場合も、原則として被保険者が申請します。
海外療養費の要点
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な対象 | 海外旅行・海外赴任中などに、急な病気やけがでやむを得ず現地の医療機関を受診した場合 |
| 申請する人 | 被保険者本人。被扶養者の受診分も被保険者が申請します。 |
| 申請方法 | 協会けんぽ電子申請サービス、または紙の申請書を神奈川支部へ郵送 |
| 申請期限 | 治療費を支払った日の翌日から2年 |
| 支給額 | 日本国内で同じ傷病を治療した場合の保険診療費を基準に計算した額から、自己負担相当額を差し引いた額 |
| 審査期間 | 協会けんぽは通常、審査に数か月かかると案内しています。 |
対象になる診療・対象外になる診療
対象となるのは、日本国内で保険診療として認められている医療行為です。海外で高額な治療費を支払っても、日本の保険診療基準で支給額が計算されます。実際の支払額の方が低い場合は、その支払額が計算の上限です。
原則として対象外となる主なケースです。
- 美容整形、インプラントなど、日本国内で保険適用にならない医療行為や薬
- 治療を受けることを目的に海外へ渡航した場合
- 日本では実施できない治療を受けるために渡航した場合
必要書類
| 書類 | 確認点 |
|---|---|
| 海外療養費支給申請書 | 電子申請用または紙の手書き用を使います。紙の申請書は2026年6月版が公開されています。 |
| 様式Aまたは様式C | 医科は様式A・診療内容明細書、歯科は様式C・歯科診療内容明細書を医療機関に記入・署名してもらいます。 |
| 様式B | 領収明細書を医療機関に記入してもらいます。通貨単位の記載も確認します。 |
| 領収書 | 領収書と日本語訳を用意します。 |
| 日本語訳 | 様式AまたはCと様式Bにも日本語訳を付け、翻訳者の署名・住所・電話番号を明記します。 |
| 渡航期間の確認書類 | パスポートの氏名・顔写真ページと出入国スタンプのページ、査証、航空チケット等のいずれかです。 |
| 同意書 | 協会けんぽが海外の医療機関へ診療内容を照会するために提出します。 |
申請手順
受診時に協会けんぽの資格があったか、診療が日本の保険診療の対象になり得るかを確認します。治療目的の渡航や保険適用外診療は原則対象外です。
海外の医療機関へ、医科なら様式A、歯科なら様式Cと、様式Bへの記入・署名を依頼します。後日の取り寄せが難しい場合があるため、可能なら現地にいる間に準備します。
領収書、各書類の日本語訳、渡航期間を確認できる書類、同意書をそろえます。けが、交通事故等の第三者行為、臓器移植、労災請求中などは追加書類も確認します。
電子申請または郵送を選びます。電子申請は被保険者本人がマイナンバーカードを使い、申請書と必要書類のデータをアップロードします。原本の別送は不要ですが、再提出に備えて保管します。
紙で申請する場合は、最新の海外療養費支給申請書と必要書類を、協会けんぽ神奈川支部の海外療養費グループへ郵送します。
治療費を支払った日の翌日から2年以内に申請します。複数回受診した場合は、支払日ごとに期限を確認してください。
電子申請と郵送の違い
| 方法 | 主な準備 | 提出先 |
|---|---|---|
| 電子申請 | 被保険者本人のマイナンバーカード、利用可能な端末、海外療養費支給申請書(電子申請用)、必要書類のJPEG・PNG・PDFデータ | 協会けんぽ電子申請サービス。支部の選択は不要です。 |
| 郵送 | 紙の海外療養費支給申請書、各明細書、領収書、日本語訳、渡航確認書類、同意書等 | 協会けんぽ神奈川支部 海外療養費グループ |
支給額と受け取りの注意点
海外で支払った額と実際の支給額が異なる主な理由です。
- 日本と海外で治療方法や医療費体系が異なるため、日本の保険診療基準で再計算されます。
- 海外で支払った総額から自己負担分を引いた額より、支給額が大幅に少なくなる場合があります。
- 外貨で支払った医療費は、支給決定日の外国為替換算率(売レート)で円換算されます。
- 海外の口座へ直接送金はできません。必要な場合は事業主または日本在住の家族を受取代理人にします。
申請前チェックリスト
提出前に確認してください。
よくある質問
海外で支払った治療費は全額戻りますか。
いいえ。日本国内で同じ傷病を治療した場合の保険診療費を基準に再計算し、自己負担相当額を差し引いて支給します。海外での支払額がそのまま戻る制度ではありません。
外国語の領収書や診療明細書はそのまま提出できますか。
必要です。領収書、様式AまたはC、様式Bが外国語の場合は日本語訳を添付し、翻訳者の署名・住所・電話番号を明記します。
帰国後に退職し、協会けんぽの資格を失っていても申請できますか。
できます。電子申請では、すでに資格喪失した協会けんぽの資格でも、受診時の資格を選択して申請できます。受診日が資格期間内だったかを確認してください。
申請後、支給までどのくらいかかりますか。
協会けんぽは通常、審査に数か月かかると案内しています。被保険者や海外の医療機関へ照会が行われる場合があります。
公式情報と確認日
全国健康保険協会「海外療養費」「海外療養費支給申請書」「アップロード必要書類」「申請できる方」を2026年7月30日に確認しています。申請前に公式ページで最新の様式、提出先、添付書類を再確認してください。
次にすること
まず、受診月・医療機関・入院または外来の区分ごとに、様式AまたはCと様式Bがそろっているか確認してください。次に領収書、日本語訳、渡航確認書類、同意書を準備し、電子申請または神奈川支部への郵送を選びます。
海外療養費支給申請書を確認する協会けんぽの最新申請書、提出先、公式案内を確認します。協会けんぽの療養費(立替払い)を見る国内で医療費を全額支払った場合の療養費申請との違いを確認します。