転職で健康保険の保険者が変わると、高額療養費の多数回該当の回数は原則リセットされます。同じ保険者で被保険者・被扶養者の区分が変わらず、空白期間なく加入し続けるときだけ回数を引き継げます。まず現在の保険者名と資格の区分を確認し、新しい保険者へ申請方法をご確認ください。
多数回該当の仕組み
高額療養費の多数回該当は、長期に治療を続けている方の負担をさらに軽くする仕組みです。厚生労働省と全国健康保険協会の案内では、次の条件で4か月目以降の自己負担限度額がさらに軽減されると説明されています。2026年9月11日時点の公式情報で確認しています。
多数回該当の基本条件
- 療養を受けた月以前の直近12か月間に、高額療養費に該当した月が3か月以上あること
- 4か月目以降の診療分から自己負担限度額がさらに軽減されること
- 限度額適用認定証を使って自己負担限度額で受診した月も回数に含まれること
転職で引き継げるかどうかの結論
全国健康保険協会の案内では、多数回該当は同一保険者での療養に適用され、保険者が変わったときは通算されないと説明されています。また同一被保険者で適用され、退職して被保険者から被扶養者に変わった場合などは通算されません。健康保険組合の案内でも、同じ保険者で区分が同じまま空白なく続くときだけ継続できると説明されています。
| パターン | 回数の扱い | 考え方 |
|---|---|---|
| 同じ保険者で被保険者→被保険者、または同一被保険者の被扶養者→被扶養者で空白なし | 引き継げる | 同一保険者・同一の加入状態が続いているため |
| 国民健康保険から協会けんぽ、協会けんぽから健康保険組合など保険者が変わる | リセットされる | 保険者が変わると通算されないため |
| 退職して被保険者から被扶養者に変わる | リセットされる | 同一被保険者で適用されないため |
| 退職後に未加入期間がある、国保を経て再加入した | リセットされる | 引き続き加入していないため |
手順1:現在の保険者と区分を確認する
まずマイナポータルの資格情報または資格確認書で、現在の保険者名をご確認ください。○○健康保険組合、全国健康保険協会、○○共済組合、市区町村の国民健康保険、後期高齢者医療広域連合のいずれかが記載されています。被保険者か被扶養者かも併せて確認します。全国共通の原則です。
手順2:直近12か月の該当回数を数える
療養を受けた月以前の1年間で、高額療養費に該当した月が何か月あるかを数えます。3か月以上あれば次の診療月から多数回該当に当たる可能性があります。70歳以上75歳未満の方で、通院の限度額の適用だけで高額療養費を受けた回数は含めない扱いです。該当月が分かる領収書や支給決定通知書を手元にそろえます。
手順3:新しい保険者へ申請・相談する
転職後は、加入した新しい保険者が窓口になります。協会けんぽに加入した方は加入する都道府県支部へ健康保険高額療養費支給申請書を提出します。電子申請または郵送が利用できます。健康保険組合・共済組合・国民健康保険の方は、各保険者の案内で申請書と提出先をご確認ください。
申請前の持ち物チェック
国民健康保険から協会けんぽに変わったら回数はどうなりますか
保険者が変わるため、それまでの該当回数は通算されず、新しい保険者で1から数え直します。転職前の保険者での支給実績は、新しい保険者の多数回判定には使えません。新しい保険者での最初の高額療養費から改めて12か月で数えます。
同じ健康保険組合のままグループ内で転職したら引き継げますか
前も後も同じ保険者で、被保険者から被保険者など加入状態が同じまま空白なく続いていれば、回数を継続できる場合があります。被保険者から被扶養者に変わったときや、間に国保など別の保険に入った期間があるときは継続できません。最終的には加入する組合の案内でご確認ください。
退職後しばらく健康保険に入っていなかった期間があります
引き続き加入していない場合は継続できません。未加入期間があると、それまでの回数はリセットされます。再就職後の新しい保険者で新たに数え直します。診療月の翌月1日から2年の時効があるため、該当する月があれば早めに現在の保険者へご相談ください。
次の行動として、現在の保険者名と被保険者・被扶養者の区分を確認し、直近12か月の該当月を数えたうえで、新しい保険者の支部・組合・市区町村窓口へ申請方法をご相談ください。当サイトの内容は参考情報です。具体的な手続き・条件は、管轄する行政機関、自治体、保険者などの最新案内をご確認ください。